野党やリベラルが果たすべきは正義の主張ではなく選挙で勝つことのはず

コロナウイルス騒ぎの中、検察庁の定年延長問題は今期中の法案成立断念から当の黒川検事長の賭け麻雀問題が出てきて辞職したという怒濤の展開となりました。ニュースバリューとしてはあっという間に終息しそうです。

今回の黒川検事長の賭け麻雀問題は新聞記者が関わっていましたが、記者に厳正な処分は下ったのでしょうか? 謝罪のコメントはあったと思いますが、確か懲戒免職にはなっていないようです。軽率だったと言っていますが、さすがに上司もある程度承知の上だったのかとも思ってしまいます。ニュースを聞いてかつての西山事件を思い出しました。

肝心の法案が見送りになったことと合わせて、政権もマスコミも無かったこと扱いに近いような状況になりそうです。そもそも見送りになってからこんな爆弾ネタが公表される時点で、政府とマスコミのどこかの部分では始めから折り合いがついていたはずです。知らぬは素人ばかりなり、といったところでしょうか。

黒川氏の方がどこまで理解していたか分かりませんが、記者の方は取材対象が麻雀の面子不足で困っているところを助ければ、取材のネタをもらえるかもという気持ちがあったのでしょう。となると、賭け麻雀の負けのツケを、検察が扱っている事件の裏情報のリークというかたちで清算していたのではないか、という疑念を持ってしまいますが、その辺はマスコミも突っ込まないのですかね。朝日や産経の過去の検察からのリークを調べるべきだと思うのですが。

つまるところ、このような密接な形での取材対象への潜り込みはどのマスコミもどの記者も、逆に対象者側の政治家・幹部官僚・財界人などでは良くある話なのでしょう。

第一、新聞社もテレビ局も散々政権を批判しながら、それぞれの経営トップクラスは歴代首相としばしば会食やらなんやらで関係を保ち続けてきました。決定的に政府と対立するメディアなんて赤旗くらいじゃないでしょうか。記者クラブの存在も含めて、批判しつつも双方織り込み済みでの出来レースでもあるわけです。記者クラブに入り込めない雑誌の方がしばしばエグいネタを扱いますし、新聞記者が自社で扱えないネタを週刊誌など記者クラブ外のメディアにリークするのもよくあることです。そうやって日本の政治と報道は成り立ってきました。今回の賭け麻雀問題もそれが表面化しただけで、何かが悪化したわけでもないのでしょう。

はっきり言えば、検察庁法改正問題も賭け麻雀問題も政府とマスコミの関係も今も昔も特に変わっていないようです。

インテリ・リベラル・エスタブリッシュメントな著名人が検察庁法改正案への反対を表明して大きな流れとなり政権にダメージを与えた!とマスコミは取り上げますが、そもそも、同じようなことは安倍内閣の8年間でずっと続いてきました。マスメディアや一部のネットでの批判がどれほど強くても、国政選挙で安倍政権が勝ち続けてきました。モリカケ問題も安保関連法案も選挙ではネガティブには大して影響しませんでした。

結局のところ、現在の有権者は、自分の生活に関わらない問題に関してはどうでもいいのです。多分、メディアもそれは分かっています。野党とマスメディアの主張を鵜呑みにする人たちだけが踊らされる状況がずっと続いています。そしてそれは日本だけではなくアメリカでも同じでした。だからこそのトランプ大統領就任という、リベラルにとってのサプライズが生まれました。

アメリカのリベラル勢力がそれを分かっているかどうか分かりませんが、バイデンはバックグラウンドがヒラリーと大差ないので、多分トランプ大統領が勝つでしょう。そして日本のリベラルはどうか。

安倍首相が自民党総裁選挙でが4選を目指すのかどうかはまだ分かりませんが、もし継続するとしたら次の衆院選でこの検察庁法改正案やら賭け麻雀問題やらの責任問題を持ち出しても野党は負けます。選挙に影響はありません。

今回の法案は、与党にとってははっきり言うと政権の生命を賭けてでも強行採決するほどの重要性がなかったから見送られていたわけで、やろうと思えば強行採決で乗り切れます。それを防ぐにはツイート数が何百万もあっても意味がありません。結局、国政選挙で勝つしかないのです。そしてその選挙に勝つには有権者の投票を得ないといけないのであって、リベラルの人たちが自分が思う正義を主張しても有権者の投票にはつながらないのです。選挙で勝って政権を取ってから正義を実行するしかないのです。

選挙で勝つには今の有権者が必要と思っている、ウイルス対策と経済復旧を行うしかありません。消費税増税は安倍内閣にダメージがあり、そこをつくのがポイントだと思いますが、経済対策としての消費税減税案は有権者に響かないでしょう。それはお金を使う人が得をするものであり、有権者の大半にはピンとこないはずです。

また、多くの野党が言い続けている財政再建も選挙対策としてはしばらくは封じるしかありません。財政再建のための支出削減と、国民生活の安定のための各種給付金は真っ向から対立する概念です。安倍政権の国民給付が足りないとか遅いとか言う以上は、財政再建を後回しにせざるを得ません。給付を増やして財政赤字を減らせというような矛盾した主張を掲げ続けるのはある意味、有権者を馬鹿にしているとも言えます。

野党にしろリベラルにしろ、次の国政選挙、特に衆院選で勝つことでしか自分たちの正義を実行することは出来ません。遅くとも来年秋には実施されます。そこに最大限の労力を持っていくべきであって、ツイート数とかはどうでも良い話です。選挙で勝つつもりがない、あるいは既に諦めているのであればツイート数くらいしか言えないのかも知れませんが。まさかそんなことはないですよね?

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