平繁無忙の何でも書くブログ

  • 正論だからといって簡単に受け入れられるわけではない

    正論は当たり前ですが説得力があります。しかし、万人に対してそうかというわけでもありません。正論を受け入れない人に対して受け入れさせるためには、何らかのアクションが必要となります。そのアクションは議論で済めば問題ないですが、議論でも受け入れられなかった場合はどうすべきでしょうか?

    分かりやすい例は、アメリカやNATOなど、西側諸国が人権や平和、停戦などを求めて強制力を発揮するケースです。つまりは軍事力をもって相手に自分の意見を強制的に認めさせるわけですが、そのことの是非はともかく、最終的には物理的な力(パワー)によることになります。

    そこまではいかなくても、正論を掲げるだけで世の中の人全てが従ってくれるわけではありません。それは環境変動に対する様々な議論を見ても分かるでしょう。正論は強いですがその一方で脆いものです。否定する人に対して理論的に説明しても納得まで持っていけるとは限りません。そもそも、理論的な説明が不足しているから正論を認めないのではなく、感情的あるいは自己の立場的に認めないケースであれば、論理的正しさは正論を受け入れさせる力たり得ません。そうなると、結局は強制力で押さえつけることになってしまいます。

    正論を受け入れさせるためには、相手側の立場や感情も理解した上で搦め手からも攻める必要があります。

    正論は強いということは誰もが分かっていますが、正論は強いことが分かっているからこそ、その強さに耐えられない人は正論そのものを感情的に潰そうとします。

    「なぜ正論を受け入れないのか」という疑念ではなく、「どうすれば正論を受け入れさせられるか」という方法を考えるべきです。

    個人的には、正論を掲げている側にも多少は問題があるというか、相手の間違いを指摘してドヤ顔をする人もいるし、「君のために間違いを指摘してあげたんだぞ」と恩に着せる人もいます。

    もちろん間違えた方が悪いのですが、正論を盾に自分の正しさと相手の間違いを指摘することに情熱を燃やすあまりに、指摘された方に嫌な顔をされてしまっては元も子もありません。

    自分の主張を相手に理解してもらい、そして自分の味方を増やす、ということを目的にしているのであれば、自分が相手より上に立つような説得の方法は目的を達する助けにはならないでしょう。おそらく逆の結果を招きます。関係が感情的にこじれてしまったら、こちらが論理を丁寧に構築した正論をぶつけてももはや聞いてくれることもありません。

    多くの国で起きている、保守的な思想とリベラル的な思想の分裂による対立も、相手への理解よりも自己主張を優先していることが大きな原因であるような気がします。

  • マウスのソール貼り替え!

    以前、Microsoftの有線マウスを手放せない、というnoteを書きました。

    https://hrsgmb.com/n/n86286f4b7e6b

    その時に新品も予備で確保していると書きましたが、先日、動作確認も兼ねてその予備用の新品を使ってみると、マウスの滑りの良さに衝撃を受けました。具体的には、マウス底面のソール部分が何年も使っているのとは違ったわけです。

    今使っているマウスも最初はこの滑りだったはずなのですが、長年使っているうちに、ソールのコーティングがはがれてしまったのでしょう。マウスパッドは使わない派なのですが、そのせいかソール部分に手垢・ホコリなどの汚れが付着します。拭いてもすぐに付きますが、おそらくコーティングがはがれたから付着しやすくなったのと、付いた汚れを取る動作がコーティングをはがしてしまってきたのでしょう。

    ホームセンターなどで市販のコーティング剤か潤滑剤とか買ってきて塗れば、かつての滑りの良さが戻るんじゃないかと思いましたが、ソール部分のごく僅かな面積のためだけに買うのもなあ・・・と考え直し、Amazonでソールだけ購入しました。

    買ったのはこちら。

    Hyperglide マウスソール Microsoft IE3.0 / IE1.1用 2set (MS-3)
    https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00X9FGBI8/

