買い占め・転売の問題が起きたのは最初はマスクでしたが、次いで消毒液、そしてトイレットペーパーとどんどん進んでいきました。政府による転売禁止の法改正や、オークション業者の規制などが行われることである程度は鎮静化すると思いますが、実際には写真を出さず隠語で取引しているケースもあるそうです。この辺はイタチごっこですね。ただ、大っぴらに行われている時よりは取引量は減るでしょうから、転売のための大量購入は減るでしょう。
あとは、不安に駆られた個々人が必要以上に購入してしまう問題の解決です。一日あたりの国内の工場における生産量が国民の使用量を上回っているのなら慌てる必要はありません。トイレットペーパーは誰もが毎日使用するものであり、日頃から不足したりすることはありませんから、その時点で生産量>使用量という式が成り立ちます。国民全員が必要量だけ購入するなら不足することはあり得ず、いま不足しているということはいつか必ず飽和して店舗にトイレットペーパーが溢れかえる時期が来ます。慌てて買う必要はありません。
デマや報道に踊らされて購入する人が出てくるのは古今東西変わりませんが、買い占めが始まると理屈上は買い占めに加わった方が得をすることもあります。
トイレットペーパーを「買い占める」ほうが”合理的”であるシンプルな理由 (1/2)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2003/04/news092.html
トイレットペーパーが消えた、合理的な人でもパニック買いに走る理由
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-12/Q7118QDWX2PT01
ただ、これはあくまで理論上の話であり、倫理的にはダメですしそもそもトイレットペーパーは前述の通りいずれお店に余りが出てきます。必要量を確保できていればそれ以上に買う必要はありません。
ただ、マスクのように国民全員が毎日必ず使用するものではない製品の場合は、数が不足してしまいます。だからこそ買い占め・転売が横行してしまったわけですが、そのマスクにしても実は買い占めるメリットはそれほどありません。マスクに関しては真逆です。
自分がマスクをしても自分が新型コロナウイルスに感染することの防止には役に立たないと言われています。しかし、感染者がマスクをすることでウイルスの拡散は確実に減ります。つまり、感染していない人にとっては、自分がマスクをするよりも他人がマスクをしている方が自分は感染しづらいということになります。
単純化して世界に2人しか存在せず、マスクが1枚しかない状況を考えてみます。
自分がマスクを付けて相手がマスクを付けない場合、相手が感染している場合は結局自分の感染リスクはあまり減りません。
逆に、自分がマスクを付けず相手がマスクを付ける場合は、相手が感染していれば自分の感染リスクは減ります。
これは人数を増やしてもマスクの数が人数より少ないのであれば、他人にマスクを付けさせた方が得をする、という理屈が成り立ちます。
言い換えると、マスクを買い占めるとかえって自分の感染確率が増えるという恐ろしい結論になります。
前提条件が変わることでトイレットペーパー買い占めのゲーム理論とは結論が真逆になりましたが、トイレットペーパーにしろマスクにしろ、買い占めても自分も他人も得をしないということに変わりはありません。結局のところ、落ち着いて対応するということ以外に対策はないはずです。
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