イスラエルとパレスチナの共存を目指した、あの歴史的なオスロ合意から今年で30年になりました。そのため、マスメディアでも色々取り上げられていますが、現状のパレスチナの状況を見るに、希望は別として、共存の可能性が高いと思える人は少ないでしょう。
この30年の間だけでも、イスラエルによる入植地の拡大はずっと増え続けており、一方でパレスチナはオスロ合意で主役だったハマスの影響力は低下し続けています。未来は明るくないと言わざるを得ません。むしろ30年前よりも明らかに状況が悪化しています。
以下のキャプチャは日本の外務省の報道官談話のページですが、今年の8月までに限っても3分の1がイスラエル・パレスチナ問題です。それだけ、今年に入ってからも情勢がずっと緊迫化していると言えます。

一方、ウクライナ戦争はウクライナが善戦しつつもロシアを押し返すほどではなく、ロシアもプリゴジンクーデターがあっても崩壊はせず、極東の地から見たら一進一退の攻防が続いているように見えます。
ロシアとイスラエルというと、そもそもイスラエル建国に関わったユダヤ人の多くは、ロシア帝国の弾圧から逃れようとした人々です。その関係でロシアとイスラエルはそれなりの繋がりがあるのですが、イスラエル建国から領土拡大の流れと、プーチンロシアによるウクライナ侵略には相似性も感じられます。
プーチン及びロシアの極右勢力は、ウクライナは本質的にロシアと同一であり、ウクライナ人・国家は西欧勢力による捏造だとして、ウクライナを消滅させようとしています。そして、イスラエルはユダヤ人の本来の領土としてその地に建国し、居住していた人々(パレスチナ人)を不法占領者扱いにして、パレスチナ周辺を戦争と入植によって拡大してきました。
結局どちらも、現状維持を認めず、武力で侵攻していることには変わりありません。
ウクライナ戦争に関して、アメリカ政府からの再三の要請にも関わらず、イスラエル政府はウクライナへの積極的な協力をしていません。この辺は100年前からのロシアとイスラエルの繋がりにもよるのでしょうけれど、そもそもイスラエルがパレスチナの地でやっていること、主張していることが、ロシアがウクライナ戦争でやっていること、主張していることに似通っているため、公然とロシアを非難すれば自分たちにもブーメランが返ってくることを分かっているのでしょう。
ここまで考えると、ロシア寄りの主張をする佐藤優氏がユダヤ教徒であることとの整合性は分かりやすいですね。本人は反論しそうですけれど。
また、イスラエルとの相似性はウクライナ戦争の行く末にも重要な示唆を与えます。ウクライナ戦争が膠着化して、現状の勢力図で線引きされたとしても、今後数十年にわたってロシアが少しずつウクライナを圧迫し続ける可能性は高いとみなさざるを得ません。プーチン大統領の後を誰が継ぐにしても、分別でも能力でも前任者に劣るはずで、さらに戦争は激化していくでしょう。プーチンに優るような人間はそもそもロシアに残っていないでしょう。
パレスチナ問題を解決出来ない国際社会は、ウクライナ戦争を解決出来るのでしょうか?
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