キャッシュレスは現金を高効率化している日本には厳しい

日本はキャッシュレス後進国と、しばしば批判されます。別に国内経済がそれで上手く回っているのなら問題ないやんとも思うのですが、キャッシュレス至上主義者にしてみたら、現金商売している人たちは敵なのでしょう。

そうはいっても私自身は確かにほぼ毎日、現金を支払うのはお昼ご飯を食べる個人経営の飲食店だけです。コンビニでもスーパーでもドラッグストアでも、現金を使う機会はほぼありません。

キャッシュレスによる効率化は確かにあるでしょうけれど、支払う側の利便性と受け取る側の利便性がかなりバランスが悪く、支払う側の利便性のほうが大きいからこそ、経営の厳しい小規模店舗でキャッシュレス化が進まないのです。

その一方で、大資本によるチェーン店のような、キャッシュレス化がかえって便利になるお店も当然あります。

POSと連動して売上を計上するなら現金でもクレジットカードでも電子マネーでもQRコードでも同じであり、手数料がかかるとしても、いちいち銀行に現金を預け、小銭を用意し、強盗や窃盗の心配や対策をするくらいなら、完全キャッシュレスにしたいと思っているチェーン店本部は多いでしょう。

まだまだ小規模な店舗の経営のことを考えると、現金主義は無くならないでしょう。

こういったことでキャッシュレス後進国扱いされている日本ですが、そもそも現金を扱うのに非常に高度に洗練されて効率的な社会がすでに成立しているからこそ、商売人も消費者も現金主義でもやっていけるのです。逆に、キャッシュレス化が進んでいる社会というのは、
・窃盗や強盗が多い
・偽札が多い
・現金を出し入れする金融システム(店舗・ATM)が少なく脆弱
といった理由から、そもそも現金を扱わないほうが商売がしやすいという側面があります。もちろんこれらの問題点がなくてもエストニアのようなデジタル化が進んだ社会もあるにはありますが、ごくごく少数です。

日本は比較的安全で、日本円・紙幣や硬貨が信用できて、簡単に現金を出し入れできる社会を、何十年も掛けて整備して便利な状態を築き上げてきたのです。だからこそキャッシュレスに完全移行が難しいのですが、これを日本社会の悪い面だというのは無理があるでしょう。社会情勢に合わせて現金を高効率で扱えるようにしてきたことが間違っているのなら、性急にキャッシュレス化を進めることもいずれは間違いになるかも知れないのです。

それでもあえて、何が何でもキャッシュレス社会にするのであれば、日本円の完全デジタル化と同時にするしかないでしょう。それまではどう考えても完全キャッシュレス化は小規模商店主が割りを食う仕組みでしかありません。

デジタル円が出来るまでは、キャッシュレスのための決済業者への手数料をいっそのこと税金で負担しますか?

あるいは、現金なら1,000円で、キャッシュレスなら1,050円という二重価格を当然のものとして受け入れますか?

る飲食店での二重価格は、決済業者が加盟店に禁止しているはずですがたまにありますけれど、JR東日本のように交通系電子マネーの方が現金できっぷを買うよりも安いことは法律違反ではありません。要は業界団体の問題であり、上位の法律としてどんな決済においても二重価格を合法化してしまえば問題ありません。

さて、どこまでキャッシュレス化を人々は求めるのでしょうか?

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