    取り付けるとこんな感じです。右側がソールを貼り替えていない新品のもの、左側が貼り替えた後のマウスです。

    画像1

    Intellimouse用なのでどうかなと思いましたが、BasicOpticalMouseでも一応使えました。元々の黒いソールをはがして、新しいソールを貼り付けるだけです。ただ、高さが元のソールよりもあるので、机(マウスパッド)とマウス底面にある光学センサーとの距離が開きます。机やマウスパッドの素材によってはマウスカーソルが正確に動かなくなる可能性もあると思います。とりあえず、今の環境では問題なく使えるので助かりました。使用感としては、新品のマウスと同じかそれ以上に滑ります。

    滑りが良すぎるのは嫌な人もいるでしょうし、出来のいいマウスパッドを使っていれば要らない場合もあると思いますので、万人にお勧めは出来ませんが、特定のマウス専用タイプだけではなく、汎用のソールも売られていますので、マウスの滑りが悪くなった、ソールに汚れが溜まるとかでお悩みの人は試してみてはいかがでしょうか?

  • 昌子を大きな拍手と声援で迎えます!

    ガンバに昌子が加入しましたが、彼がフランス生活やトゥールーズに馴染めなかったから移籍をした、という一部報道がありました。

    ホームシックが移籍の原因なのかどうか、本人は語っていませんしそもそもそれが事実であろうとなかろうと言うことはないでしょう。

    ただ、例えホームシックが原因だったとしてもそれは批判されるべきことなのでしょうか?

    生まれ育った場所と異なる国や地域、文化で暮らすことはそれなりにストレスがかかります。すぐに馴染む人もいればなかなか馴染めない人もいます。それは外国に行く場合だけではなく、同じ日本国内でも起こりうることです。

    昌子源がガンバ大阪に完全移籍。フランス生活は苦難の連続だったか
    https://www.footballista.jp/news/78942

    外国生活にすぐに馴染めるかどうか、ということはサッカー選手としての能力そのものとは直接的には関係ありません。昌子が2018年のロシアワールドカップで見せた素晴らしいプレーはそれを証明しているはずです。

    もちろん、ヨーロッパのトップクラスでプレーし続けることでサッカー選手としてさらに成長して、日本代表に還元してくれればそれに越したことはありませんが、彼の人生は日本代表のためだけに存在するわけではありません。

    大きな怪我をして、選手としてプレー機会がなく、生活面でも問題があれば日本に戻ってプレーする、というのはむしろ素直な結論と言えます。

    第一、2018年12月からシーズン終わりまではフル出場しています。プレーレベルでも遜色なく、チームに馴染んでいたはずです。その彼があのタイミングで移籍することを決めたということは、それなりの理由が選手側にもクラブ側にもあったはずです。

    ただ、本人が何も言っていない状況で外野がアレコレ推察するのは、この私のnoteも含めて良くないことでしょう。

    元ドイツ代表のGK、ロベルト・エンケが自殺した経緯を書いた、

    うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録
    https://www.footballista.jp/books/50780

    この本はかなりの衝撃を受けました。バルセロナやドイツ代表のプレー経験があろうともそれは精神的な問題とは全く別の話です。

    適切なプレッシャーは成功の手助けになりますが、過度になれば悪影響を及ぼします。プロ選手であればより高いレベルでのプレーを望むのは当然のことですが、その思いが過剰になると良いことはないでしょう。自分が望む場所でプレーすることは、必ずしも現状への甘えとは言えません。

    何のためにプレーしているのか。間違いなく本人自身のためのはずです。

    ガンバサポとして、大きな拍手と声援で迎えたいと思います。

  • iPhoneの純正カバーに思う、皮革製品の需要と供給の将来

    2017年9月に発売されたばかりのiPhone8Plusをすぐに購入し、今まで使い続けています。派手なゲームをすることもないので未だにパワー不足を感じる場面もありません。しばらくは使い続けるでしょうけれど、カバーは気分転換のため時々入れ替えています。

    買った当初はそれまで使っていたiPhone6Plusから流用したバンパーを使ったり、100円ショップで売っていたTPUカバーを入れ替えて使っていましたが、1年経たないくらいのところでアップル純正のレザーカバーを買いました。

    それを一年近く使っていて、今度はQi充電可能なスマホリングを使っていたのですが、やっぱりまた純正のレザーカバーに戻したりしています。

    この純正のレザーカバーはiPhoneを入れたとき、持ったときにさすが純正、と思わせる出来を感じますが、それなりの値段がする革製品は、手に馴染む、という感想が合うのはどんなジャンルのものでも同じでしょう。

