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  • 思い込みで批判してはいけない

    環境が変わったのに人の意識が変わらないためにギャップが生まれて問題が生じる、ということはよくあります。

    産業革命以降、労働者の権利として少しずつ労働時間などの労働環境が法的に保護されてきたことにより、今の労働者は原則として週40時間労働となりました。これは日本での話で、韓国では昨年減少となりましたが日本よりも長時間となっています。

    韓国でも「働き方改革」がスタート-1週間の労働時間の上限が52時間に:基礎研レター
    https://www.huffingtonpost.jp/nissei-kisokenkyujyo/korea-20180712_a_23477501/
    韓国では、残業時間を含めた1週間の労働時間の上限を従来の68時間から52時間に制限することを柱とする改正勤労基準法(日本の労働基準法に当たる)が7月1日から施行された。

    一方、労働者の権利保護意識が強いフランスでは週35時間制となっています。

    基礎情報:フランス(2013年) 4. 賃金・労働時間・解雇法制
    https://www.jil.go.jp/foreign/basic_information/france/2013/fra-4.html
    法定労働時間:1週35時間又は年1,607時間

    単純に時間が多いから、あるいは少ないから良い悪いというのは、歴史的経緯や時間以外の労働環境や経済的な生産性など色々な観点から見るべきものだと思いますが、おそらくどの国においても長期的に見れば労働時間は減っていくものだと思います。

    そういった傾向に対して、「昔はもっと働いていた」という感想を持つ人はいると思います。しかし、単純に労働時間だけはなく労働するのに必要な拘束時間、言い換えると、自宅を出てから自宅に戻ってくるまでの時間で見比べるとおそらく話は違ってくるのではないでしょうか。

    都市の規模が小さかった昔は、自宅から仕事場まで長距離移動することは無しに働くことが出来ました。企業密集地と住宅密集地がそれほど離れていなかったはずです。そのため通勤に要する時間が少なければその分長時間労働可能だったはずです。

    しかし、都市の人口密度が高くなり都市周辺に住む労働者が郊外に住むようになって、そこから都市に長時間通勤して労働するようになると、職場での長時間勤務が過重労働となってしまい難しくなります。

    ですので、都市化の進行によって労働時間を削減していくのは労働者の総労働時間(労働時間+通勤時間)を考えると当然のことなのです、とここまで書いてきておいて、実際にデータあるかなと思って探してみると、こんなのが見つかりました。

    日本人の労働時間は減少したか?
    ―― 1976-2006 年タイムユーズ・サーベイを用いた 労働時間・余暇時間の計測 ――
    https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/publishments/dp/dpj/pdf/j-174.pdf

    東大の先生(当時。今は早大にいるそうです)の論文が見つかりました。
    政府が出している社会統計調査を元にしているようですが、ここまで私が書いてきた内容を全部否定するような内容でした。

    昔よりも今の方が労働時間も総労働時間も長くなっています。

    思い込みだけで推論を組み立てるといけませんね。
    「昔はもっと働いていた」というおっさん(もしくはおじいさん)の意見を批判しておきながら、同じ失敗をしております。反省を込めてこの投稿を行います。

    しかし、データで改めて見せつけられると、そりゃあ余暇の時間が減ってテレビを見る人は減り、遊びにお金を使う人が減るはずだ、と思わざるを得なくなってしまいますね。

    上にキャプチャしたのは男性のデータですが、男女合計でも女性のみでのデータでも傾向は同じです。共働き家庭がレトルトで食事を済ませるのも、出産や子育てが大変なのもこのデータを見るに当然ですよね。

  • イランへの圧力と独裁政権の排除は正しいか

    イラン情勢が急速に緊迫化してきました。
    報道によると、アメリカはイラン隣国のイラク大使館から大半の人員を出国させたようです。

    米、在イラク公館職員に退避命令 イランと緊張激化
    米政府は在イラク公館の緊急要員を除く全職員に、同国を直ちに離れるよう命じた。ペルシャ湾岸地域での石油タンカーや施設への攻撃を巡り、イラクの隣国イランとの緊張が高まる中での動きだ。

    トランプ政権になって、オバマ時代のイラン核合意を覆す、ということは最初から言っていましたが、去年今年と核合意から外れてその後もアメリカがイランに圧力をかけ続けたことで、イラン側の対応もギリギリのところにまで来ているのかと思います。

    ニューズウィークの記事によると、イラク戦争を仕掛けたボルトンがイランにも戦争を仕掛けるのではないか、というストーリーになっています。

    あの男が狙う「イラン戦争」──イラク戦争の黒幕ボルトンが再び動く
    トランプ政権の「本音」が何より表れているのは、今やジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が対イラン政策をほぼ掌握しているという事実だろう。ボルトンはイランの体制転換を唱え続けてきた強硬派の代表格で、03年3月のイラク戦争の開戦に大きな役割を果たした人物の1人でもある。
    観測筋の間では、現状はイラク侵攻直前の状況に似ていると指摘する声が上がる。顕著な共通点はボルトンの存在だ。しかも今回、ボルトンは当時よりはるかに有力な立場にある。
    03年当時は国務次官だったボルトンは開戦を強硬に主張し、武力行使を正当化するために情報を操作したと非難された。イラク戦争は今では戦略的大失敗だったという評価が一般的だが、ボルトンは15年になっても、自分が果たした役割について後悔はないと公言している。

    2003年のイラク戦争では日本も当時の小泉首相が全面的にアメリカ(ブッシュ大統領)を、イギリスのブレア首相と一緒に支持しました。後にイラクには大量破壊兵器が無かったこと(単にサダム=フセインがブラフを言っていただけ)が判明した後、当然ながら小泉首相も批判されました。

    さて、もし今、アメリカ合衆国がイランを相手に戦争を仕掛けたとして、2003年のイラク戦争時に官房副長官だった安倍総理は果たしてどのような対応をするでしょうか。

    ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席は当然ながら批判するでしょうし、ドイツのメルケル首相も同様でしょう。イギリスのメイ首相は正直なところブレグジット問題でそれどころではないはずですが、今度は2003年の時ほどイギリスはアメリカに賛同しないでしょう。表立っての批判は避けるかも知れませんが。

    中東におけるイランは地域レベルでは大国です。そのイランが反米政権として核兵器を所有することは、親イスラエルのトランプ政権では堪えられないのでしょうが、さすがに一度国際的に合意に至った核合意をちゃぶ台返ししてしまうのは、アメリカ合衆国という国家・政府への不信感を国際社会に植え付けてしまいかねません。同じく核問題で交渉を断続的にしている北朝鮮にしてみても、アメリカと合意してもひっくり返されるかもしれない、と判断したら交渉しても意味ないのでひたすら核開発・ICBM開発に突き進むかも知れません。

    しかし、直接的な軍事行動でアメリカにとって自国や同盟国への脅威を取り除けるかというと歴史を見るとそうならないケースも多々あります。

    例えば、自国民や周辺国を圧迫している独裁者がいなくなったら平和になるか、と思いきや、独裁者によって抑えられてきた問題が噴出する、ということは冷戦以降だけでもいくつも例があります。

    ユーゴスラビアではカリスマだったチトーが死んだ後、10年弱の間は混乱が小さいままでしたが冷戦崩壊以降に一気に問題が顕在化して、連邦を構成していた国や民族が独立を宣言して大規模な内戦が始まりました。

