結果としては大きな波乱も無かった参議院選挙からしばらく経ちました。安倍元首相の射殺と、それに伴い噴出した統一教会の問題によって、もはや誰も選挙選のことを語らなくなってしまいましたが、これからの3年は何事も無ければ国政選挙はありません。
憲法改正に向けた環境が整った!と改憲派は意気込み、改正絶対阻止!と護憲派は身構えるようになりましたが、果たしてどうなるでしょうか。
少なくとも、国政選挙においては反自民・反政権勢力は第二次安倍内閣成立からずっと負け続けています。自民党が政権を奪還してからずっとということでもあります。
なぜ野党が選挙で勝てないか、という問題は、なぜ自民が選挙で勝つか、という問題と同義です。そしてそれは、そもそも自民党は政権を取るために作られて存在している政党だから、という解答に帰結します。
自民党は1955年、左右社会党が合併して巨大化したため、彼らに政権を取らせないために保守側の自由党・日本民主党が合併して出来た政党です。思想的に近いとは言え、政権を保守陣営で維持するために作られた政党が自由民主党であり、究極的には存在理由もそこにあります。
最初から政権を取る(左派に政権を取らせない)ために存在しているのです。そのために集まった人たちで出来ている政党です。
言い換えると政権を失いかねないようなことはしない政党とも言えます。
自民党の綱領には憲法改正がありますが、長い間政権を持ち続け、かつ改憲議席数も維持していたことが何度もあったのに、結局これまで改憲出来ていないのは、自民党内でも改憲に反対する議員が出てくることが目に見えているからです。
政権を取るために存在していますので、改憲を強行して分裂したら政権を失います。
憲法改正に限らず、極端な法律や政策を無理に推し進めると分裂してしまい、結果として政権を失ってしまうため、分裂するようなことをしないことが暗黙の党是になっているのです。
かつて小泉政権下で無理矢理郵政民営化を推し進めて、抵抗勢力と言われた反対派議員を刺客の新人によって潰してしまった結果、小泉後の政権は1年ごとに総理総裁が入れ替わった挙げ句に民主党に政権交代を許しました。
その前の93年の政変も、自民党内での政争によって小沢一郎を追い出したら、自民党を割って出る議員が大量に出てしまい、逆に野党は共産党以外が政権を取るために集まって政権交代を実現しました。
そしてこの2022年の参議院選挙では、自公政権が勝利し、野党内の改憲賛成派も含めると充分な改憲議席数を確保しました。
これは野党にとってピンチのようでむしろチャンスでもあります。改憲を推し進めれば自民党内でも反発が出てきますし、公明党も素直に全員賛成とはなりません。連立解消や自民分裂などの事態が生まれれば、3年後の衆参同日選挙でどうなるか分かりません。むしろそれまでに衆院解散の可能性も高まるでしょう。
この3年は、護憲勢力にとってのピンチをチャンスと捉えて、来るべき時に備えて野党勢力が結集して政権を取れるかどうかの正念場でしょう。
自民党は政権を取るために存在している政党と書きましたが、今の野党は政権を取るためではなく自分たちの主張をするための政党のような状態です。その二つが選挙で戦えば、前者が勝つのは当然でしょう。
野党が政権を取るために大合併するか、強固な選挙協力をするかしかありませんが、民主党が分裂してから久しくなりました。野党同士での合併や選挙協力の動きが出ると、野合だという批判が出てきますが、そういう批判を真に受けるのか結局合併や協力の話は立ち消えになります。
音楽バンドが方向性の違いを理由に解散するように、野党協力も政治的思想・主張の違いを理由に失敗してしまいます。
付き合い立ての中学生カップルみたいに、他人にからかわれたくらいでつないだ手を放すうちは、政権を取るなんて夢のまた夢でしょう。
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