    人類が生きるために動物を狩り、肉を食べた後に皮をはいで加工した歴史が続いてきた以上、石油から作られる合成樹脂製品に比べて、本能的に心地よい感触を覚えるのは当然かも知れません。

    この皮革製品を作るためには、当然ながら動物が必要です。現在では皮を取るためだけに牛や豚を育てて殺すことは禁止されているそうです。あくまで、食肉として加工する過程で出てくる副産物として皮が供給されています。

    最近では欧米を中心に、肉食としての畜産を非難する動きが出ています。「動物が可哀想だから」という理由には個人的には首肯しがたいですが、畜産の過程で大量の資源を利用し、また牛のゲップによる大気汚染などを理由にするのは納得する部分もあります。

    人工肉産業も急速に発展していますから、将来的に自然の畜産による肉食は大幅に減る時代が来るかも知れません。そうなると、食肉加工の副産物である皮革製品も大幅に減ると言われています。実際、かつて狂牛病騒動が起きて牛肉の加工が大幅に減ったときには牛革が大幅に値上がりしたそうです。

    食肉製品と皮革製品の需要のバランスが取れなくなると、少ない方に合わせざるを得ません。多い方に合わせるとなると、肉を食べないのに皮だけのために動物を殺すと言うことになってしまいますから。

    いずれは皮革も大幅に減るでしょう。ただ、現状のフェイクレザー製品はまだまだ本革に匹敵するところまでには至っていません。人工肉同様、人工皮革も今後は発展していくでしょう。

    また、iPhoneの純正カバーもレザー製品は無くなるか、人工皮革になるでしょう。これはアップルの社風からいってもそう遠くないうちにそうなると思います。現時点ではまだまだ革製品を扱っていますが。

  • 毎年変わるスローガンより100年続くフィロソフィー

    唐突ですが、Jリーグのクラブが毎年掲げて(発表する)スローガンって必要でしょうか?

    個人的には毎年毎年新しいスローガンを掲げる必要性は無いと思っています。

    スローガンを発表することでマスメディアに報道の材料を提供して露出を増やすことが出来る、というメリットはあるかも知れませんが、そもそも新スローガンの発表はほとんどの場合、新シーズンの新体制発表時に行われるので、スローガンが新しくなくても報道してもらえます。新しいユニフォームの写真や、監督のコメント、新加入選手の紹介と一緒にスローガンが並べられるだけです。

    ガンバ大阪の2020年のスローガンは昨年と同じ「GAMBAISM」です。

    色々なことを考えて出来上がったスローガンだとは思いますが、揚げ足を取る感じになりますけれど、そもそも「GAMBAISM」というのは当たり前のはずで、他のクラブには無い、ガンバらしさを追求していくというのは別のスローガンを掲げていたとしても必要なことです。

    どうせ掲げるなら100年続けられるようなスローガンにしてほしいと思います。毎年変えたところで大して世間的な興味を引きません。だいいち、Jリーグのサポーターでも自分が好きなクラブ以外の他のクラブのスローガンを知りません。

    クラブ内部での士気を高めるとか、方針を知らせるという意味があるのかも知れませんが、それはまた別でやればいいことです。

    これはあくまで私個人の感想ですが、他のサポーターの人にとって、クラブスローガンってどういう位置づけなんでしょうか?

    スローガンよりはフィロソフィーというか、クラブの長い歴史を貫くような方針の方が重要だと思います。

    鹿島アントラーズがずっと強豪であり続けるのは、一言で表すならジーコイズムということになるのでしょうけれど、ジーコがもたらしたものは間違いなく「鹿島アントラーズらしさ」になっています。それは別にスローガンとして「ジーコイズム」や「KASHIMAISM」を掲げているから続いてるわけではないでしょう。

    毎年のスローガンの発表を楽しみにしている人ももちろんいるでしょうし、それがいろいろなメリットもあるのかも知れませんが、個人的には「GAMBAISM」は毎年変わるスローガンではなく、クラブのフィロソフィーとして永久に掲げてほしいです。

