「人は見た目が9割」という本がベストセラーになったのはかなり前です。メラビアンの法則という、コミュニケーションにおいて視覚情報が最も影響を与えるという話がありますが、見た目が中身以上に重要というか、見た目で中身に対する印象が変わるものです。
では、その「見た目」をもたらす「見る」という行為はそもそもどういうことでしょうか?
見るということは「目」から入る情報を脳が認識することですが、動物や虫の中には、目がほとんど見えず、目はあっても、音や風、温度、匂いで周囲を認識するものも多く存在します。
人間も目だけではなくて、目以外の器官を使って周囲の気配を感じます。視線を感じるはよく言いますが、実際には視線ではなくて、相手が出す物音や体温や匂い、風の乱れを五官を使って認識しているのです。
視線とか見た目といっても、実際には視覚以外にも多くの情報を得て、対象を認識し、脳内で情報を組み立てます。
見るという行為は、匂いを嗅ぐ、音を聞くと同じレベルで周囲を認識して知覚する行為の一部です。
聞く場合も、ただ単に音の情報を得る、つまりは耳に直接入る情報の中身よりも、相手の話し方やジェスチャーや空気感(緊張)などからの、ノンバーバルコミュニケーションの方が情報量は多いと言われています。
それ以外にも、味覚も嗅覚あっての味であり、鼻をつまんで物を食べたら味がしなくなります。食事を味わうには食感や熱さ冷たさも重要であり、それは触覚によるのです。
五感はそれぞれ、そのものだけで成り立っているわけではなくて、何かを認識するということは、それこそ「五官」を同時に意識的、無意識的に使用して脳に情報を受け渡すことだと分かります。
冒頭の話に戻しますと、「人の見た目」が重要だというのは、単なる外見だけではなく、「見た目」を意識することによって、匂いや清潔感、雰囲気も良い方向に変化します。見た目を良くする過程で、視覚以外の部分も良くなっていくのでしょう。
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