目の前にある「三つの不足」があまり話題になりませんね

現在、世界的には3つの大きな「不足」が取り沙汰されています。

一つは半導体不足。パソコン・スマホなど半導体がないとそもそも製作出来ないものだけではなく、自動車や家電全般にも半導体不足の影響が及んでいます。大きな問題は、新製品・新商品のリリースが遅れているだけではなく、修理部品や交換部品すらも不足し始めていて、継続的に使用されている機械のメンテナンスで必要な修理交換が出来ない場面が出てきていることです。

個人レベルで遊びのために持っているものが不足するなら、「欲しがりません、不足が解消するまでは」という根性論で乗り切ることも出来ますが、例えば病院の重要な医療機器で修理も交換も出来ないとしたら、人命に関わる重大な危機が発生します。また、公共交通機関や電気・ガス・水道などのインフラ整備に影響が出れば、社会的な損失はとてつもない規模になってきます。

二つ目の「不足」は輸送力不足です。新型コロナの影響により、一時的に急減した後、回復した国際貨物輸送とは裏腹に、欠かせないコンテナがまず不足している上に、荷物を運ぶドライバーが不足している問題があります。先日イギリスではEU脱退とコロナ禍によってガソリン輸送のドライバーが不足したために、各地のガソリンスタンドでガソリンが無くなりました。軍隊まで動員して何とか解決させているようですが、似たようなことが日本では起こらないのでしょうか。

三つ目はエネルギー不足です。中国が石炭不足によって火力発電の発電量が低下して、一部地域では停電まで発生しました。コロナ禍による需要低下が解消して一気に工場が稼働したことがある上に、大規模な炭鉱事故が去年起きたために安全対策を徹底的に指導しているために石炭の生産量が中国国内で低下し、さらに新型コロナの起源調査を要求したオーストラリアに経済戦争を仕掛けたために豪州産石炭の輸入を自らストップしたという三重苦がもたらした停電ですが、中国だけがエネルギー不足に苦しんでいるわけでもありません。世界的に原油・LNG価格の値上がりが続いています。

今度の衆議院の任期満了による総選挙は、10月19日公示、10月31日投開票というスケジュールがほぼ決まっているようですが、これら三つの不足に関して、直接的に解決を目指す提案や政策やマニフェストを出している政党が、パッと見てありませんでした。各政党の今度の選挙に向けての方針やマニフェストを公式ホームページで探しましたが、現時点では今年来年レベルの問題ではなく、10年30年先を見据えた政策を掲げているところばかりですね。

それはそれで良いのですが、目の前にある危機への対処をはっきり言ってもらえないのは、それはそれで不安になります。

どの不足も国会で考えることではなく官庁が考えることだと思っているのでしょうか? もしくはどの不足も、我が日本には全く関係の無いことで、政治家として考えるに足りない問題だと思っているのでしょうか?

半導体不足に言及は無く、ドライバー不足に関しては労働者の保護くらいしか関係は無く、エネルギー不足に至っては、一部野党は脱原発・脱炭素を主張しているためにむしろこの冬の電力不足の可能性とは矛盾しています。

10月に総選挙があるのに他国で起きている危機が話題にならない日本は、幸運なのか脳天気なのか、はたまた神風でも吹いてくれるのか……。

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