転売擁護が資本主義を主張するように、転売否定は民主主義を主張する

少し前はライブやイベントなどのチケットの高額転売が社会問題になっていました。しかしデジタル化や法整備によって下火になってきたようです。その一方で、デジタル化のしようがない現物の転売は未だにあります。PS5や限定品・新発売のホビーなどは格好の餌食になっています。

転売を資本主義の当然の形として擁護する向きもあります。需要に合わせて供給を増やせば適正価格に落ち着くと言いますが、そもそも供給が逼迫しているから高額転売が成り立つのであって、理屈が議論として噛み合いません。

新製品を大量に準備するには、メーカーに生産能力と事前の需要予測が無ければ不可能ですし、失敗したら倒産しかねません。そのギャップというかミスマッチを生かして取引するのが転売屋になります。

問題は、商品が高額転売のターゲットになることで利用したい人の手に届かず、関連商品も売れなくなって業界自体が死にかねないことです。プラモデルで言えば塗料とか、ミニ四駆ならタイヤやモーター、ゲーム機ならソフトといった関連商品は、メイン商品を転売屋が抱えているうちは誰も買ってくれません。そうなると業界から人もメーカーも卸業者も小売業者も離れてしまいます。

だからこそ、その業界は転売禁止をお題目に掲げて撲滅しようとします。自由資本主義の純粋な形から離れることになりますが、その業界の企業にしてみれば死活問題ですし、多くの消費者にとっても高額転売禁止の方がありがたいのは当然です。

チケット転売については法整備で対応出来ましたが、今の現物の高額転売が社会問題として大きくなれば、官庁も政治家も動くことになるでしょう。もちろん、自由資本主義の立場から見れば、転売の自由は認めるべきと言うことになるでしょうけれど、良くも悪くも日本は自由資本主義だけではなく民主主義国家です。

国民の大半が転売禁止を求めれば、行政と立法はその要求に応えざるを得ません。ポピュリズム的に高額転売を非難して有権者の票を狙う政治家だっているでしょうし、業界団体からの要求を監督官庁だって無視は出来ません。

もし転売禁止の法整備がされるとしたら、それは資本主義の否定と言うよりも民主主義によるものです。

以前、チケット転売の話でこんなnoteを書きましたが、

https://hrsgmb.com/n/neb7decc79d9d

高額転売を認めるべきというのであれば、転売業者が一致団結して転売業界団体を結成して、ロビー活動したら良いのではないでしょうか?

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