
前日の試合結果により、暫定ながらついに降格圏に落ちたガンバ大阪は、北海道コンサドーレ札幌とのホームゲームを迎えました。
かつての強豪としての誇りを失ってはいけないのは当たり前ですが、今のガンバは残念ながら強豪ではありません。2年連続で、かつ今年含めて5年で4回残留争いをするレベルのクラブです。その現在地を見失ってはいけません。今のガンバ大阪はこのポジションなのです。
そのレベルのクラブになると、応援するのも辛いことはあります。勝つより負ける方が多いからです。それだけではお客は増えませんし売上も上がりません。クラブに対する興味や関心を持ってもらう施策は当然必要で、今日試合前に発表された、ガンバ大阪の新しいマスコットキャラクターもその文脈で考えても良いでしょう。

さて今日も快晴のパナソニックスタジアム吹田です。

ともかく試合はスタメンに中村仁郎が入りました。メンバー的には4−2−3−1のトップ下になるはずです。19年や20年にJ3でU23チームで躍動していた彼をJ1でのこのポジションで見られるのはかなり嬉しいことです。
ただ、それ以上に驚きは本来左サイドバックの黒川を右サイドバックに入れたことです。柳澤がいるんだからすんなり使えば良いと思いますが……。
さて前半、開始直後にいきなり被決定機を迎えましたがDF陣のクリアでしのぎました。先が思いやられましたが、その後は五分五分な感じ。ガンバの最初のシュートは左サイドからカットインして中村仁郎が放ちました。
パトリックの高さに依存する攻撃が完全に破綻して、どう攻めるかを構築し始めたところの片野坂ガンバとしては、今日はかなりやれています。1トップにレアンドロペレイラがいますが彼に放り込まず、サイドと中央どちらもショート・ミドルレンジのグラウンダーパスで突破を試みます。
しかし前半終了間際に札幌のCKでクォンが、それまでセットプレー時に何度も激しいマークをしていた宮澤を倒したとしてPKが相手に与えられました。時間帯としては最悪でしたが、ここで魅せたのがGK一森でした。ガブリエルシャビエルのPKをストップし、ゴール裏サポーターにガッツポーズを見せました。思わず観客も声を上げ、私もバックスタンドでウオオオと口に出してしまいました。
そして前半終了。笛が鳴った直後にガンバの控え選手らも一森を囲んで大騒ぎでした。
しかし前半を通じて、右SBに入った黒川、ボランチの奥野が見た感じ試合に上手く参加出来ていないというか、効果的なパスを出せていません。代えるかなと思っていたら、まずはレアンドロペレイラと黒川を下げて、山見と柳澤を入れました。
代わって入った山見も今日はあまり良くないように見えましたが、中村と奥野を下げてパトリックと齊藤未月を投入。
中村仁郎は持ち味を出せたと言えば出せましたが、まだまだ彼のポテンシャルはこの程度ではないはずです。今のガンバであのポジションが一番出来る選手だと思います。
しかし前半から見ていても、あるいは以前からもダワンのポジショニングとボール奪取は素晴らしいですね。
さて、パトリックが入ってからは彼中心にチャンスがいくつもありました。オープンな展開になっていたこともありますが、それよりもひたすらハイボールという戦術で相手も読みやすかった以前の戦い方よりも、かなり整理されている気がします。
最後の交代枠は、左サイドに限らず攻守に躍動していた福田に代えてウェリントンシウバでした。守備の運動量を考えるとある意味賭けだなと感じました。
そしてそのシウバが後半アディショナルタイムに、小野瀬のクロスを受けて菅野の目前でシュートを放つも防がれてしまいました。そして後半終了。

もう少しで賭けに勝つところだったのでした。こういうところはツキがないと思わなくもないですが、前半に続いて後半も一森のビッグセーブには何度も助けられたことを考えると、このスコアレスドローは価値ある勝ち点1に違いありません。
この勝ち点1で暫定16位から3つ上がり、13位となりました。ACL組の浦和が1試合少ないのでこれも暫定ではあるのですが、それでも降格圏脱出です。
前線にいるパトリックめがけてロングボールを蹴らなくても攻めることは出来るという試行がなされた試合だったと思います。得点という最終目的には到達できませんでしたが、やるべきことはようやく見えてきました。
この内容は次節も続けるべきです。スタメンも中村仁郎はコンディションが問題なければ出すべきで、ダワン・福田も攻守のトランジションを考えると欠かせません。だいたいのベストメンバーは固まってきたのではないでしょうか。
次はACL帰り、最下位で苦しむヴィッセル神戸とのホームゲームです。今日は次に期待を持てるスコアレスドローだったことは、試合後の選手達へのサポーターからの拍手を聞けば明らかです。

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