  • ビジョンファンドの憂鬱

    ソフトバンクのビジョンファンドは世界最大のベンチャーキャピタルとして、数多くの新興企業、特にIT関連の企業に多額の資金を投資しています。

    ウィーワークの上場失敗とその前後の混乱でビジョンファンドやソフトバンクの投資姿勢に対して批判も上がりましたが、配車・宅配サービス業界においても一般的な常識から見たら不可解な投資をしています。

    ソフトバンク投資先企業、世界で競合する矛盾
    料理宅配3社が争うメキシコ ビジョンファンドの資金が入るウーバー・ディディ・ラッピ
    https://jp.wsj.com/articles/SB10756748667192203284504586179891908269436

    アメリカ発のUberと中国発のDiDiのどちらにもソフトバンクが出資していることは結構有名だと思いますが、その二つ以外の競合企業にも出資しているようです。

    完全にお互いの売上・利益を食い合っている状態になっているはずですが、普通はこういう投資はしないでしょう。ウィーワークの問題が起きたときの一部報道では、ビジョンファンド内ではチーム間の連携が取れていないため、一つの企業に対してビジョンファンド内の複数のチームから話が持ちかけられることもある、という話もありました。市場に存在する企業同士で不毛な競争をしているだけではなく、ファンド内でも不毛な競争をしているのであれば笑えないジョークです。

    さすがにUberとDiDiクラスの出資であれば、チームレベルではなくて上の方まで話が行っているはずですが、競合の問題を解消する動きが無いのであれば、そもそも競合して利益が減っても構わないから、その市場を大きくすることと、ビジョンファンド出資企業の市場シェアを大きくすることを優先しているのでしょう。

    ただ、大きな問題があります。上記記事中にある通り、例えどこかの企業が赤字と引き換えに市場シェアを大幅に獲得した後に、黒字にするために料金(報酬)体系を変更すれば、また新たな企業が赤字覚悟でシェアを増やす余地が出てきます。配車サービスや宅配サービスは新しい産業ではありません。その市場が急成長しているのは、従来のタクシー業界や出前システムに対して消費者が不満を持っていたからであって、革新的でこれまでに無かった市場だからではありません。手軽さと安さでシェアを拡大出来るのであれば、他の企業も同じことが出来ます。

    いっそのこと、UberとDiDiを合併・買収してしまうくらいのことをすれば、巨大な企業となり市場をコントロールできるようになるかも知れませんが、アメリカ企業はともかく中国の国際的企業を他国企業が買収できるはずありません。中国政府が絶対阻止するでしょう。

    犬の散歩やしつけのシェアリングサービスを提供するWag!に、ビジョンファンドはかつて3億ドルも出資しましたが、昨年末に大きな損害を出して撤退しました。

    ソフトバンクのファンド、犬の散歩代行アプリ企業に3億ドル出資で合意
    2018年1月31日 1:00 JST
    https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-01-30/P3CQVQ6TTDS101

    ソフトバンクG、犬の散歩代行アプリ「ワグ」への出資引き揚げ
    2019 年 12 月 10 日 06:42 JST 更新
    https://jp.wsj.com/articles/SB11405409923491164573304586068520526624178

    犬の散歩に300億円以上も出資するとかちょっと何言ってるのか分からない状態になってしまいますが、ビジョンファンド・ソフトバンクの出資金の一部は日本の消費者から出ているのですよね。

    ソフトバンクの携帯をメインで使ったことはこれまで一度も無いのですが、ソフトバンク携帯のユーザーはちょっとは怒ってもいいんじゃないでしょうか。怒ったところで何一つ変わりませんけど。

    そういえば、かつてdocomoもiモードの成功以降、多額に積み上がる資金を国外の企業買収や資本提携に大量に使っていましたが大量に失敗して撤退していましたっけ。

    ちなみに、ビジョンファンドについてはこんな報道もありました。

    ソフトバンク、ビジョン・ファンドでパートナーが退社へ
    2020年2月5日 6:25 JST
    https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-02-04/Q56ZP7DWRGG101

    あまりに好き勝手にやっていたら、日本の携帯ユーザーの怒りはたいしたことなくても、サウジアラビアの皇太子の怒りが半端なくなるんじゃないかと思うのですが。

  • 教養と税金と外国人観光客

    日本にある三つの国立博物館が、それぞれ4月1日より常設展観覧料を値上げするそうです。

    東博など国立3博物館、入館料を値上げへ。「ランニング・コストも賄えない」
    https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/21272

