私立大学の多くが定員割れになっているという問題がニュースになる一方で、奨学金返済に多くの若者が苦しんでいるというニュースも流れているのを見ると、果たして大学がそれほど必要かという思いも持ってしまいます。
ホワイトカラーの仕事を望む人が昔から今の時代に進んでくるにつれて増えてきているのは確かで、それはどこの先進国でも同じでしょう。日本は、ドイツのように早い時期に大学進学するコースと職業訓練を受けるコースに分かれるような制度ではないので、いくらでも大卒を生かしたホワイトカラーへ進む人が増えるのは必然的です。とはいえ、無制限に私立大学を増やす訳にもいかず、少子化も相まって増えすぎた大学が淘汰される時代になってきたのは間違いないでしょう。
極論を言えば、大学の数を減らしてしまえば、奨学金返済で困る人も減ります。もちろん、大卒資格を得たい人のうちの何割かの夢を壊すことにもなりますが、そもそも定員割れで苦しむ私立大を卒業して得られる資格は、多分多くの専門学校でも得られます。とはいえ、一般企業のホワイトカラーに就きたければやっぱり四大卒が必要になってくるので、その点は難しい問題です。
ただ、大学のレベルというか偏差値というか難易度というか、それが上の方にある大学でも場合によっては意外な進学方法もあります。推薦とかではなくて定員を上回らない場合があるのです。
今年の入試でいえば、大阪大学外国語学部インドネシア学科が定員割れしたため、ある程度以上の得点を取れば良いという状態でした。元は大阪外国語大学だった学部とは言え、いわゆる旧帝大に定員割れで入学できるというのはビックリですね。多分来年、この辺りを狙う学生が急増してかえって倍率が高くなるんでしょう。
逆に、私立大の文系学部でも数学を入試科目に入れると志願者が激減します。科目が少ない方が勉強しやすい、という理屈は分からなくもないですが、少ない科目で争う入試ではその科目をかなり得意科目にしないとかえって厳しい倍率になるはずなのですよね。自分がやりやすい試験対策は、競争相手も同様にやりやすいのです。
どうしても行きたい大学だったらそれでも良いのでしょうけれど、科目数が少ない方が楽だと思って選んでも多分無理ですよね。大学入試は相対評価である以上、必ず自分以外の受験生がどう考えるかということも考えて志望先を選ぶ必要があります。
行ける大学よりも行きたい大学を選ぶのは理想論としては当然ですけれどね。
逆に大学側から見たら、科目数を減らせば学生は集まりやすくなります。その代わり学力が低い学生ばかり集めると、後々に国家資格などの合格率も減り、就職率も下がるので結局大学の評価が下がるジレンマもあります。
それでも学生が集まらない大学というのは、やっぱりもう無理なんじゃないですかね。4年間の奨学金で苦しむ学生と、その分の私学助成金をそれぞれ就職や専門学校に財政的・社会的・人的リソースを割り振った方が、社会全体としてはやっぱりメリットの方が大きいはずです。
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