    イラクでは2003年のイラク戦争によってサダム=フセインがアメリカ軍によって排除されました。その後、アメリカは暫定統治を軌道に乗せることに失敗し、ほぼ内乱のような状態になり、さらにイラク北部からシリアにかけてISが勢力を拡大させる事態にまでなりました。

    リビアでも「アラブの春」の革命運動が起きたときに、カダフィ政権が倒された後に混乱が始まり、もともと3つの地域をまとめて出来た国家の内部に存在した対立が噴き出しました。

    あの国で国連に反旗を翻した元帥は「アメリカ人」だった
    しかし、カダフィ一族の排除は、平和や民主主義をもたらさなかった。強権支配のタガが外れたリビアで代わりに起きたのは、反カダフィに立ち上がった各地の民兵組織が「軍閥」化して争う、内戦だ。

    ここ数年ずっと紛争が続いているシリアではそもそもその独裁者の排除すら失敗しています。

    北朝鮮にしたって金正恩体制を崩壊させるだけで北朝鮮が民主化されるとは限りません。内戦が起きない保証はないですし、混乱状態になれば隣国であるロシアと中国が影響力を及ぼすでしょう。

    かつてアメリカは共産主義に対抗するために、途上国の独裁者を支援していました。イラン・イラク戦争時はイラクのサダム=フセインを援助していましたし、フィリピン・南ベトナム・韓国の独裁政権も反共のために支持して、その人権侵害や虐殺事件などは無視していました。西側の超大国として自由民主主義を標榜していたのにも関わらずです。そのダブルスタンダードはしばしば批判されていましたが、語弊はあるかも知れませんが結果的には政治的には正しかったといえるかも知れません。ダブルスタンダードは妥協の産物ですが、そもそも究極的には政治とは妥協です。妥協の余地がない倫理的高潔さを政治や外交に持ち込むと、つまり悪い独裁者を問答無用で後先考えずに取り除いてしまうと、良くてエジプトのような政治的混乱、悪いとリビアやイラクのような内戦を招いてしまいます。

    エジプトではアラブの春で民主化されましたが、その民主主義の結果である選挙で選ばれたイスラム同胞団政権をアメリカは否定し、軍隊のクーデターによりひっくり返してしまいました。これも明らかなダブルスタンダードですが、エジプトに関しては冷戦時代の現実主義(プラグマティズム)を取り戻して対応しているのかも知れません。

    さて、注目のイランは反アメリカ、反イスラエル、反サウジアラビアという立場を1979年のイスラム革命以降、ずっと貫いてきています。しかしイランはその革命直後に比べると今は選挙による大統領の交代で外交政策に多少の変化があるようにもなっています。誰かによる独裁政治が敷かれているというのは難しい政治体制です。もちろん、イスラム原理主義に基づく国家ですのでシーア派の神学者、ウラマーの判断や発言力は西側世界の理解を超えるレベルですが、そのウラマーによる独裁政権というとそれも違います。さて、アメリカはイランと戦う大義名分をどうやって得るのでしょうか。

    唐突に話は変わりますが、「武」という漢字は分解すると、「戈」と「止」という二字になります。

    この「戈」という字は音読みだと「カ」、訓読みだと「ほこ」と読み、武器や争い事を意味します。

    そして「止」は言うまでもなく「シ」「とめる」「やめる」と読むように、中止・ストップすることを意味します。

    漢字辞典として有名な「漢字源」によると、
    説文解字における原義は、春秋左氏伝における

    楚の荘王は「そもそも武とは、戦功を固めて戦争をやめるのである。したがって『止(=とどめる)』『戈(=戦争)』から『武』はつくられる」といった。〔左・宣一二〕

    という解釈に表されています。

    つまり、「武」という字は「武器の使用をやめる」「争いを終わらせる」というのが元々の意味ということになり、「武力」とは「争いを終わらせる」力を意味することになるのです。

    さて、アメリカでもイランでもどこでもいいですが、武力は何のために存在しているのか、理解している政府要人はどれだけいるでしょうね。

  • JリーグとJFAは審判への対応を早く打ち出すべきだ

    5月17日(金)に埼玉スタジアム2002で行われた、浦和レッズ対湘南ベルマーレでの衝撃的な誤審については大量に報道されていますので改めてここで経緯を書く必要は無いと思います。

    以前、こんな投稿をしました。

    誤審とVARとDAZNとtoto
    https://note.mu/hrsgmb/n/n48027cca938a
    そしてJリーグを対象にしたサッカーくじtotoがあるのですから、誤審によって勝敗が左右された結果、「自分が買ったクジが外れた! 賠償しろ!」という訴訟でも起きたら大事になりかねません(もちろん免責事項として書いてあるのだと思いますが)。その意味でも誤審は減らすべきなのは言うまでもありません。費用面の問題をクリア出来るのであれば、早く導入して欲しいとは思います。

    5月3日に行われたJリーグの試合での誤審を受けて書いたのですが、まさか2週間後に遙かに上回るレベルの誤審が出てしまうとは思っていませんでした。

    今回の件を受けてVAR(ビデオアシスタントレフェリー)やGLT(ゴールラインテクノロジー)の早期導入がまた議論に上がってくることは間違いないでしょうし、やむを得ないものとも思えます。

    「私の席からも入ってるように見えた」 村井チェアマン、ゴールラインテクノロジー先行導入の可能性も示唆
    https://www.football-zone.net/archives/189646/
    Jリーグの村井満チェアマンが試合後に報道陣の取材に応じ、「私の見ている席からもゴールを割っていたように見えた」と言及。「ゴールラインテクノロジーも先行して導入していくことも議論していかないといけない」と自身の見解を語った。

    チェアマンが語ったからと言ってすぐに導入されるほど独善的な組織ではないはずですが、このジャッジは結構大きな影響を与えるような気がします。

    それほどまでに今回の誤審は酷いと思います。

    もしそのまま湘南が負け・引き分けだった場合、「totoの結果が誤審で左右された!」とか「審判が買収された!」とか言い出すヤカラが出てきて裁判沙汰にでもなったら(さすがに賠償判決が出るとは思えませんが)、関わった審判にも、Jリーグにも、スポーツ振興くじにも大きなダメージが発生します。

    この試合での審判団、マッチコミッショナーなどは最終的に湘南が逆転勝ちしたことである意味救われました。極論すれば、今回の誤審で損をしたのはゴールのインセンティブ報酬をもらえなかった杉岡ただ一人です。

    しかし、それで終わるわけにはいきません。

    技術運用面での再発防止にはVARやGLTを早く導入できるかどうか、ということですが、いっそのこと全クラブ全スタジアム一斉導入でなくてもいいのではないでしょうか。準備が整っているクラブ・スタジアムだけでも先に導入しても良いと思います。公平性という観点で問題があるかも知れませんが、誤審が起きる可能性を減らせるのに放置している方が公平性に問題があるでしょう。

    さらに審判に関しても、これまで大きなミスジャッジをしたレフェリーには再研修を命じたり、しばらくジャッジさせなかったりといった処分が下されていましたが、今回の主審と副審(浦和ゴール側)にも同様の処分が下される思われます。さすがにそのまま次節の試合に出したらとんでもないブーイングが出てしまうし、当人も冷静にジャッジできずさらに混乱した判定をしてしまいかねません。

    湘南やその他Jリーグサポーターからすると永久追放してくれと言いたくなるかも知れませんが、Jリーグはすぐにでも今回の誤審に関しての公式な見解と、関わった審判への処分を発表すべきだと思います。それこそが審判を保護することにもなるはずです。

