20世紀は大量生産・大量消費の時代と定義しても誰も否定しないと思いますが、もう一つ、「大量廃棄」も隠された特性として定義に加えるべきものです。
飲食店やスーパー・コンビニなどでの食料品の廃棄、いわゆるフードロスの問題は今ではよくメディアでも取り上げられ、誰もが気にする社会問題になってきました。
それ以外にも、最近では衣料品の大量廃棄もメディアの話題に上がるようになりました。ブランド品もノーブランド品も、実際に売れるであろう品数よりもはるかに多くの数を生産して、当然ながら売れ残ったものが廃棄されます。
もちろん、値引きされて売られる商品もたくさんありますが、売れ残ったら必ず値引きされると消費者に認識されると、本来の価格で売れなくなるというジレンマが出てきます。これは食料品でも同じ理屈です。ということで、値引きせずに売れ残ったものを値引きせずに廃棄する、という「売る側にとっての」正義が生まれます。
衣料品廃棄が生産された国、販売された国であるなら、生産者や消費者の対応次第で少しは変われるかも知れませんが、現状はもっと酷くて、廃棄のために先進国から発展途上国にわざわざ輸送されています。
https://www.afpbb.com/articles/-/3375578
100%廃棄のために移動されるとは限りませんが、売れ残りの売れ残りがそのまま捨てられ、ゴミから出る有害物質、マイクロプラスチック、あるいは火災が周辺環境を汚染します。
これは近年、21世紀に入ってからの問題ではなく、20世紀の大量生産・大量消費の時代から少しずつ起きていたことで、ようやく目を向けられるようになった問題です。
有名ブランドに対して、売れ残り前提での大量生産(大量販売)を止めるような社会的圧力がかかる時代になりましたが、ブランドイメージを気にしないようなメーカーが作る商品ではあまり自制も効かないでしょう。
さらに「衣食住」の「住」、不動産・建物に関して近年の日本では「空き家問題」がどこの地域でも出てきました。
ライフスタイルの変化、少子高齢化、地方の過疎・都会の過密といった複合的な要素が、空き家問題を生み出し加速させています。
かつて、戦後の高度経済成長期には家がないことが社会問題であり、国民に家を供給することが政府の重要課題でしたが、住む人がいない家がどんどん増えていき、現在では空き家をどうやって解消させるか、ということが政策課題になってきました。
バブル期を境にして、住宅に対する意識が変わっていて、これは人口動態の変化が現状と変わらない以上はずっとこのままでしょう。
戦後社会における政策や企業の在り方が、巡り巡って今の時代に悪影響を与えていると言うと言い過ぎでしょうか?
「もはや戦後ではない」が流行語になったのは1956年ですが、今の日本はまだ、「『もはや戦後ではない』後ではない」とはまだ言えません。
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