買収合併による「シナジー効果」と、分割独立による「選択と集中」のせめぎ合い

関西スーパーという関西ローカルのスーパーへの買収騒ぎが、全国的なレベルでどれくらい取り上げられているのか分かりませんが、以前、こんなnoteを書いたことがありました。

https://hrsgmb.com/n/n6d0045141e44

その時には関西スーパー、新生銀行と自分が利用する会社がTOBを仕掛けられて色々話題になっている件について書きました。

その後も騒動は落ち着かず、新生銀行は買収防衛策に対して大株主である政府が拒否を表明したことで、新生銀行も譲歩せざるを得なくなり、SBIも経営体制の改善を条件に敵対的な買収は控えるようです。

その一方で関西スーパーの方は株主総会での議決を巡って大揉めに揉め、裁判でも長引きそうでまだまだ落ち着かなさそうです。

買い物をする単なる一消費者としては特に買収に対して何も言えることはありませんが、買収先がオーケーだろうと阪急阪神ホールディングスだろうと、関西スーパーが便利でお手頃であり続けてくれれば良いのですが。

買収する企業も買収される企業も、合併する以上はそれによってシナジー効果があるとか、経費を節約できるとか、仕入の効率化とかいろいろ理由を挙げて実行します。

それで企業として大きくなると、今度は非効率性が表に出てきます。今度は事業単位、地域単位で分割することになります。

奇しくも、東芝とGEという日米の巨大メーカーが事業を3分割することを先日発表しました。

GEも東芝も原発プラントから電球まで作る総合電機メーカーであり、まさに奇遇とも言えるタイミングですが、そもそも東芝は戦前にGEの資本を受け入れていましたから、事業会社としての性格も似ているのかも知れません。

GEは航空機部門、ヘルスケア部門、エネルギー部門に分けるそうで、東芝はインフラ部門、デバイス部門、半導体部門に再編成するとのことです。

分割する理由や原因は様々あるのでしょうし、このまま一つの企業体として存続するよりも、分割してそれぞれの図体をダウンサイジングした方が成長しやすいという判断を下したのでしょう。

一時期、事業を多角化しすぎた企業が「選択と集中」というスローガンの元に,赤字部門から撤退したり譲渡したりすることが多発していました。それも身の丈に合わない規模になっていたということでもありますし、このままでは全体が潰れてしまうからこそのダウンサイジングです。

合併、買収するときはシナジー効果を掲げ、分割、売却するときは選択と集中を主張することになりますが、ということは大きくなったら小さくなることはある意味必然です。

関西スーパーも新生銀行も買収されたところで、東芝やGEほどの巨大規模になるわけではありませんが、大きくなりすぎた弊害として良く言われる、「意思決定の遅さ」とか「従業員や部門の官僚化」とか起きないようにしてほしいものです。

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