炎上もバズりもメッセージである

人気YouTuberグループ「東海オンエア」による、高速道路上でのガス欠をネタにする動画が炎上し、当該車種のメーカーであるマツダ社が苦言を呈する声明を発表したのも束の間、今度はディーラーの広島マツダの社員が障害者を揶揄する動画を挙げて炎上し、その謝罪文でさらに炎上を招いていますが、最近では、毎日、「誰それがSNSで炎上しています」という報道を見かけます。

また、離乳食の無料提供を発表したスープストックトウキョーが、乳児が店に来ることについて賛否両論が起きて、これもまた炎上など言われました。

SNS上での出来事をネタにする報道機関というのも個人的にはみっともないとも思ってしまいますが、ビュー数稼ぎにはもってこいなのでしょうね。ネットサーフィンしてトレンドになっているキーワードで記事を書けば良いのですから。

東海オンエアや広島マツダの件は確かによくないことであり、というか広島マツダに関しては議論の余地無いくらいダメな炎上例ですが、スープストックトウキョーについては炎上と言うよりは、SNS上で議論を巻き起こしている、くらいのことだったはずで、炎上というのは本来、違法行為や反倫理的な言動などについて非難する反響が巻き起こっている状態のことを指すと思っていましたが、単純に悪いこととは言えない事例に関して大量の書き込みがある状況まで炎上というと、謂われなきイメージダウンにもつながるので良くないと思うのですけれどね。

ともかく、SNSでは毎日誰かが炎上しています。その一方で面白い、素晴らしいといった「バズり」も毎日起きているわけで、この両極端な現象は、多分根っこは同じで、SNSの本質に由来するものです。

リツイートというシステムをTwitterに組み込んだのは失敗だったと、Twitterのエンジニアだった人が後に語っていましたが、他人の意見を気軽にまたさらに他人に伝える、というシステムは口コミのデジタル化であり、人間社会にマッチした、というか人間社会そのものの仕組みなのでしょう。

今さら、マクルーハンの「メディアはメッセージである」という至言を持ち出す必要も無く、メディア自体には意味があり、中身があることは知られています。

TwitterやInstagram、TikTokなどなどの数多くのインターネット上のソーシャルメディアにおいても、そのもの自体がメッセージであり、おそらく本質的に良い意味ではバズり、悪い意味では炎上という、「短時間に衆目に触れて反響を起こす」ことで人間社会に影響を与えるものです。

ぶっちゃけ、バズりや炎上の中身は何でも良くて、とにかくウェブ上で騒げればSNS利用者は満足します。メッセージ性においては新しいソーシャルメディアは既存マスメディアと何ら変わりないし、瞬間性・双方向性においては圧倒的にマクルーハンの指摘通りです。

これは人間にとって欠かせないコミュニケーションの本質でもあるでしょうし、社会が克服することはないのでしょうね。

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