「秘書がやったこと」から「AIがやったこと」への転換の時代

AIでのテキスト作成、ニュース記事作成は少し前から存在していて、自然言語処理の発展と共に進化してきましたが、最近ではテキストよりも画像や音楽なども製作出来るようになってきました。

あらゆる表現や創作活動にAIが使用されることで、反発やデメリットの指摘なども絶えませんが、こういうテクノロジーの進化・進歩は止められません。人々の不快感や商売の妨害程度では、テクノロジーの進化させる側を止める理由にはならないのです。

唯一、法的に止められたものはクローン人間・クローン技術くらいでしょう。逆に言うと、クローン人間並に今いる人間の尊厳や存在を脅かすものでない限りは、法的規制は出来ません。

仮想通貨・暗号資産は徐々に各国政府が規制するようになってきましたが、テクノロジー自体を規制するのではなくて、現実の財産の保護を目的とする規制ですので、クローン技術とは法的規制の意味合いが異なります。

ともかく、いずれにせよAIが情報発信の土台にもなっていくでしょう。人の発言や創作物が果たして本当にそれは本人によるものなのか?という疑問・疑念は、これからの時代において常につきまとってくるはずです。

そうなると、逆に失言、失態、問題発言、問題行動、表現における差別・犯罪行為など、あり得べからざることを実際の人間がやらかしたときに、
「あれは自分ではなくAIがやったこと」
「ディープフェイクで捏造されたもの」
というように、生身の人間の創作物とAIの創作物で違いを容易に見分けられなくなったことを利用して、逃げ道を作ることが出来るようになってしまうかも知れません。

政治家が汚職事件への関与を追及されたときに、
「秘書が勝手にやったことで私は知りませんでした」
という逃げ口上を言うように、失言で炎上した人が
「AIが勝手にやったことで私は知りませんでした」
と言う時代が、もう少ししたら来るのではないでしょうか?

もちろん、その失言の現場そのものにいた人は聞き逃しようがないでしょうし、その人に対して言い訳のしようがありませんが、炎上が全国、全世界に拡散して目にする人の数と比べたらほんのごくわずかです。

失言を、生で見聞きした人よりも炎上した動画・音声を見聞きした方の方が圧倒的に多いのですから、
「あれはAIが作り出したフェイク画像・音声だ」
と強弁してしまえば、自分に非が無いと主張できてしまいます。

今現在でも既に、SNSでの書き込みでやらかしてしまった人が、乗っ取られたとか誤作動したとか言い訳しているケースはよく見られます。

これからAIが生身の人間に近付くにつれて、AIのせいだという言い訳は増えてくるに違いないと思います。

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