反AIを掲げる政党がいなかったのがちょっと意外だった

<はじめに>

2月8日に衆院総選挙が行われました。結果はアレコレありましたけれど、意外と過激な思想を掲げる政党や政治家がそんなに増えなかった印象があります。

以前の都知事選とか世界ビックリ人間コンテストか、怪獣大戦争見本市みたいになっていたのですけれどね。

ここ数年、AIの進化と依存が進む社会ですから、対AIラッダイト党でも作ってくるラディカリストがいるかと思いましたけれど、出てきませんでした。もしかしたら私の知らないところでいたらすみません。

日本含め世界に反AIそのものを掲げる政治家や政党があるかGeminiに調べてもらいました。Gemini 3 ProとGemini 3 Flashで若干違いました。

<Gemini 3 Pro>

現在のところ、AIそのものの全面禁止や完全撤廃を掲げる主要な政党は世界的に見てもほとんど存在しません。しかし、「無秩序な開発への反対」「AIによる監視社会への抵抗」「クリエイターや労働者の権利保護(規制強化)」という文脈で、AIに対する厳しい姿勢を政策や公約に掲げる政党や政治家は存在します。

日本および世界の事例を整理して挙げます。


1. 日本における事例

日本では、主に野党を中心に「生成AIによる著作権侵害」や「フェイクニュース」、「労働者の権利」に関する規制強化を求める動きがあります。

  • 日本共産党(JCP)

    • 政策・主張: 日本の政党の中で、クリエイター保護の観点から生成AIに対して最も具体的な規制を求めている政党の一つです。

    • 具体例: 2023年以降、「生成AIからクリエイターの権利を守るための法整備」を提言しています。「現行の著作権法(特に30条の4)はAI学習に緩すぎる」として、法改正による規制強化を公約や政策提言に盛り込んでいます。

  • 立憲民主党(CDP)

    • 政策・主張: 「人間中心のAI社会」を掲げ、AIによる人権侵害や民主主義への脅威(フェイク動画など)に対する規制を主張しています。

    • 具体例: 選挙におけるディープフェイク(AIによる偽動画)の使用規制や、AI開発における透明性の確保を政策として掲げています。

  • れいわ新選組

    • 政策・主張: AIによる労働の代替が進むことを見越し、労働者が路頭に迷わないための「技術革新に対する利益の分配」や「雇用保護」を訴える文脈でAIに言及することがあります。

  • 参政党

    • 政策・主張: グローバリズムや監視社会への対抗という文脈で、ムーンショット目標(内閣府が進めるサイバーとフィジカルの融合計画)や、AIによる過度な管理社会化に対して懐疑的・批判的なスタンスを取る発言が見られます。


2. 世界における事例

欧米では、プライバシー保護や労働組合の力が強いため、より具体的な「禁止事項」や「ストライキ支援」という形でAIへの抵抗が見られます。

欧州(EU)

EUは世界で初めて包括的な「AI法(EU AI Act)」を成立させましたが、その過程で特定の政党グループが強い規制(一部AIの禁止)を主張しました。

  • 欧州緑の党(European Greens) / 欧州議会の左派会派

    • 政策・抵抗: AIによる**「公共空間での生体認証(顔認証など)による監視」の全面禁止**を強く主張しました。

    • 背景: AIが国家権力による市民監視や差別に使われることへの強い抵抗運動を展開しており、開発推進派(中道右派)と激しく対立しました。

アメリカ(USA)

アメリカでは「政党全体」というよりは、政治家個人や労働運動と連携した動きが目立ちます。

  • 進歩派(プログレッシブ)の民主党議員(バーニー・サンダース、AOCなど)

    • 行動: 2023年のハリウッドにおける脚本家・俳優組合(WGA/SAG-AFTRA)のストライキを全面的に支持しました。

    • 内容: このストライキは「AIに脚本を書かせない」「AIで俳優の肖像を勝手に複製させない」という、AIによる労働代替への明確な抵抗運動でした。これらの政治家は、AI企業に対する規制強化を公約として掲げています。

