五行説では春夏秋冬にはそれぞれ色と方角が決まっています。方角に季節と色が決まっているといった方が良いかもしれませんが、
春・青・東
夏・赤・南
秋・白・西
冬・黒・北
と配されています。青春、朱夏、白秋、玄冬の他に、春宮と書いて「とうぐう」と読みます。夏が南で冬が北、というのは日本人にも理解しやすいでしょう。
その一方で、色の感覚はちょっと違う気がします。
夏は赤よりは空の青さ、木々の緑でしょうか。日本では「青葉」「青信号」のように緑も青に含まれますが。
逆に春は青色よりも桜・桃・梅の薄い赤色が一番合います。
秋は白というよりも紅葉の赤色か黄色が馴染みやすい色でしょう。
白はどちらかというと冬の雪の色のイメージが強いです。
枕草子で清少納言が書いた、
「春は曙」「夏は夜」「秋は夕暮れ」「冬はつとめて(早朝)」というフレーズには時間帯だけではなく色のイメージもついて回ります。こうなると春・秋は太陽の色ですし、夏は暗闇、冬は雪や霜の白色がそのまま描かれています。清少納言にとっては色を振り分けるよりも、自分が良いと思ったものを重複とか似ている色とか考えずに書いたのでしょう。そういうところは、綺麗な対称性を求めるのではなく、非対称の美しさも認める日本らしさが感じられます。
ちなみに五行説には動物(怪物)も配置されています。
青龍・朱雀・白虎・玄武として、今の時代では小説やゲームでよく見る存在かも知れません。
これも昔の中国で定められたものですので、日本だとまた4つの動物の選択肢は替わってくるでしょう。
犬、猿、雉(キジ)となると桃太郎そのまんまですが、「ウサギ追いし彼の山」と唄われたウサギも日本らしいでしょうか。因幡の白ウサギの話もありますし。
あるいはイノシシやオオカミも日本らしい動物かも知れません。八咫烏のカラスとか、稲作につきもののスズメやトンボも日本の田園風景には当たり前の動物です。
そう言えば、ここまで魚が出てきていませんが、魚だとなんでしょうかね。アユかアジかカツオか、あるいはクジラでしょうか。むしろ、海の物ならワカメや昆布の方が日本らしいかも知れませんね。
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