企業を締め付け自由を奪う中国の良くない兆し

HUAWEIのCFOがカナダでの拘束から解放されることになりました。報復で中国政府がカナダ人2名を逮捕した外交問題になっていましたが、こちらも解決するのかも知れません。ともかく、HUAWEI経営者の個人レベルでの問題は無くなったでしょうが、アメリカとその近い国々でのHUAWEIへの制裁措置はまだ続きます。

TikTokはアメリカでの禁止撤回になりましたが、今度はアイルランドでEUの情報保護違反として訴えられています。また、リトアニアでは中国製の一部のスマートフォンが、天安門事件など特定の語句を検閲する仕組みがあるとして国民にすぐに捨てるように指示する事態になりました。

欧米各国は、中国政府と国家間での直接的な対立は避けても、少なくとも民間企業レベルでは叩かないといけないくらいに中国封じ込めに動いています。逆もまた真なりで、中国政府(あるいは共産党)もあからさまに他国に干渉しないよう、民間企業レベルで他国への浸透を図っています。

国家の中枢からの意図が全て思うとおりに実現するわけもないでしょうけれど、中国政府としては、HUAWEIもTikTok(バイトダンス)に対しても、アリババや滴滴出行のように完全に支配下に置きたいでしょう。HUAWEIやTikTok自体は自由経済の中で成長したくとも、中国に本拠があれば絶対にそれは不可能です。少なくともかつては制限された自由の中で成長していましたが、習近平一強体制が確立された今では、逆らうことは出来ません。逆らったら昨年のジャック・マーのように数日間消息不明になった後、出てきたら全面降伏を表明することになります。

HUAWEIのCFOが釈放されたのは、うがった見方をすれば中国政府とカナダ政府(その後ろのアメリカ政府含めて)の間で何らかの合意がされたはずです。そうであればHUAWEIは中国政府に借りを作ることになり、実質的には数多ある政府に忠実な中国企業の仲間入りです。

中国経済の発展は内需拡大に加えて、世界の工場として大量の輸出に支えられてきました。そしてそれは大半の国の自由経済市場の「自由さ」がもたらしたものでしたが、中国企業に「自由さ」を認めない習近平独裁は、中国経済の発展も阻害することになるでしょう。そして結果的には共倒れになるんじゃないかと密かに思っていますが、こういうことを言うと、十数年前から浮かんでは消え浮かんでは消えしている、クソほど溢れた中国衰退論と一緒にされるのが嫌ですね。

ともかく、中国政府(共産党)に自由を奪われる大企業だけではなく、政府お墨付きの企業だってあるはずです。そうなってくるとまるで新興財閥とつながっていた戦前の日本政府・軍部を思い出しますが、むしろ今の中国では、文化大革命を思い起こさせるような言論弾圧、個人崇拝が始まっています。中国には自由が無い!と大半の日本人が非難しますけれど、日本でも何か言うとすぐに叩かれて炎上して謝罪を要求されます。まるで中国で文化大革命が起きていた頃の、日本の極左勢力のセクトが行っていた自己批判・総括みたいですね。日中ともに、50年くらい脳ミソが退化しているのでしょうか。

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