  • 2019年5月18日J1リーグ第12節ガンバ大阪対セレッソ大阪観戦記

    昼間にDAZNでカターレ富山対ガンバ大阪U23の試合を見て、それから自宅を出てパナソニックスタジアム吹田にやってきました。

    前日に比べると涼しさがはっきりと分かる中、駅からスタジアムに歩く途中に今日の試合でもイベントがありました。

    2節前のホームFC東京戦において、スタジアム最寄りの万博記念公園駅からスタジアムまでの推奨徒歩ルートでドリンク割引券を配っていたということがありましたが、今回はもっと大きなイベントが行われていました。

    5/18(土)明治安田生命J1 第12節 C大阪戦からスタート! 「Panasonic road by GAMBA OSAKA」実施のお知らせ ~はずれなし!スタジアム売店で使えるクーポンや豪華賞品が当たる抽選会!~
    http://www.gamba-osaka.net/news/index/no/9514/

    色々なものが当たるはずなのに、今回2回引いて2つともドリンク100円分割引券でした。ここぞとばかりに運の悪さを見せつけますが、私の運は今日の試合のガンバ側に渡していることにしておきます。

    さて、今日の大阪ダービーではガンバが苦しい中で大幅にスタメンを入れ替えてくるという話でしたが、結果的にこうなりました。

    GK 東口
    DF 高尾 三浦 菅沼 福田
    MF 小野瀬 矢島 高江 倉田
    FW アデミウソン ファン・ウィジョ
    控え 林、米倉、ジェソク、今野、遠藤、田中、食野

    うん、予想が当たるわけない。

    事前情報で高江と福田が出そう、という報道はありましたが、福田の左サイドバック起用なんて想像も出来ませんでした。右サイドバックの高尾もJ1はこれまでルヴァンカップ清水戦のみだったのに、リーグ戦初出場が大阪ダービーでのスタメンというのは過去にも例が無さそうな気がします。

    試合前にメンバー表を見たときは、ダブルボランチは矢島・倉田かと思ったんですが、結局は矢島・高江のコンビでした。これも予想外。

    そして高宇洋がスタメンはおろかベンチからも外れました。もしかすると怪我でもしているのでしょうか。つい先日、トゥーロン国際の代表にも選ばれたんですが。

    G大阪・高宇洋がトゥーロン国際大会メンバーに選出
    https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2019/05/17/kiji/20190517s00002179351000c.html

    それはさておき、いざ試合が始まるまではこのぶっつけ本番のようなメンバー、フォーメーションが不安でした。いつものスタメンで負けても宮本監督の進退が問われるような順位、ダービーマッチなのに、ここまで入れ替えて負けたら例え選手のポカミスだろうと誤審だろうと、100%監督責任になります。

    しかし、キックオフ後の展開を見ると福田が攻めるときにはかなり高い位置にいます。そして逆サイドで小野瀬が守備の時には高尾の外側に入るような4バックと5バックの中間のようなフォーメーションとなり、左サイドで福田が躍動しました。

    いきなり10分にセレッソの高木がDFラインの裏に抜け出して東口と1対1になりますが見事に防ぎます。福田や小野瀬が入り4バック気味になった時のDFラインが揃わず、裏に抜け出されるシーンがこの後も何度かありました。

    その後はガンバのビッグチャンス、ウィジョが相手のバックパスを拾って余裕を持ってシュートしますがキム・ジンヒョンに防がれます。お互いにビッグチャンスを逃しました。

    ガンバは繋ぐところで、セレッソはアタッキングサードでのミスも多く、レベルが高い試合(前日の川崎対名古屋のような)ではありませんでしたが、少なくともガンバの選手からはこの試合にかける気迫は見ているだけで伝わってきました。

    また前日の話で言うと誤審問題もありましたが、この試合のジャッジは概ね問題なかったと思います。副審のジャッジにいくつか疑問はありましたが、主審は熱くなりがちなダービーマッチを冷静に裁いていたと思います。

    前半の終わりの方で、倉田がボールに先に触れたものの水沼に足の裏を見せてスライディングしたプレーに対しては、倉田のファウルを取りましたがカードは出ませんでした。そしてその後に高木がゴールライン近くでクリアした東口に対して危険なスライディングをしたときは、高木に対してカードが出ました。この件で水沼は主審に結構文句を言っていましたが、明快なジャッジだと思いました。

    先にボールに触れたけど危険なプレー=ファウル(警告無し)
    先にボールに触れられず、かつ危険なプレー=ファウル&警告

    という基準が試合の中ではっきり分かりましたので、選手達にもこの試合の接触プレーの判断基準が分かりやすかったのではないでしょうか。

    そして前半は0−0で試合終了。後半もメンバー交代無しで始まりました。

    この後もお互いに攻守が入れ替わりましたが、セレッソが先に動いて1枚カードをもらっている高木を下げてソウザを入れます。

    その直後に高尾が鋭い縦パスを上がっていた高江に当てて、受けた高江が倉田への見事なラストパス、受けた倉田がトラップで相手をかわしてGKのニアサイドをぶち抜く渾身のシュートを決めました。

    66分には先制点のアシストをした高江が足をつったのか痛めたのか、ほぼ動けなくなりましたがプレーが続いていてヒヤヒヤしましたが、なんとかプレーを切って高江に代えて食野を投入します。

    今野ではなく食野だった理由として、2点目を取りに行くというメッセージと、今野がまだ長時間プレーできないコンディションということがあるかも知れません。

    その後、ウィジョから受けたアデミウソンが大きく外したり、試合終了間際には良い形でボールを持った福田がフリーのウィジョにもアデミウソンにも渡さずシュートを打ってキム・ジンヒョンが難なくキャッチ、というもったいない場面が何度もありましたが、それ以上に東口が相手の決定的なシュートを止めまくったこともあり、令和最初の大阪ダービーはガンバが1−0で勝利を収めました。

    前節、アウェイ鳥栖戦で結果も内容も悪いサッカーをしてからの試合でしたが、この試合は内容よりも結果が求められる試合でした。大阪ダービーということもありますし、残留争いをしている鳥栖、磐田が勝っていますので、勝たなければ苦しい順位・勝ち点になるところでした。

    メンバーやフォーメーション的には奇策と言えるでしょう。アウェイ川崎戦での奇策以上の奇策でした。内容として満点かと言えばそんなことは言えません。2点目を取れなかったのは大きな課題ですし、急増DFラインとボランチの守備もミスが多く、無失点で終われたのは東口のおかげとも言えるでしょう。

    勝てたのは決勝点を決めた倉田のおかげでもありますが、矢島が良かったと思います。昨年途中にレンタル移籍で出ていましたが、今年ガンバに戻ってきた自分の存在理由を今日の試合で証明できたと思います。

    今年のガンバは良いサッカーをしても2試合続けられないのが問題です。前々節のFC東京戦では首位相手に見事な守備を披露しておきながら、鳥栖相手にズタズタにやられました。今日も大阪ダービーで選手を入れ替えながらも見事に勝ったのですから、今度こそ次節アウェイ札幌戦にもつなげてほしいと思います。

