少し前に、脳科学者の茂木健一郎氏が日本のバラエティ番組がくだらなくてお笑いのレベルが外国よりも低い!といって色々話題になっていました。
そもそも何で脳科学者が専門外のコメディ論に突っ込んできているのか分かりませんが、もしもお笑い芸人が、
「日本の脳科学研究のレベルは外国よりも低い!」
とか言い出したら猛烈な勢いで彼は怒り出すと思うのですけれど。
ともかく、日本のお笑いのレベルが高いか低いかなんてその現場レベルを二ヶ国以上知っている人じゃないと何とも言えないと思いますが、そういう人でパッと思いつくのがデーブ・スペクター氏しかいないのがまあまあ絶望的です。実際にはもっとたくさんいるでしょうけれど。
ただ、茂木氏の憤懣も分からなくもありません。特にゴールデン・プライム帯のバラエティ番組で、視聴率稼ぎのために正時ピッタリではなくて、数分早く始めたり、この後注目!と煽っておいてCMに行ったり、それでいて番組が終わったら余韻に浸る間もなくすぐに次の番組を始め、視聴率維持のための小手先のテクニックを駆使しつつ、番組内容で満足させるつもりはないのだろうな、ということはこの20年くらいは続いているんじゃないでしょうか。
まあ、今のテレビのヘビーユーザー層って、こういう作りの番組でも納得して楽しんでいるか、視聴率稼ぎのためやからしゃーない、と覚悟している人でしょう。そうでなければNetflixなどのストリーミングの方でエンタテインメントを楽しんでいるでしょうし。
作り方が変わらないのは、視聴者層が変わらないからでしょうかね。
第一、日本では全てのテレビ番組がバラエティ化しています。ニュースでもスポーツでも情報番組でも、コメディアン・お笑い芸人が出ています。別にお笑い芸人批判をしているわけではないです。舞台でとっさの反応を鍛えられた人たちですから、普通に番組が成り立ってしまうのですから、使う側も重宝して当然です。ただ、全ての番組をバラエティ化させている以上は、ピンからキリまでバラエティ番組扱いされて、その低レベルな番組を脳科学者に批判されても仕方ありません。番組内容自体が大したことがないと製作側も分かっているから、ああいう番組作りをするのでしょうし、ある意味確信犯(正しい意味の方)でやっているのであれば、まだまだ今後も続くでしょう。
ただレベルの高い方のコメディだってあるはずで、例えば落語や漫才を真っ最中にCMでぶった切ったりしません。テレビ番組の、特に稼ぎ頭のゴールデン・プライム帯以外で、そういうコメディを楽しめるのなら別に良い気がします。今はそれに加えて芸人自身のYouTubeチャンネルで、テレビ局のしがらみ無しに面白い動画を無数にアップしてくれているのですから、それでも楽しめます。大がかりでお金を掛けた面白いコメディがテレビから無くなりつつあるのは残念ですが、それはその国のコメディのレベルとはまた違いますよね。
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