スマートウォッチがもたらした腕時計の第4番目の目的

スマートウォッチに対して積極的な人と否定的な人って結構分かれるのではないかと密かに思っています。

個人的には全く忌避感が無いというか、むしろスマートウォッチを使い始めるまで、おそらく十数年間は、腕時計を出来れば付けないようにして過ごしていました。

腕時計が世界的に普及したのは20世紀になってからですが、誰もが付けるようになったのはその後半から、日本では多分高度経済成長期でしょう。それまでは懐中時計ですが、持ち歩く時計という機能は同じです。

しかし、腕時計には懐中時計とは決定的に異なる特徴があって、常に外に露出した状態で身につけるという点です。そのため、時間の確認・計測以外の役割が腕時計には発生しました。

装飾品・アクセサリーとしての腕時計、ステータスとしての腕時計という役割です。

どちらも似ている役割ですが、どちらかというとアクセサリー的に身につけるのは女性の方で、ステータスとして身につけるのは男性の方が多いでしょうか。どちらにせよ、具体的な実用性というよりは、この腕時計を身につけている自分の価値を上げるためという特性です。

あえて分けるなら、アクセサリーとしては外見的なアピール、ステータスとしては収入・資産という外見そのものからは分からない点のアピールという違いはあると思います。

オシャレな時計を付けているファッションを見せるという点と、高級時計を購入出来る高収入な属性を見せるという点とも言えます。

それでも、時間を見るという本来の機能のために、腕時計を付ける人ももちろんたくさんいますから、腕時計は必要とされてきました。しかし90年代後半から、ポケベル・PHS・携帯電話の普及が始まり、持ち運ぶデバイスで正確な時間をチェックすることが容易になりました。

これにより発生したのは、時間は携帯電話でチェックするので腕時計は身に付けないという動向です。

実際、私もそのころ大学生で、後輩がいつも携帯で時間を見るので腕時計は持っていない、と言っていて驚いた記憶があります。

時間を見るという役割を腕時計に求めなくなると、ファッション・ステータスとしての役割しか残らなくなり、それらの機能を求めない人は当然ながら腕時計を付けなくなったわけです。

・ファッションとして付ける人
・ステータスとして付ける人
・なんとなく付ける人
・時間は携帯でチェックするので付けない人

の4パターンに分かれたわけですが、2010年代(特に中頃)になってスマートウォッチが登場します。

一番売れていて有名なのはApple Watchですが、それ以前からもガーミンやフィットビットはありました。今ではその他大勢、玉石混淆ですがスマートウォッチもそれなりに市民権を得ていると言えるでしょう。

スマートウォッチがもたらした、通知チェック・健康チェック・運動チェックといった機能が、腕時計の第4の目的として登場しました。

従来の腕時計が好きな人にとっては、スマートウォッチはおもちゃのように思えるでしょうし、実際に値段も高級腕時計と比べたら1割以下です。ただ、スマートウォッチが出てこなければ、手首に時計を付けるという習慣そのものが一部の人だけの特異な趣味になっていたかも知れないのではないでしょうか。

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