  • 2019年5月18日J3リーグ第9節カターレ富山対ガンバ大阪U23DAZN観戦の感想

    大阪ダービーの同日のアウェイ(しかも富山)ということで現地に行くガンバサポーターって相当少ないですよね・・・。U23の方をメインで追っている人は行くのでしょうけれど、そもそもU23の主力だった選手達がダービーに出場もしくはメンバー入りが見込まれていて、ガンバU23の今日のメンバーってどうなるんだろう、と思っていました。

    GK 田尻
    DF 高尾 松田 野田 山口
    MF 芝本 奥野 福田 高江 
    FW 高木 白井

    こんな感じかなあ、と思っていましたが、発表されたメンバーは以下の通り。

    GK 田尻
    DF 松田 髙橋 野田 山口
    MF 芝本 長尾 川﨑 食野(弟) 
    FW 高木 白井

    食野弟を忘れてましたね。というか中盤の外れっぷりがすごい。
    控えの3人と、スタメンの髙橋・長尾・川﨑・食野弟がユース所属の二種登録ですね。このメンバーだと試合経験が多い田尻、高木、芝本あたりにかなり負担がかかりそうです。特に中盤は芝本以外二種登録という構成。控え含めた14名の平均年齢が19歳を下回っています。

    一方、ホームの富山にはあのエノテツ、榎本哲也がいるのですね。今さらですが2003年2ndステージ最終節の磐田戦でグラウにぶちかましたラリアットは忘れられません。

    14時過ぎにキックオフ。
    4分には早くも細かくパスを繋いでエリアに侵入、芝本がシュートを打ちます。
    7分にはFKを芝本が合わせるかと見せかけて直接狙いました。やはり今日の試合のガンバU23側のキーパーソンは芝本のようです。
    富山のチェックがあまり厳しくないためか、低い位置から中盤までは結構スムーズにつなげています。逆にガンバ側は前線からのチェックで富山陣内でボールを奪うシーンが何度もあります。

    10分過ぎくらいからポゼッションはガンバU23ながらも双方がチャンスを迎えるようになり、21分にはあわや一対一というシーンもありました。24分には富山の佐々木のシュートを田尻がストップ。26分にも続けて攻められますが何とかDFがシュートブロックを続けてしのぎました。

    最初の10分はガンバU23ペース、次の10分は五分五分、その次の10分は富山ペースといった感じ。

    29分には一対一を止めた田尻がその流れからエリア外でファールをして警告を受け、一人で奮戦しますが、そのFKを花井が強烈なシュート、田尻がファンブルしたところを才藤に詰められて失点。試合の流れ的にはここをしのげればまたガンバU23ペースになるかも、というタイミングでしたのでもったいなかった。

    その後も富山が攻め続けます。この前半の富山はガンバU23のメンバー的にどんなサッカーになるのか最初の時間で見極めて、その後は中盤を飛ばし気味で前線に素早くボールを送って攻めるサッカーを選択したような感じですね。そして先制後はガンバU23の戦い方が曖昧になってしまった一方で、富山が繋いで攻めはじめます。

    ガンバU23は攻守共にリズムもバランスも悪くなり、エリア内で佐々木に決められて2点差となりました。富山は守備時にコンパクトになり攻守の切り替えもスムーズになっています。

    ガンバU23は芝本を経由させて活路を見いだそうとしていますが、富山も芝本が持ったときのパスコースはほぼ塞いでいます。こういうときは前線が一人で何とかしないといけないのですが、と思っていたら食野がミドルを放ち榎本に弾かれます。こういうプレーがもっと欲しいところ。

    前半は富山2−0ガンバU23で終了。

    後半開始からガンバU23は髙橋に代えて同じく二種登録の奥田を出場させます。奥田が右サイドバックに入り、松田がスライドして右センターバックに入っているようです。

    開始直後の46分にDFの裏に抜けた高木が見事なトラップ&ターン&シュートでいきなりゴールを決めました。まだ髙橋→奥田の交代によるフォーメーション変更をチェックしているところだったのですが、あっという間に決まっていました。DAZNはこういうときに便利ですよね。30秒戻ってみれば良いだけですから。

    まあ、苦しい中で逆襲するにはこういう手数を省いたゴールですよね。さあ追い上げるぞ、というところで右サイドを破った富山が佐々木のゴールで3−1とします。山口の対応がまずかったかな・・・。数的不利になっていたわけではないのでもったいない失点でした。

    前半途中からガンバU23はDFラインから中盤へのつなぎがなかなか出来ず、いっそのこと先制点のように相手の後ろを単純に狙った方がいい気がしますが、そんな中、左サイドバックの山口を二種登録の西村に交代します。これで控えはGKの王のみですから戦術的な選手交代は出来ません。

    ガンバの11名の内、5名が二種登録の選手となりました。さすがにこれで逆転勝ちしろよとは言えないメンバーになってきましたが、なんとか意地も見せてほしいものです。

    62分にはCKからの継続した攻撃の最後に高木が振り返りながらシュートを放ちますが大きく枠を外れます。

    60分くらいから2点リードの富山が引き気味になったのか、試合開始当初のようなガンバU23がポゼッションする感じになってきました。71分には中央で食野がシュートしますがポストに当たり決められず。

    79分には富山のシュートもありましたが枠を外れます。ガンバU23はボールを持っていても最前線のラストパスあるいはその一つ手前のところで繋ぎきれず決定機まで持っていけません。82分にはゴール前で飛び込んできた前嶋に対してカバーが遅れた誰かガンバU23の選手が顔を蹴るような形になりましたがファウルにはならず。PKかと思いましたが。

    89分には白井、芝本と続けてシュートしますが混戦気味になるも決まらず。

    結局このまま富山3−1ガンバU23で終了。

    ガンバU23としてはしょうがないといえばしょうがない敗戦でしたが、チャンスが無かったわけではないですし、試合全体を通じて良い時間帯もあったので、失点の仕方が問題だったかなと思います。まあメンバーを考えると注文を付けるのも可哀想な気がします。

    さて、この試合は14時開始の16時前終わりの試合ですから、自宅でDAZNで見終わってから出発しても余裕を持ってダービー観戦に間に合いますね。

  • 大阪ダービー前夜のあるガンバサポーターの心境

    泣く子がさらに泣きさけび血湧き肉躍る大阪ダービーがやってまいりました。ガンバサポーターとして気持ちの高ぶりが抑えきれないため、普段書かないような試合前日の投稿なんかをしてみます。

    直近のチーム状態はガンバが悪くてセレッソが良い状態ですが、ダービーには関係ありません。気持ちが強い方が勝ちます。ちなみに最近のホームでの大阪ダービーはガンバの8勝1分けだそうです。

    連勝中のセレッソは札幌時代からガンバにとっては嫌なFWだった都倉の大怪我が判明しました。早い快復を祈ります。そしてガンバ以外の残留争いチーム相手に暴れてほしいものです。

    最下位の鳥栖相手に前節、衝撃的な惨敗を喫したガンバの方は事前取材に対して宮本監督が大幅なメンバー変更も示唆していたこともあり、スタメンが読めない状態です。練習場に見に行っている人は分かるのかも知れませんが、個人的な願望込みの予想としてはこんな感じでした。

    GK 東口
    DF 米倉 菅沼 三浦 黒川
    MF 矢島 高 小野瀬 倉田
    FW 食野 ウィジョ
    控え 林、ジェソク、今野、遠藤、田中、藤本、アデミウソン

