冠婚葬祭が無くなる未来

日本では3月が卒業式や送別会、4月が入学式に歓迎会というシーズンになりますが、~~式と呼ばれるイベントの代名詞は、冠婚葬祭に代表される成人式・結婚式・葬式(と祭礼)です。

しかしこれらの成人式・結婚式・葬式のいずれも、この令和の時代になってくると社会において重要なイベントではなくなりつつあります。

もちろん個人レベルでは、それを実施する人にとっては人生において最重要なイベント・儀式ではあるのですが、かつての日本社会における重要性と比べたら、社会集団レベルでも個人レベルでもかつてないど軽視されています。

成人式は毎年の騒ぎがニュースになる一方で、開催時期や開催方式も地域の実情に合わせて変わってきています。そもそも法的な成人年齢が18歳となったものの、成人式は二十歳の集いと名前を変え、その一方で飲酒・喫煙やギャンブルの年齢はまた異なり、「成人イコール20歳」という図式は心理的にも仕組み的にも崩れています。

結婚式も大きく変わり、質素な結婚式がポピュラーになって久しく、そもそも結婚式を挙げないカップルも増えました。第一、結婚する人も減っていて結婚式需要も大きく減り、ブライダル業界そのものが危機に陥っています。何のための結婚式か、というとかつては両家の縁を結ぶもの、両者の周辺社会的に結婚を周知させるもの、といった機能面がありましたが、それらの機能そのものが現代社会では不要になってきている以上、結婚式自体が減るのは使用がないでしょう。

葬式も同じで、親類縁者や地域、宗教あるいは会社等の共同体で集まって死者を悼む儀式も、地縁血縁の繋がりが薄れていく中で、葬式も核家族プラスアルファくらいの範囲で実施される、いわゆる家族葬の形態が急速に増えつつあります。宗教的結合の代表でもある檀家制度も都会では今は昔のお話になってしまいました。

冠婚葬祭の中でわずかに残りそうなのが「祭」ですが、これも地域の年中行事・宗教儀式という意味合いは年々薄れていき、地域振興・町おこし・村おこしのためのビジネス面での重要性が割合的には強くなっています。極端かつ語弊を恐れずに言えば、それは祝祭、祭礼ではなく、ディズニーランドのエレクトリカルパレードと何ら差の無いものになっていくでしょう。

じゃあ冠婚葬祭が無くなってそのまま社会関係が空白になるのか、というわけでもなくて、上述のイベントのほとんど全てがSNSが代替しつつあるようです。さすがに葬式のライブ中継なんかはしませんが。

成人にしろ結婚にしろお祭りにしろ、写真を撮ってアップロードすることが最重要になっているような人が増えるにつれ、SNSの需要が高くなります。

今後もこの傾向が続いていくのか、SNSの代わりが出てくるのか。どうなるかは凡人には分かりませんが、旧来の冠婚葬祭がその形のまま復権することはないでしょうね。

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