皇族(今では元が付いていますが)とその配偶者を巡るスキャンダルは、少なくとも一般紙やテレビニュースでは落ち着いた感があります。とはいえ、ワイドショー・週刊誌・ネットメディアではまだまだずっと「おいしい」ネタであり続けるでしょう。
数年間にわたる一連の騒動を見るに、皇族・皇室に対して税金で遊んで暮らしているようなイメージを持っている人がいることに少し驚きました。確かに皇族の方々は、明日突然路頭に迷うような立場ではないのですが、だからと言って自分がその位置に変わりたいかと言われると絶対嫌です。その代わりに制限される様々な事由や権利の方が私にとってはよっぽど大切だからです。
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以前にも書きましたが、日本国憲法で規定されている天皇制は、皇族の人権を制限することとトレードオフで維持されています。
国民の何割が今回の一連の騒動が「皇族のあるべき姿」から離れていると考えているのか分かりませんが、そもそも皇族はこうあるべきというイメージも国民側の勝手な意見でしょう。清く正しく美しくあってほしいという思いは分かりますが、一般人においては友人間でも家族間でも、そういうイメージを他者が押し付ければ喧嘩になります。反論が出てこないのは反論自体が天皇・皇室の政治的行動を解釈されかねないから表に出てこないだけの話です。
太平洋戦争での敗戦後、当時の昭和天皇が人間宣言を出してから75年になります。それでもまだと言うべきか、むしろ今になって逆に、天皇や皇族に対する偶像化が一部で進んでいるように思えます。皇族は自分たち国民とは違う人間であるべきだと考える人が増えているのでしょうか? 失敗したり、だらけたり、間違ったり、対立したり、感情的になったり、いろいろやらかしてしまうのが人間です。完全無欠じゃないかと思えるような人もいなくはありませんが、そんな人だけで構成される家族集団というものは古今東西存在しません。
皇室の中の人は国民が考えるイメージ通りで生きなければならない、というのは何だかアイドルファンがアイドルに対して抱くイメージに似ているようにも思えます。恋愛スキャンダルが起きればすわ一大事と大騒ぎして、謝罪やら脱退やら引退やら、何のためにそのアイドルのファンをしているのか分かりませんが、偶像崇拝とその裏返しの憎悪が繰り返されます。
スポーツ選手も似たようなもので、スポーツマンシップに則り競技を行うことが当然だとしても、日常生活において清く正しく美しく生きるというのは難しいものです。スポーツ選手も当然人のことですから、人によっては不倫やら犯罪やらをしてしまう人だっています。あくまで一部の話ではありますが、それで一般人とは異なるレベルで騒がれるのも不公平な話でしょう。
皇室スキャンダルも、芸能人・スポーツ選手のスキャンダルも、メディアの情報の受け手による偶像化が騒ぎを増幅していることに変わりはありません。芸能人・スポーツ選手は入れ替わりも激しく、新しく加わる人も多く、その業界人口は大きいですが、非常に限られた数となっている皇室に関しては、もうちょっと配慮しないとあまり良くない未来が待っているとしか思えません。
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