    センターバックに関しては控えに青山を入れたいところですが、そうするとMFを一人外さないと行けなくなります。外れるとしたら藤本かな、とも思いましたが、ルヴァンカップ清水戦を思うと入れておきたいところです。むしろスタートから三浦ではなく青山かも知れません。控えに本職を入れない場合は、いざという時には今野でしょう。

    サイドバックは右の米倉は多分間違いないです。藤春の怪我の後、起用するメンバーに悩んでいる左サイドバックはオ・ジェソクか黒川となりますが、どうも最近の使い方を見るに、この辺で黒川を使いそうな気がするんですよね。守備を考えるとジェソクだと思いますが、宮本監督はここで勝負をかけてきそうな気がします。

    最近というよりも、井手口の欧州移籍以降ずっと問題を抱えているボランチですが、守備をまず考えるなら、矢島・高のダブルボランチではなく、今野・高のダブルボランチでしょう。ただ、このポジションも監督から選手達へのメッセージとして矢島で攻めるぞという意志を出しそうな・・・。

    2列目はいつもの通りの小野瀬・倉田のセットと予想します。ここはいじらないと思います。

    FWは、とんでもない内容だった鳥栖戦での唯一の光明ともいえるスーパーゴールを決めた食野はスタメンと予想します。というか入ってくれないと困る。コンビはウィジョにするかアデミウソンにするか。最近どちらも得点できていませんが、ルヴァンカップ清水戦ではゴールを決めたウィジョを先発させるのではないか。リードしていたとしたら後半途中からアデミウソンの単騎突破が魅力的です。リードされていたら後半からウィジョが出た方がいいんですけどね・・・。

    しかし、渡邉千真が戻ってくれば前線の組合せももうちょっと多様になるんですが、ウィジョ・アデミウソンの2トップで最近固定されてしまっているのも相手が守りやすい理由になっているのかも知れません。FWといえば中村敬斗がU20代表に選ばれたためにダービーには出られません。いたらいたでメンバー予想で大いに迷うところでした。

    さて、もうダービーマッチ開始まで24時間を切っていますが、勝ち点的にはリーグ戦34試合の内の1試合に過ぎませんが、大阪ダービーはそんなこと関係ありません。怪我無く、揉め事無く、きっちり勝利してほしいものです。

    明日は昼間にDAZNでJ3のガンバ大阪U23の試合がありますので、それを観戦してからパナソニックスタジアム吹田に向かう予定。

  • 「教育」という意味

    知人との会話やあるいは本を読んでいる中で、「教育」という言葉の意味や概念が結構差があるな、という気がします。

    「教育によって国家が豊かになる」、という場合の「教育」は、将来の労働者になるための計算と読み書きが出来る人間を作るための課程を表します。その一方で、「豊かになった国家が国民に与える教育」は、道徳やイデオロギーなど精神的な指導、教導を表します。

    もっと細かくいうと、発言する場面だけでなく発言する人によっても異なります。

    教育関係者や教育に情熱を燃やしているような人にとっての「教育」という概念は、単なる「読み書きそろばん」に代表されるような基本的なリテラシーや計算能力だけではなく、道徳心や熟考する能力や疑問を解決に導く能力を教え育てることを意味しています。学校の教員にしろ塾講師にしろ、生徒たちにあなたが教えているのは何ですかと尋ねた場合、単に与えられる問題を解くだけではなく形而上的な精神論もおそらく付け加えて回答してくるでしょう。

    一方、経済学者が産業発展の段階における教育の必要性や重要性を説く場合、そこで使われる「教育」の内容は、労働者として生産品を生み出すために、マニュアルを理解して計算してアウトプットする能力、つまりは「読み書きそろばん」を国民に教えるということのはずです。学校における授業で道徳や倫理、あるいは漢文の読み下し方を教えているかどうかは経済学的には意味がないでしょう。

    また、政治学者や社会学者にしてみれば、国家が国民に与える教育とはその国家・政府を維持するために必要なイデオロギーや理念、国家の正統性を主張するために必要な歴史を教え込むことになります。学校で重力加速度や微積分を教えるのは国家利益的には有効ですがイデオロギー教育よりは優先度が劣ることになります。

    あるいは、教育熱心な親が我が子に身につけてほしい教育というのは、高学歴を得ることができ、その結果として大企業・高級官僚・医師・弁護士などの比較的に社会的地位が高く収入面でも有利な職業に就くことを実現するために必要なものであって、実際に学ぶ内容としては谷川俊太郎の詩も元素記号表も大差がないはずです。

    その人が語る「教育」という言葉の意味は、その人が語る文脈によって大きく異なります。前述の「教育」が表すパターンのどれが正しくてどれが間違いというつもりはありませんが、一般的に教育に関して論じられる場合は最初に挙げた、教育関係者が主張するような内容でしょう。

    別に「教育」という言葉に限ったことではないのだと思いますが、こんな風に言葉が出てくる場面や人によって意味が異なる場合には気をつけて話さないと食い違いが発生し、お互いが理解出来なくなってしまいます。

    とりとめもない話ですが、そんなことを思いました。

  • インデックスファンドのような民主主義社会

    自由と民主主義によって過去の矛盾を克服していた人間の歴史は終焉を迎える、というのが90年代前半に大きな影響を与えたフランシス=フクヤマ「歴史の終わり」(原題は”THE END OF HISTORY AND THE LAST MAN”)の主張でした。

    少し後に出た、サミュエル=ハンチントンの「文明の衝突」(原題は”The Clash of Civilizations And the Remaking of World Order”)との比較がよくなされますが、90年代の民族間の内戦や2001年の同時多発テロ、そしてIS(イスラム国)などの発生によって、フクヤマよりもハンチントンの方が正しかったのではないか、という人もいます。ただ、どちらも途中の事実認識や未来予測はおかしなものではありません。フクヤマの「歴史の終わり」にもはっきりと、今後の民主主義社会では移民問題が出てくると断言されています。

    今の日本に生まれ、育ち、そして過ごしているからという理由もありますが、自由主義・資本主義・民主主義で説明できる西洋的な社会(日本含む)というのは人類にとって(少なくとも比較的に)望ましいものだと思います。ただ、この思想が押し付けになると反発を招き、中国やイランあるいは今のトルコやロシアなどは、政権支配を強固にする技術だけを抜き取りいいとこ取りをしつつも、そういった西洋的思想を攻撃しています。

    そういった、民主的ではない全体主義的あるいは特定の宗教的国家からみれば、民主主義社会が時折やらかす失敗は理解できないものでしょう。

    トランプ大統領を選んだアメリカ国民の選択や、ブレグジットでひたすら混乱し続けるイギリス、小泉内閣の新自由主義から民主党政権を経てアベノミクスへの迷走など、全体主義的な政府では起こりえないような展開(現時点では失敗とは言えません)でしょう。

    しかし、民主主義にとっては失敗はつきものです。人間だから失敗はあります。時としてとてつもなく愚かな選択をしてしまいます。過去にも、ナチスドイツを合法的に政権与党にしたのは民主的なワイマール共和国においてでした。そのナチスドイツに対して弱腰な宥和政策を選択したのも民主主義国家として歴史ある大英帝国でした。間違い続きのベトナム戦争から撤退するまで時間をかけすぎたのも建国時から民主主義が根付いていたアメリカ合衆国でした。

    しかし、ドイツは戦後東西に分かれながらも復興し、統合ドイツはEUを経済的に支配するほどになりました。イギリスは植民地を手放し国力を弱めながらも未だに世界において金融センターを中心に影響力を持ち続けています。そしてアメリカは冷戦崩壊後の唯一の超大国として存在しています。