    このニュースを見て、確かに人件費も消費税も上がっているのだから費用負担が増えるのは当然だよな、と思ったのですが、記事末尾にある、

    なお、博物館法第23条(入館料等)では、次のように定められている。「公立博物館は、入館料その他博物館資料の利用に対する対価を徴収してはならない。但し、博物館の維持運営のためにやむを得ない事情のある場合は、必要な対価を徴収することができる」。

    ということをそもそも知りませんでした。調べてみると、この博物館法は昭和26年に出来たようです。ちょうど日本がサンフランシスコ講和会議にて国際社会に復帰した年ですね。

    博物館法
    (昭和二十六年法律第二百八十五号)
    https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=326AC1000000285
    第二十三条 公立博物館は、入館料その他博物館資料の利用に対する対価を徴収してはならない。但し、博物館の維持運営のためにやむを得ない事情のある場合は、必要な対価を徴収することができる。
    (博物館の補助)
    第二十四条 国は、博物館を設置する地方公共団体に対し、予算の範囲内において、博物館の施設、設備に要する経費その他必要な経費の一部を補助することができる。
    2 前項の補助金の交付に関し必要な事項は、政令で定める。

    今ある国立博物館やその他の地方の博物館などで、全ての費用を入館料で賄っているのか分かりませんが、国民・市民にとって有益なものであるから対価を徴収しない(税金で負担する)という考えが元々はあるのでしょう。

    それでも、費用がかなりかかるのである程度以上は受益者負担ということで、博物館に来る人がお金を払ってください、という理屈も分かります。

    博物館に全く興味も関心も必要性も感じない人にしてみたら、税金を一円たりとも使うな、という考えを持っているかも知れませんし、その一方で広く大衆に教育・教養のために役立つ施設というのは個人的な感情での税負担拒否は認められない、という考えもあるでしょう。

    ただ、最近は博物館や美術館など、公共性が高い施設への外国人観光客も多く訪れているはずですから、税金で広く負担するよりは入館料として費用を賄う方が妥当でしょうね。

    こういったところでも、観光立国とは、観光業を国内産業の一つの柱にするとはどういう影響があるのか、ということに日本が国家として初めて直面して出てきた問題のような気がします。

  • 人工知能の代表なくして課税無し?

    人工知能、AIや高度化したロボットがいずれはあらゆる分野・作業・業務を行えるようになるでしょう。技術やテクノロジーはひたすら進歩していきますし、それを阻む圧力よりも進める圧力の方が強いはずです。人の仕事を奪うな、という倫理的かつ曖昧な主張よりも、経営層が人件費圧縮のためにAI・ロボットを導入することは資本家からは歓迎されます。日本のように出生率の低下に悩み、かつ大規模な移民の導入も出来ない国にとっては当然の選択肢のはずです。

    それによって仕事を失う人が増えると、当然ながらその人が払っていた税金が減る国家や自治体にとっても死活問題になります。そうすると、「ロボット税」のような考えが出てきます。

    ゲイツ氏の「ロボットに課税する」は正しいか 2017年3月23日
    https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/283738/031600039/

    ゲイツもかつて提案した「ロボット税」、いまこそ導入すべき? 2019年6月13日
    https://www.technologyreview.jp/nl/should-we-tax-robots-a-debate/

    「ロボット税」は是か非か 雇用と税収めぐる難問  2020年1月9日
    https://jp.wsj.com/articles/SB12101601170038884014404586129421397501248

    引用記事には初出日も書いてみました。ロボットを導入して大幅に人件費を削減した企業に対して、特別なロボット税を課すべきだ、という意見は一部の人達から支持されています。

    当然ながら産業界の大半からは無視あるいは反発されていますが、ベーシックインカムの議論同様に、今後は荒唐無稽な空想としてではなく、真剣な議論も始まっていくでしょう。

    今あるロボットにしろAIにしろ、また将来的に実現していくそれらにしても、まだまだ人からの命令に従って動作するものですし、一から十まで自律して行動するレベルには達しませんが、いずれはそのようにもなるでしょうし、そうなるとますます人の仕事を代替していくでしょうし、さらにはますますそれらロボット・AIに対する課税を求める声も強くなるはずです。

    しかし、それらのある程度自律し始めたロボット・AIに関して、ロボット税を課すことになったとすると、「税金」という概念を理解している人工知能がその課税に対する見返り・対価を要求し始めたらどうなるでしょうか?

