中国での北京冬季オリンピックとパラリンピックの間にロシアがウクライナ侵攻を仕掛けるという、ある意味両国の関係性を象徴するような重大事件が起きた2022年となりました。
そもそも近年において、巨額の費用がかかるビッグスポーツイベントを単独開催できる国は少ないです。経済力だけでは開催できず、多くの国家予算が費やされることに対して国民や野党(存在すれば)からの不平不満を抑え込める強権が政府に必要となります。
最近のオリンピック(夏季・冬季)とサッカーワールドカップの開催国を並べてみると傾向が分かります。
2000年 オーストラリア(夏季オリンピック)
2002年 アメリカ(冬季オリンピック)
2002年 日本・韓国(サッカーワールドカップ)
2004年 ギリシャ(夏季オリンピック)
2006年 イタリア(冬季オリンピック)
2006年 ドイツ(サッカーワールドカップ)
2008年 中国(夏季オリンピック)
2010年 カナダ(冬季オリンピック)
2010年 南アフリカ(サッカーワールドカップ)
2012年 イギリス(夏季オリンピック)
2014年 ロシア(冬季オリンピック)
2014年 ブラジル(サッカーワールドカップ)
2016年 ブラジル(夏季オリンピック)
2018年 韓国(冬季オリンピック)
2018年 ロシア(サッカーワールドカップ)
2021年 日本(夏季オリンピック)
2022年 中国(冬季オリンピック)
2022年 カタール(サッカーワールドカップ)
2000年以降の開催国一覧が上記の通りです。
複数回出てくるのが、日本・韓国・中国・ロシア・ブラジルとなりました。ここで並んでくると日本のヤバさを実感せざるを得ませんが、2030年の冬季オリンピック開催地に札幌が立候補するというのはどこまで本気なんでしょうね。
ともかく、ビッグスポーツイベントを国威発揚目的で開催する独裁的国家が、その魔手を隣国に伸ばすこともあるのだということを、今回のウクライナ侵攻に思ってしまいます。
オリンピックやワールドカップを開催する国家は全て全体主義国家だ、と断言するつもりはありません。なんせ今後は2024年パリ(フランス)夏季五輪、26年ミラノ(イタリア)冬季五輪、26年カナダ・メキシコ・アメリカワールドカップ、28年ロサンゼルス(アメリカ)夏季五輪、32年ブリスベン(オーストラリア)夏季五輪と見事に西側の自由主義・民主主義国家での開催が続きますから、むしろこれまでの傾向と真逆になります。
その流れで見れば2030年札幌冬季五輪が実現しても変ではないのですが、国家予算をスポーツイベントに費やす余力が、全体主義国家に無くなってきたのかも知れません。
過去の歴史を見てみれば、1936年には冬季五輪がドイツのガルミッシュ=パルテンキルヒェンで行われ、夏季五輪もベルリンでした。そして続いて1940年は冬季が札幌、夏季が東京の予定でしたが戦争のために開催権返上となりましたが、1934年のサッカーワールドカップもイタリアでした。枢軸国が並ぶ歴史を見るに、全体主義国家による戦争とオリンピックの関係性を思わずにはいられません。
政治によるスポーツの利用はよく非難されますが、戦争によるスポーツの利用の方がよっぽど酷いでしょう。スポーツが平和な国家で平和裡に行われる時代が脅かされていますが、ここで食い止めて平和なスポーツイベントを楽しめる日は来るでしょうか?
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