    自由・資本・民主主義国家は失敗がありつつも、長期的に見れば発展し、そしてそうではない国家に打ち勝ちます。失敗はありますが失敗続きということは起こりません。失敗した政権はいつかは取って代わられます。成功と失敗が入り混じりつつも、トータルで見れば成功の方が多いから発展していきます。

    全体主義や独裁体制の場合、いったん成功すれば成功し続けて民主主義をあざ笑うことが出来ることもあるでしょうけれど、そうなることは非常に確率的に少ないです。過去の成功体験が未来のイノベーションを阻むがゆえに失敗するというのは、大企業経営だけでなくあらゆる組織体に共通する問題でしょう。

    全体主義国家は失敗したときに権力者が自己保存のため失敗を自己正当化してその失敗を続けてしまいます。毛沢東が大躍進政策で失脚し、復権するために文化大革命を起こしたのがいい例でしょう。

    成功は永遠に続くものではなく必ずどこかで失敗します。失敗した時にその失敗を取り繕い正当化してしまうとその失敗が続いてしまう。そんなリスクを選択しないのが民主主義社会です。

    例えていうなら、民主主義はインデックスファンドのようなものです。

    インデックスファンドは基準とする指数に連動するように運用しますので、指数自体の上下によってファンドの価値も上下します。日経株価指数やTOPIX、ダウ工業平均などが有名ですが、個別の株式に比べると当然ながら上下動が少なくなります。個別株はその企業の業績やニュースリリース、不祥事や事件事故などで上下動が大きいです。何十何百もの企業の株価をまとめて平均化した指数であれば上がる企業もあれば下がる企業もあるので、全体としては上下動が穏やかになります。そのため大儲けも大損も個別株投資と比べるとしづらくなります。

    その指数を構成する企業群やその市場全体が発展すれば、指数自体も値上がりし、指数をベンチマークしているインデックスファンドも値上がりする、という仕組みです。多少の上下はありつつも大儲けも大損もなく、長期的に見たら最初の頃より上がっている、という投資方法というところが、民主主義社会の発展と似ているのではないでしょうか。

    そして全体主義国家というのは個別株投資であり、しかもその株を売って別の株を買うこともできないような状態です。失敗したとしても損切りせずにひたすら下がり続ける株価を眺めて苦しむようなものであり、そういう社会よりは、大儲けせずとも少しずつでも発展していくであろう社会を選ぶほうがいいのは言うまでもなくありません。

  • 「戦争で北方領土を取り戻す」発言の問題点

    維新の丸山議員が酒に酔った勢いで「戦争しないと北方領土を取り返せない」云々といった発言をしたとのことで、昨日から散々に報道されていて非難囂々ですから、これ以上あえて言うことも無い気がしますが、なぜ駄目かということを簡潔に自分のためでもあるまとめをしてみます。

    まず、日本国憲法では、

    http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/dl-constitution.htm
    第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
    2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

    何かと話題にされる第9条において上記のように規定されています。
    「国際紛争を解決する手段として」の戦争は放棄すると明言しています。

    現在の北方領土は日ロ両方が自国の領土だとしていて、実効支配はロシア側ですから帰属を巡って日本側の見解としては問題があると見なしていることになります(当然ながらロシア側は何の問題も無いとしています)。そのため、日本は北方領土問題を解決するために外交交渉を通じて探り続けていて、武力行使による解決は一度も言及したことはありません。当たり前ですが憲法で禁止されているからです。第9条があっても、自衛隊の存在及び自衛権自体は認められる、という憲法解釈が行われていますが、現在の北方領土に住む日本人を保護する(=自衛権の行使)として武力で北方4島を奪還することは無理のある話です。今の北方領土には日本国籍の人はいません。

    わざわざ書くのもアホらしいことではありますが、維新の丸山議員が酒に酔って発言した「戦争しないと島を取り返せない」という内容は日本政府としては全く認められないものです。

    第二に、第二次世界大戦に発足した国際連合が定める国連憲章においても、戦争は認められていません。
    第33条にはこうあります。

    https://www.unic.or.jp/info/un/charter/text_japanese/
    第6章 紛争の平和的解決
    第33条
    いかなる紛争でも継続が国際の平和及び安全の維持を危うくする虞のあるものについては、その当事者は、まず第一に、交渉、審査、仲介、調停、仲裁裁判、司法的解決、地域的機関又は地域的取極の利用その他当事者が選ぶ平和的手段による解決を求めなければならない。
    安全保障理事会は、必要と認めるときは、当事者に対して、その紛争を前記の手段によって解決するように要請する。

    アメリカやロシアなどがやっていることはどうなのだ、という批判はあるでしょうが、国連憲章上は紛争は平和的手段によって解決を求められています。

    そして、ちょくちょく指摘される敵国条項についてですが、これは53条と107条に出てきます。

    第53条
    安全保障理事会は、その権威の下における強制行動のために、適当な場合には、前記の地域的取極または地域的機関を利用する。但し、いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する措置で、第107条に従って規定されるもの又はこの敵国における侵略政策の再現に備える地域的取極において規定されるものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。
    本条1で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される。
    第107条
    この憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない。

    この敵国は「国際連合」=「United Nations」=「連合国」の敵国ですので、「枢軸国」=「ドイツ、イタリア、日本」が当てはまります。すなわち、この敵国条項によって、日本が北方領土問題を武力行使で解決しようとした場合、ロシアはそれに対して軍事的制裁を取って良いよ、と国連憲章で認められていることになります。

    そして最後に現実問題として、まずそもそも日本が武力で北方領土を取り戻せるのかどうか、ということです。
    尖閣諸島を中国の脅威から守るために、一旦奪われた島を取り戻す訓練は行われているはずですが、無人島である尖閣諸島とロシア人が普通に住んでいる北方四島では奪還プロセスが全く異なります。しかも日本人ではなくロシア人が住んでいるのですから、住民からの抵抗もあるはずです。

    また、武力で領土を削られたロシアが核兵器を使用しないという保証はどこにもありません。そもそもロシア相手に日本が単独で戦うということが現実的ではありません。日米同盟があるといっても防衛戦争ではなく、現状の実効支配による国境線の変更に米軍が協力してくれるとは思えませんし、アメリカ合衆国は歴史的に核兵器を持った軍隊と直接戦闘は行ったことはありません。戦略核であろうと戦術核であろうと核の脅威がある戦争はアメリカは行いません。

    日本国内の憲法的にも、国連憲章上においても、また現実問題としても、丸山議員の「戦争で島を取り返す」発言は完全に間違っているものです。個人的には謝罪や発言の撤回で済む問題ではないと思います。言論の自由は憲法で認められているとはいっても、国会議員が発言していいレベルの話ではないでしょう。与党議員や政府内で役職を持っているレベルの議員でなかったことだけが幸いとしか言えません。

  • プラスチックゴミの処理とレジ袋の要不要

    プラスチックの廃棄・ゴミに関して、前にも増して問題視され始めています。

    プラごみ輸出規制採択 日本リサイクル強化へ バーゼル条約会議
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201905/CK2019051102000246.html
    日本は国内で処理し切れないプラごみを「リサイクル資源」として途上国などへ輸出しているが、改正により国内リサイクル体制の強化が不可欠となる。
    (中略)
    条約改正により、飲み残しのあるペットボトルなど汚れたり、生ごみと混じったりするなどしてリサイクルに適さないプラごみは、条約が定める有害廃棄物に指定され、条約の相手国の同意なしの輸出は禁止となる。締約国はプラごみ発生を最小限に抑え、可能な限り国内で処分することを求められる。