  • アンドリュー・ヤン(Andrew Yang) / Forward Party

    • 政策: 彼は「AI反対」ではありませんが、「AIと自動化が数百万人の雇用を奪う」という脅威をメインテーマに大統領選(2020年)を戦いました。

    • 対策: AIによる失業への対抗策として「ユニバーサル・ベーシックインカム(UBI)」を公約の核に据えており、AIの負の側面を政治的アジェンダのど真ん中に置いた代表的な政治家です。


3. その他の動き(市民運動から政治へ)

政党ではありませんが、政治的な影響力を持つ「AI抵抗・慎重派」の動きもあります。

  • Pause AI(AI開発停止運動)

    • 世界各国で「AIが人類を滅ぼすリスクがある(Existential Risk)」として、巨大なAIモデルの開発を一時停止することを求めるデモやロビー活動を行っています。これに賛同する政治家も一部現れ始めています。

まとめ

現状では、「AIという技術そのものを否定する(ラッダイト運動のような)」政党は主流ではありません。しかし、以下の3つの文脈で「無制限なAI利用への反対・抵抗」を掲げる政党・政治家は増えています。

  1. クリエイターの権利保護(日本共産党、欧州の海賊党など)

  2. 監視社会化の阻止(欧州緑の党、リベラル左派)

  3. 労働者の雇用保護(米国の民主党左派、労働組合系政党)

今後の技術発展に伴い、AI規制を主要な争点とする「シングルイシュー政党」や候補者が現れる可能性は十分にあります。

<Gemini 3 Flash>

AI(人工知能)に対する「全面的な禁止」や「完全な排除」を掲げる主要な政党は、現在のところ日本および世界でも稀です。AIは経済成長や国家競争力の鍵と見なされているため、多くの政党は「推進しつつ規制する」というスタンスを取っています。

しかし、「AIによる権利侵害(著作権、プライバシー)」「労働者の雇用喪失」「AIによる監視社会化」への強い懸念から、事実上の抵抗運動に近い厳しい規制や、特定のAI利用の禁止を公約・綱領に掲げる動きは存在します。

主な例を日本と世界に分けて挙げます。


1. 日本の例:クリエイター保護と労働権が焦点

日本では、特に生成AIによる著作権侵害に対する反対運動が政治に影響を与えています。

  • 日本共産党

    • スタンス: 生成AIの無秩序な利用に反対し、クリエイターの権利保護を強く主張しています。

    • 公約・提言: 「人間の創作活動を尊重するAIルール」を掲げ、著作権者の許諾のない学習の制限や、AIが生成したものには明示を義務付けるなどの厳しい法的規制を求めています。2024年の政策でも「文化・芸術の軽視」として、現状の政府のAI推進策を批判しています。

  • れいわ新選組

    • スタンス: 「AIによる自動化がもたらす失業」と「ベーシックインカム」をセットで議論していますが、無制限な導入には慎重です。

    • 公約・提言: 労働者の権利を守る立場から、AI導入による安易な解雇を規制することや、技術革新の果実を資本家だけでなく労働者に分配することを強調しています。

  • 超党派の動き(議員連盟)

    • 特定の政党ではありませんが、自民党内の一部や野党議員を含めた「文化芸術振興議員連盟」などは、日本の著作権法30条の4(AI学習を広く認める規定)の見直しを求めるクリエイター側の声を代弁し、政府へ圧力をかけています。


2. 世界の例:監視への抵抗と労働者の権利

世界では、AIによる「監視」や「バイアス(差別)」、そして「雇用の破壊」への抵抗が政治運動化しています。

  • 欧州左翼党(The Left in the European Parliament)や緑の党(Greens)

    • スタンス: EUの「AI法(AI Act)」の策定において、最も厳しい規制を求めた勢力です。

    • 公約・行動: 公共の場での「顔認証システム」の完全禁止、感情認識AIの禁止、警察による予測ポリシング(犯罪予測AI)への反対を掲げました。これらは「AIによる監視社会」への強い抵抗です。