    ここまで考えを進めるとSFの世界にどっぷりハマりますが、事前に思考実験していてもいいでしょう。

    AIやロボットに対する課税から生まれた税収を、生身の人間ではなくAI・ロボットのために使用するように要求されたら?

    そしてその要求を他の人工知能群も支援したりボイコットやデモをしてきたりしたら?

    アメリカ合衆国の独立前、イギリス本国からの干渉に対して
    「代表なくして課税無し」
    というスローガンが起き、最終的にはアメリカ独立に至りましたが、AIが政治への関与を求めてきたら?

    現代社会は、血統や身分ではなく、能力や実績で立場・権限が与えられます。では、生身の人間よりも素早く思考し判断し行動することが出来るAI・ロボットは人間よりも優れた存在である、と認めなくてはならないのでしょうか?

    人間を表す「ホモ・サピエンス」という言葉は、ラテン語の「賢い人」という意味から来ています。かつて存在した他の人類よりは、生き残った結果から考えると賢かったのだと思いますが、人類よりも賢い、自律的な存在が生まれてもなお、人類は「賢い人」という称号を保ち続けられるのでしょうか。

  • 革命は続くことで革命として成就する

    アラブの春と呼ばれた中東・アフリカのイスラム諸国における革命運動は、曲がり角に来ているとも言われています。

    しかし、かつての各国で起きた革命やそれに類する歴史的事件も、たった一回・数年感だけの活動で社会が一変したわけではありませんでした。

    現代の民主主義国家につながる、世界最初の革命があったイギリスでは、17世紀中頃に清教徒革命が起きましたが、そこでガラリと民主政治が始まったわけではありません。同世紀に名誉革命がありましたし、その後も少しずつ革命ではありませんが改革が進められて、今の立憲君主制に基づく議会民主主義が形作られていきました。

    フランスではフランス革命が1789年に起こりましたが、その後のナポレオンによる帝政、そして共和政と王制が入り交じった19世紀があり、ナチスドイツに占領され、その後の解放・独立、第四共和政そして第五共和政と続いてきました。

    アメリカ合衆国においては、独立宣言、そしてイギリスからの独立戦争を経て独立を果たしましたが、その数十年後には南北戦争によって国家が二分されてイデオロギー間の闘争も起こりました。結果として北軍が勝つことによって今のアメリカ合衆国が改めて成立したと言えます。

    ロシア革命とその後のソビエト連邦成立は、民主主義国家につながったものとは言えませんでしたが、いわゆる「短い二十世紀」における壮大な社会主義国家の実験が失敗に終わった後、一応は選挙が行われる民主主義国家となりました。プーチンの強大な権力によっていろいろありますが、最近の政変もプーチンが絶対的な独裁者ではないからこそ権力維持に躍起になっていることから生まれたものと言えるでしょう。

    日本では明治維新で大きく変わりました。維新後に憲法発布、議会設立と続き、大正デモクラシーと着実に民主主義国家への道のりを進んではいました。しかし、昭和初期の満州事変から日中戦争、軍国主義化、そして太平洋戦争の果て、今の憲法に基づく日本となりました。

    これらの国々の歴史を見ていると、一度の革命・政変などで全てが変わって今の政治体制が出来上がったわけではありません。革命の後、揺り戻しや逆行は大なり小なりどこでもあります。歴史はまっすぐ進むわけではありません。進んでいるときは分かりませんが、終わってみれば曲がりくねった道を作っていった結果が現代となります。

    今の中東やアフリカにおいて、2011年のチュニジアで始まり周辺諸国に広がったジャスミン革命が、挫折して独裁者や軍事政権による抑圧が復活したとしても、今後もずっと民主化が出来ないとは限りません。一度の革命で成立するものではないのですから、むしろ挫折の後に、その国に革命と民主化の萌芽を残し続けることが重要でしょう。