    プラスチックゴミを輸出できないイコール国内で処理しなければならない、ということになります。単に燃やせば良いということでもないですし、そもそもちゃんと処理できているのであれば輸出など無いはずですので、これからは、これまで以上にゴミの管理と処理に注意と努力が必要となってきます。

    そもそも、プラスチックを使わない、という選択肢もあるでしょう。

    脱プラスチックで海外からも注目、“食べられる器”とは 愛知・碧南市
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190509-00010005-sp_ctv-bus_all
    テイクアウトしたお皿を、今やごみとして捨てるのではなくそのまま食べる。そんな動きが加速しています。

    こういった「食べられる器」は単価が高くても買う人がいる観光地などでの飲食で使われるのが先でしょう。一般的なスーパーやコンビニや飲食店での利用についてはまた別の話と考えてしまうかも知れません。

    しかし、別に人間が食べられる器である必要はありませんが、例えば賞味期限が1日の食品を、プラスチックで何年経っても変化がないような器に入れるのはあまりにギャップが多すぎます。

    プラスチック製品というのは、軽いわりに丈夫で密閉性が高く、そして何より安く作ることが出来るのが利点でしたが、長期間・密閉性・頑丈さという利点が必要無いような場合は、プラスチック以外の素材を使うことでプラスチックゴミを減らせるのではないでしょうか。後は値段の問題となりますが、提供する側の企業や提供される側の消費者の意識にかかってくる問題でもあります。

    「ワタミの宅食」が業界初のプラ容器リサイクル実現
    https://ssl4.eir-parts.net/doc/7522/ir_material/115975/00.pdf
    バイオマス素材を含んだプラスチック弁当容器に変更するのに合わせて、バイオマスプラスチック容器を回収してリサイクルする取り組みを始めます。プラスチックの資源循環やゴミの削減を目指す

    製造や販売、配達などのサイクルをほぼ自社で行っているからこそ出来ることかも知れませんが、こういった取り組みを始める企業は今後も増えていくでしょう。

    また、コンビニやスーパーでのレジ袋の問題もあります。大きな・多くの商品でも渡し、小さな・一品だけの商品でも渡すレジ袋には大きな削減余地があるはずです。レジ袋そのものを無くしても大してプラゴミ削減効果は無いとも言う人がいますが、実際に海洋生物の胃の中から大量に見つかったりしているので効果が全く無いとは言えないでしょう。

    スーパーでのレジ袋に関しては、使わないと数円割引される場合と、使用する場合に数円費用がかかる場合の2パターンがお店によって分かれます。実際にどちらの方がどれだけ効果があるのか分かりませんが、セブン&アイ・ホールディングスのページにはこうあります。

    セブン&アイグループの環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』4つのテーマを定め、2050年までに実現を目指します。
    https://www.7andi.com/company/news/release/20190508.html
    ・イトーヨーカドー、ヨークベニマルでは、2012年よりレジ袋有料化を実施。
     ⇒イトーヨーカドー食品売場でのレジ袋辞退率:72.7%(18年度)

    スーパーでのレジ袋の辞退はコンビニよりは個人的にはしやすくて、コンビニだとサッカー台(商品を自分で詰めるための台)もないですから、品数が多いときにレジ袋を使わないというのは現状では難しい気がします。

    コンビニではレジ袋そのものを無くすというのは現状のレジ周りの配置を考えるとすぐには出来ないかも知れません。

    レジ袋・割り箸での取り組み|ローソン
    http://www.lawson.co.jp/company/activity/preservation/resource/

    レジ袋の使用を削減するための取り組み|ファミリーマート
    http://www.family.co.jp/company/csr/environmental_initiatives/wastes.html

    ローソンやファミリーマートでも取り組みは始まっていますが、前述のセブン&アイ・ホールディングスのリンク先にあるような、レジ袋自体の素材変更の方が先に達成できそうな気もします。

    プラスチック製レジ袋の使用量ゼロ。  使用するレジ袋の素材は、紙等の持続 可能な天然素材にすることを目指す。

    レジ袋は自宅でゴミをまとめたり、ものを入れたりして再利用している、と言う人からすれば、ゴミ袋完全有料化は許しがたいのかも知れませんが、そういう使い方をするにしても、何十年・何百年も変化が無いようなプラ製レジ袋である必要は無いはずです。どうしても頑丈な袋が必要、ということであれば、ホームセンターなどで100円200円払えば好きな大きさのポリ袋を数十枚買えます。有料化されたレジ袋よりは1枚当たりの値段は遙かに安いはずです。

    必要な人が必要な分だけ必要なものを手に入れて、大して必要でなければ利用しない・提供しない、という形の方が、誰にとっても良いことになるはずではないでしょうか。

  • 将来的には全ての電化製品はUSBケーブル(USB PD)になるのでは?

    最近の小型IT機器のほとんど全てはUSBポートでの充電・電力供給を行うようになっています。独自端子のみというのはかなり少なくなってきました。

    一番最初のUSBの規格では、2.5W(5V / 0.5A)と非常に小さな電力しか出力できませんでしたが、その後どんどん規格がアップデートされていく中で、最新のUSB type-cの形状かつUSB Power Delivery(USB PD)に対応している場合は最大で100W(20V / 5A)まで出せるようになっています。20年ちょっとで40倍にまでなったわけです。

    便利さを増すUSB給電
    https://www.renesas.com/jp/ja/support/technical-resources/engineer-school/usb-power-delivery-01-usb-type-c.html
    USB1.1において、2.5W(5V500mA)の給電が定められています。その後、給電能力はUSB3.0で4.5W(5V900mA)に拡張されました。一方、充電については、2007年8月に「USB BC(Battery Charging Specification)」という規格が誕生し7.5W(5V1.5A)の給電が可能になりました。この規格の誕生で、機種ごとに異なるACアダプタに別れを告げ、USBによる充電への動きが加速されました。この規格は拡張され、最新の「同Rev.1.2」(2010年12月)では、より精緻に充電に関するルールが定められ、USBによる充電の安心感が増しました。ただ、この電力ですと、スマートフォンやデジタルカメラなどの小型のデジタル機器には使えますが、例えばノートPCやモニターといった数十Wを消費する機器を駆動するには足りません。
    そこで登場した規格が、USB PD(Power Delivery)です。2012年7月に最初のバージョン(USB PD1.0)が発表され、1本のUSBケーブルで100Wまでの電力を供給する仕様が定められました。100Wというのは、かなりの電力です。15型程度のノートPCの消費電力は60W前後、A3版用インクジェット複合機は30W前後です。各装置がUSB PDに対応していれば、USBハブからノートPCに給電し、同じハブからモニターに給電することが可能です。電圧も5Vに限定されません(図1)。

    100Wまで出せるのであれば、理論上は全てのスマートフォンやタブレット、そしてほぼ全てのノートパソコン(ゲーミングノートパソコン除く)はまかなえるはずです。それどころか、小型のデスクトップパソコンも100Wもあれば動作させることも可能です。

