他人の褌(という名のウェブサービス)で相撲を取る怖さ

Twitterがサードパーティのアプリなどを突如禁止にしたことはIT業界に大きな衝撃を与えました。

その前から、いろいろ怪しい動きをしていましたが、ついに来たかというところです。今のTwitterがどれほどヤバい経営状態なのかを表しているともいえますが、イーロンマスク氏の強引という言葉が生ぬるく思えるほどの強権によって、これまでもこれからもTwitterは変わっていくでしょう。

多分、Twitterは再度ベンチャー企業化して、試行錯誤しながらサービスを構築していって、今度はちゃんと黒字で収益化できるモデルに生まれ変わろうとしているのでしょう。実際に出来るかどうかは知りませんが。

これまで、サードパーティアプリを開発し、その広告・購入の収入を得ていた人にとってはまさに青天の霹靂でした。またTwitterのAPIが開放される可能性もあるかも知れませんが、どうなるか分からないシステムに自分のリソースを残しておく人もあまりいないでしょう。

「他人の褌で相撲を取る」という慣用句をこのサードパーティアプリ開発者に対して言うべき言葉ではないでしょうけれど、自分が主体的に決定できるところが少ないプラットフォームや舞台で活動するのは、収益の不安定化と直結します。

もちろん、まさかTwitter自体の利用者減少にもつながるようなことをマスクがするとは思っていなかったでしょう。利用者を減らしてでも、イコール、売上を減らしてでも利益を増やすという方針転換は、一般企業ではそう珍しくなくて、いわゆる身を切る改革というやつですが、ユーザー数が全てのような要素もあるSNSでやったのが驚きでした。

YouTubeの広告収入が減ったため、YouTuberの収益も激減したと言われているのも同じで、商売のプラットフォームが他人に握られているのは難しいですね。良い時は自分で一から広告宣伝しなくても良い面がある一方で、ダウントレンドに入ると、プラットフォーム運営企業が自社利益を確保するためにサードパーティなり配信者なりの収益を減らしたり閉め出したりするのも、それはそれでそりゃそうだろうなという話です。

ショッピングモールに例えたら、イオンが来客数の減少に合わせて、他の企業の店舗を急に閉鎖したり、テナント料を急激にアップしたりするかというと、多分そんな暴挙に出るわけはないですし、そもそも契約上や法的に無理です。ウェブの世界ではそんな保護もなく、結局はプラットフォーム側の言いなりになるしかありません。

これは逆から見たら、TwitterなどのSNS、YouTubeのような配信サービスが、まだまだ社会の根本的なインフラにはなっていない証拠であるとも言えるでしょう。本当に社会として重大なものであれば、何らかの制限・規制を政府当局もかけざるを得ないですし、制限するメリットもあるはずですが、そうはなっていないということは、極言すれば所詮はSNSも動画配信もまだお遊びです。社会の根幹たり得ていないのです。

そういう無理が通らないようになるには、もう少し時間が必要なのでしょうね。

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