  • 新型コロナウイルスによる新型肺炎に対してマスクが必要なのかどうかに関する個人的見解

    〜以下の内容はあくまで私個人の見解です。学術的な裏付けが乏しい内容もあるかも知れませんので、無条件に押しつけるつもりはありません〜

    今回の新型コロナウイルスによる新型肺炎に、マスクは有効なのか無意味なのか、どっちの意見もよく見かけるようになりました。専門家も素人も百家争鳴の様相を呈してきた感じです。

    一般的に売られているマスクでは隙間が多く、適切に付けていないケースやズレを直す時にマスクの外側を触ってしまって結局、ウイルスが体内に入ってしまう、ということは確かにあり得ます。ただ、既に感染している人がウイルスをまき散らさないという効果も確かにあります。

    ウイルス本体はものすごく小さいからマスクのフィルターを通ってしまう、という意見を目にしましたが、それはあまり意味が無い仮定というか、ウイルスがウイルスのみで空中を漂うよりも、ホコリや水分子に付着して飛び交うことの方が多いはずで、それであればマスクのフィルターがキャッチすることは可能です。ただ、前述の通り隙間から入る可能性はあります。

    このことをもってマスクが無意味というか、少しでも感染の可能性が下がるのなら意味があると考えるかは人それぞれだと思います。

    今回のコロナウイルスの感染が子どもの割合が非常に少なく、死亡者の大半が高齢者に集中していること、同じく死亡者の大半が高血圧や糖尿病などの基礎疾患にかかっていたことを考えると、ウイルスへの抵抗力が低く、体力が無いケースが危険だと思われます。

    そのことを考えると新型コロナウイルスだけではなく、一般的な風邪やインフルエンザなどの病気にかからないようにすることも、まわりまわって新型肺炎対策の一つになるはずです。

    日本の冬は気温と湿度が低く、喉を痛めやすい気候です。そして低温・低湿度はインフルエンザウイルスが繁殖しやすい環境です。マスクをすることによって喉を低温・低湿度から守ることが出来るのですから、マスクをすることが全く無意味だとは個人的には思いません。

    マスクをしていれば大丈夫、と慢心してしまうのはもちろんいけません。ただ、マスクをしていても意味が無い、と断言してしまうのも逆に問題があると思います。

    マスクだけで防げるわけではなく、マスクを不適切に扱うと逆効果になることもあり得ますが、マスクをすることそのものを否定してしまうと、新型肺炎だけではなく他の病気も呼び込んでしまい、もし新型肺炎にかかった場合に抵抗出来る状態では無くなってしまうかも知れません。

    必要以上に恐れるのも問題ですし、必要な準備や警戒を怠るのも問題だと思います。もちろん、最終的に判断するのは自分であり、逆に言うと最終的に頼れるのは自分の判断しかありません。事態が収束するまでは流言飛語がSNSでもマスメディアでも口コミでも飛び交うでしょうけれど、出来る限り正確と思われる情報を集めて出来るだけ冷静に判断するしかありません。

    〜以上の内容はあくまで私個人の見解です。学術的な裏付けが乏しい内容もあるかも知れませんので、無条件に押しつけるつもりはありません〜

  • シーズンパス用の古いカードホルダーがもったいない!

    つい先日発表された、昌子源の電撃加入は驚きでしたが、去年もヨングォンの移籍が発表されたのはキャンプ中でしたよね。それもあってかシーズン最初のヨングォンは連携などに不安があるような出来だったのですが、今年の昌子はどうなるでしょうか。

    さて、それはともかく今年もガンバ大阪のシーズンパスが届きました。今シーズンもこれまでと同じ、というか2016年に新スタジアムになってからずっと同じ席で見続けています。来年は別の席、特に帰る際にスタジアム外周を回る距離が少ないメインスタンドの席にしようかなあ、ということを毎年秋になると思うのですが、まあいいか、と先送りし続けています。