    その他、大抵のパソコン周辺機器も100Wを超える電力が必要なものはそうそうありません。全部とは言わないまでも、将来的にはノートパソコン・一部のデスクトップパソコン・パソコン周辺機器は電源供給をUSB PDに一本化されると思います。メーカー側にしてみれば、電源供給をUSB PDにしてしまえば、電源ケーブルや電源アダプターを同梱する必要がなくなります。USB type-cでUSB PD対応のケーブルを一本同梱するだけで良くなります。

    利用者側にとっても、数多くの機器に付属する電源ケーブルや電源アダプターを設置して配線して、使わない物は保管して、という面倒くささが大幅に減るはずです。何を使うにしてもPD対応のtype-cケーブルだけでいいので、普段使わないパソコンや周辺機器を使うときだけ余っているtype-cケーブルにつなげるだけで使えるようになります。

    数年程度では変わらないでしょうけれど、十数年レベルではPD対応USB type-cケーブルが溢れかえっていることと思います。

    そうなってくると、IT関連機器以外の電気を利用する製品でも、コンセント・プラグで電源を得るのではなく、USB給電での利用が出来るものが出てくるのではないでしょうか。初めのうちは大きな電力を使わなくても使えるようなものから始まるでしょう。

    そしてそういった家電製品での採用が進めば、USBの規格制定側でもより大容量の電力を流せるような、USB PDの規格のアップグレードも起こりうるはずです。あるいは、省電力でも動くような家電側の設計思想の変更があるかもしれません。製品内にバッテリーも内蔵して、使用時にはバッテリーとUSB給電で、不使用時にはバッテリーを充電して、という使い方であればUSB側は大出力でなくても可能です。冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機のようなものが100WのUSB PDで動くとは思えませんが、複数本繋ぐとかやりようもあるかもしれません。

    世間には、こんなことを実際にやっている人もいるようですし・・・。

    USB PDの新境地? USB Type-Cモバイルバッテリーで焼き肉を楽しむ動画がニコ動で話題に
    https://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/1183221.html

  • 2019年5月11日J1リーグ第11節サガン鳥栖対ガンバ大阪DAZN観戦の感想

    ルヴァンカップ清水戦があった水曜日とはうってかわって暑くなってきたこの週末、15位のガンバは18時の鳥栖とアウェイで戦いました。鳥栖とのアウェイゲームはトータルで見ると相性が悪かったはずなんですけどどうなるでしょうか。

    土曜日に首位のFC東京相手に引き分け、水曜には清水に快勝したガンバですが今日のスタメンはその2試合を融合したようなオーダーになるのかな、と思っていましたが、FC東京戦のメンバーから高を今野に替えただけで臨みます。今野が先発ということはコンディションが上がってきているのか、水曜90分プレーした高のスタミナを心配しているのかどちらでしょうね。また三浦がサブにも入っていないというのもちょっと驚きです。

    一方の鳥栖はこれまで10試合で1得点というものすごい得点力不足に陥っていて、トーレスも不発が続きますが、去年もトーレスに初ゴールを許したのがガンバだったので、今年はそんなこともなくしっかり勝ってほしいものです。監督交代後の初のリーグ戦というのも対戦相手としてはちょっと嫌ですよね。

    そしてキックオフ。DAZN越しでも分かる快晴の暑さが果たしてガンバのベテラン勢にどう影響するか。

    開始直後から鳥栖が見るからに強く当たってきてどうもガンバが遅れ気味というか後手に回るようなサッカーになってしまいます。

    ガンバのダブルボランチは倉田・今野で、2列目がアデミウソン・遠藤・小野瀬と並ぶ4−2−3−1でした。

    劣勢が続くものの裏に抜けるファン・ウィジョへのロングボールが何度か通りそうになりますのでいいかな、と思っていたらCKからクエンカに決められます。東口が目測を誤るのも珍しいシーンでしたが、その前のヨングォンのクリアミスももったいないものでした。今シーズンは何度も試合の入り方に厳しさがなく失点するというのを繰り返しているのは大きな問題です。

    その後もボールを回され、シュートまで何度も持っていかれます。明らかに守備全般に問題が起きていますが、何とかしのいでいるような状態です。相手の前からの守備に対してボール回しが不正確で低い位置でボールを失っていることを考えると、攻め方の意思統一が出来ていないのか、選手間の距離感が悪いのか。

    31分には縦パスを受けたウィジョがアデミウソンに折り返しますがシュートがミートできず、ビッグチャンスを逃します。

    44分には豊田に引っかけられたヨングォンが豊田に突っかけて警告をもらって次節出場停止となります。次、大阪ダービーなんですけどね。

    そのまま1−0の鳥栖リードで前半終了。ガンバとしては1失点でなんとか終えたものの、やりたいことが出来なかったという点から見ると、今シーズンワーストに近いような内容の前半だったかも知れません。フォーメーションなりメンバーなり戦い方なりを大きく変えなければ逆転はおろか同点も遠いのではないかと思えるような前半でした。

    そして後半、遠藤に替えて食野を入れて攻勢に・・・と思っていたら49分にウィジョが相手との接触の後に両手で突いて揉め始めてヨングォンと同様に警告を受けます。

    その後もガンバが劣勢なのは変わりませんが、そんな中でも左サイドでテンポ良くつなげて最後はボックス内から食野が強いミドルを放ちますがGKに弾かれます。

    70分には左サイドバックをオ・ジェソクから黒川に替えます。しかし替えた直後、エリア内でクエンカのクロスに滑り込んだ菅沼の手が当たりPKを与え、豊田に決められて2−0となりました。

    その後も決め手を欠くガンバは77分に米倉を矢島に変更。小野瀬が右SBに入りさらに攻撃の姿勢を見せようとしますが攻撃すら出来ません。

    そんな中、85分にトーレスがついに入ってきます。87分には黒川のクロスを受けた小野瀬がシュートするもこれもGKに弾かれます。その後のCKでアデミウソンがシュートするもポストにクロスバーに阻まれました。89分にはトーレスに決定機を与えてしまいますがシュートミス、しかしその直後にトーレスのシュートのこぼれ球を原川が決めて3−0。

    とてつもない惨状です。

    しかしこの後、相手陣内中央でボールを持った食野がドリブルで交わして見事なシュートを決めます。これで3−1。しかし時間は無くこれで試合終了。

    当然ながら試合後のガンバ側ゴール裏からはブーイングが出ていたようですが、もし私が現地にいたらブーイングする気力があったかどうかも分からないくらいの試合内容と結果だったと思います。

    もう負けてしまったのだからこの試合のことを言ってもしょうがないですが、果たして今日のスタメンは本当に勝つためのメンバーだと言えたのか。前節、主将で日本代表の三浦をスタメンから外したことについて宮本監督は、

    「名前でサッカーはできない」ガンバ宮本監督、二つの決断で首位相手のクリーンシートに導く
    https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=58129
    「名前でサッカーはできない。どういうパフォーマンスができるか。チームが勝利するためのメンバーを考えました」

    と言っていましたが、果たして今日のスタメンは本当に「名前」で選んだわけではないのか。良い内容のサッカーをしていても負けることはありますが、90分間悪い内容のサッカーをしているチームのメンバーを今後も固定するのか。今、試合に出すべきなのは誰なのか。サポーターとしてはそんな疑問が湧いてくる試合となってしまいました。

    次節はホームでの大阪ダービーです。結果も内容もついてこない最悪の状態で迎えますがどんな状況であろうと負けることが許されない試合です。良い準備をして臨んでほしいと思います。