ヴァンフォーレ甲府がFIFAの補強禁止リストに載っていたことでちょっとした騒ぎになり、クラブも正式に声明を出しましたが、どのように揉めているかの詳細までは分からない状況です。もちろん当事者は分かっているでしょうけれど。
今回の甲府の件が、誰のミスか、誰の悪巧みか、誰が不当に利益を得ているのか、あるいは全てが誤解に基づくものなのか、部外者の素人には分からない話ですけれど、今回の甲府以外にも、数年前にはジュビロ磐田で似たような問題で似たような制裁が課されたことがありますし、外国籍選手の移籍の複雑さはクラブ担当者の悩みの種でしょう。
特に厄介なのは、ブラジル出身の選手のパス、いわゆる「保有権」であり、選手本人が100%持っているとは限らず、若いうちに親族や代理人やその一部を保有していたり、所属先のクラブや以前の所属クラブがずっと一部を保有していたりと、複雑怪奇なケースもあります。
選手本人が移籍を望み、現所属クラブも同意したのに、全然別の人間や組織に移籍のための違約金(いわゆる移籍金)を支払わないといけないこともあります。
20世紀後半から、ブラジル人選手は主に欧州のクラブに母国から引き抜かれて活躍してきましたし、20世紀終盤には日本のJリーグに限らず世界中のリーグやクラブにブラジル人サッカー選手が所属してきた歴史があります。選手個人が非常に優れたサッカー選手であることに加えて、ブラジル本国でプレーするよりも高額な報酬が得られることもあり、獲得するクラブも選手本人も望んでのことですし、また送り出すクラブも違約金によって懐が温まり、その一部を選手育成や獲得に費やすことで、好循環が生まれていました。
ただ、このように何度も移籍トラブルが出てきてしまうようですと、ブラジル人選手の獲得へのリスクが大きくなり、よっぽど優れた法務担当者がいるクラブでないと、ブラジル人選手の獲得に乗り出すことが無くなりかねません。
そうなったら誰も得をしないことになります。ただ、ブラジル人選手に頼りがちなJリーグのファンだからそう思えるだけで、欧州のトップリーグのように本当に世界中から有力選手を集めるところは、意外とそこまで困らないかもしれません。ブラジル以外の優れた選手もかつては日本に来ることもありましたが、今ではだいぶ減りました。ガンバのジェバリのように、ブラジル以外の国で、W杯でプレーしていて獲得当時に現役代表だった選手の方は珍しくなりました。
選手獲得のノウハウやトラブル回避もクラブの実力のうちであり、クラブの成績を大きく左右するものですが、せめてFIFAからの制裁されるレベルのトラブルは減らせるようなサポートとかはJリーグやJFAでもしてほしいものです。私が知らないだけでサポートしているのかも知れませんけれど。
コメントを残す