    今年からはガンバ大阪のシーズンパスでは、観に行かない試合のリセールが出来るようになり、観戦者数も増えることでしょう。

    ところで、これも毎年思うのですが、シーズンパスの携行に便利なカードホルダーがパスに同封されて送られてきます。リールの収納部分の写真が変わるくらいで、製品としては毎年同じものです。そして、普通に使っていれば年間20回程度の利用では壊れたり劣化したりすることがないので、新しいものと交換で古いホルダーを捨てることになります。

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    はっきり言うともったいない。ただ、当然ながら初めてシーズンパスを購入する人には便利だし必要なものです。なので付属することは分かるのですが、継続してシーズンパスを購入している人にとっては、毎年毎年カードホルダーは要らないと思うんですよね。

    もちろん、いずれは壊れるでしょうからずっと要らないわけではないのですが、要不要を選択制に出来ないものですかね。

    「この人はホルダーが必要、この人は不要」という選別の手間や間違いのことを考えると、全員に送ってしまった方がミスもなく手間もかからないのでしょう。ホルダーもまとめて買えば多分安いのでしょうし、そもそもチケット代に含まれているという考えも出来ます。

    現状では、余ったカードホルダーは利用者側で別の用途に回すか、捨てるかしかありません。なんなら、シーズン開幕時の数試合で、スタジアムに回収ボックスとか作ってもらってリサイクルに回します、とかクラブ側でやってくれると、こちら側では罪悪感が減るのですが。これくらいの分量でリサイクルというのも現実的ではないのかも知れません。

    他のJリーグクラブではどうしているんでしょうね。似たような話があるのなら、Jリーグ全クラブで同じホルダーを用意して、同じようにリサイクルに回せばまだ現実味が増すのではないでしょうか。

  • 未だにInternetExplorerのみサポートされるウェブサービスという呪縛

    1月15日にMicrosoftの新しいEdgeがリリースされました。

    ただ、日本ではちょうど確定申告直前ということもあり、日本のWindows10ユーザーには自動更新は適用されていません。

    e-Taxソフトは「新しいMicrosoft Edge」に未対応、「旧Edge」または「IE11」の利用を
    https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1229951.html

    上記記事中にもあるように、日本でも手動で新しいEdgeをインストールすることは出来ますが、確定申告でEdgeを使っていた人はしない方がいいでしょう。確実なのはIE11を使うことです。

    今さらInternetExplorerか・・・と思わなくもないですが、官公庁や銀行などの法人向けウェブサービスではInternetExplorerのみサポートしているものが少なくありません。むしろお堅いところの法人向けサービスでGoogleChromeやFirefox、MacのSafariをサポートしている方が珍しいように思えます。

    MicrosoftはInternetExplorerを早く手放したくてしょうがないはずです。使われているうちはセキュリティのサポートをしないといけないし、そもそもが古すぎるアーキテクチャで限界も来ています。日本の官公庁や銀行などの動きが遅いのは官僚主義というか予算配分やシステム開発がダメダメなのだと思いますが、外国でも似たようなものなのでしょうか? まさか日本のためだけにMicrosoftがIE11のサポートを続けているとは思えませんが。

    ちなみに、確定申告が過ぎてから旧Edgeが無くなる流れになりますが、来年の確定申告までに国税庁のシステム改修は完了するのでしょうか? その場合は、そもそもChromium版Edgeで利用出来るのならGoogleChromeでも利用出来るでしょうから、万が一、MicrosoftがIE11を消滅させても大丈夫ということになります。

    ただ、確定申告のサービスだけではなく、前述の通り世の中にはIEでしか動かないシステムが無数にありますから、これをどうにかしないといけません。

    もし、InternetExplorerに致命的かつ修正も出来ないほどのセキュリティホールが見つかってしまったらどうするのでしょうか。もはや遺物と言えるほど古いIEでしか動かないシステムを顧客に強制している銀行なども、本気でセキュリティ対策しているのか、とその姿勢を疑わざるを得ません。

    システム開発・改修は大変ですが、銀行のシャッターが壊れて下りなかったり、金庫のカギが故障したら何が何でも急いで復旧させると思うのですが、多額の資金のやり取りをするはずの法人向けネットバンキングがIEのみサポートというのは笑えないジョークですよね。

    官公庁にしても同じで、マイナンバー導入時には散々、情報流出の問題を議論していたはずですが、他のシステムでもセキュリティについてもう少し考えてほしいものです。