  • アメリカ:バーニー・サンダース(上院議員)

    • スタンス: 特定の政党(民主党左派)の有力者として、AIが労働者から仕事を奪い、富裕層をさらに富ませることに強く反対しています。

    • 提言: 「AIによって生産性が向上した分、労働時間を短縮(週休3日制など)し、賃金を維持すべきだ」と主張。AIを導入する企業に対する課税(ロボット税的な発想)も視野に入れています。

  • フランス:ラ・フランス・アンスミズ(屈しないフランス)

    • スタンス: 左派の有力政党。デジタル主権と労働者保護の観点から、AIによる労働監視やアルゴリズムによる管理に反対し、人間によるコントロール(Human-in-the-loop)を法制化することを公約に掲げています。

  • アメリカ・カリフォルニア州の動向

    • 政党ではありませんが、シリコンバレーを抱える同州では、AIの安全性を強制する法案(SB 1047)を巡って激しい政治論争が起きました。これは「破滅的なリスクを回避できないAI開発を制限する」という、安全保障・倫理面からの抵抗運動に近い政策です。


3. 特徴的な運動:ネオ・ラッダイト的側面

「政治家」ではありませんが、政治に強い影響を与える抵抗運動として以下が重要です。

  • ハリウッドの労働組合(SAG-AFTRA / WGA)

    • 2023年の大規模ストライキにより、「AIに俳優の肖像権を奪わせない」「AIに脚本を書かせない」という条項を勝ち取りました。これは民主党の労働政策に反映されています。

  • アーティストによる反対運動(NO AI GENERATED IMAGES)

    • SNSを中心に世界的に展開されており、これに呼応する形で、一部の国(フランスなど)の政治家が「AI学習に対する課税」や「著作権者への補償義務」を議論し始めています。


まとめ

現在、「AIそのものを全否定する政党」は主流ではありませんが、以下のような「部分的な抵抗」を政策の柱にする動きは活発です。

  1. クリエイター保護(日本・フランス): 「勝手に学習するな」という抵抗。

  2. 監視社会への反対(欧州): 「顔認証AIを禁止しろ」という抵抗。

  3. 労働者の権利(アメリカ・欧州): 「AIでクビにするな、利益を還元しろ」という抵抗。

これらは、かつての産業革命期の機械打ちこわし運動(ラッダイト運動)の現代版とも言える側面を持っており、今後AIの普及が進むにつれ、より鮮明な「AI懐疑派・反対派」の政党が登場する可能性は十分にあります。

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なんでこういう違いが生まれるのか分かりませんが、いずれにしても、AIそのものを否定する動きってほぼ無いのですよね。懐疑派にしろ反対派にしろ、制限をかけろという理屈です。AIそのものを全て消し去れ、というほどの人はいません。まあ、こういう政治的主張をする人も、自分の主張構築に生成AI使っているかもしれませんけどね。

ゲーム規制やスマホ規制を盛り込んだ条例が最近話題になりましたが、時間を制限する程度ですし、一部の国ではSNSの規制も始まりましたが、それにしたって青少年・子供の使用を禁じるくらいですね。

まあ、政治家・政党の理屈としては全方位的にAIを禁止するのは流石にやり過ぎだと思うのでしょうね。そもそも政治なんて、究極的には何かを禁止するか開放するかだけのことですしね。

結局のところ、成人がAIを使用することそのものを規制や禁止するのは難しいのでしょうね。私もそうすべきだとは思っていませんけど。

以前別のnoteでも書きましたけれど、すでに学習データの枯渇が起きている現時点でのLLMには限界を感じられます。AIに全てを委ねることが正解なのか、それとも限界を見極めて、どこまでAIを使用すべきか、何に使用すべきかを考えるべきなのか。

使う側が、提供する情報の危険性というリスクと、得られる情報の正確性(あるいは誤謬性)というリスクを、きちんと見極めた上でリターンを考えるのなら、どんな技術であってもそうそう間違ったことにはならないはずなのですけれど、使う側(消費者)もあまり考えないですし、使わせる側(AI提供企業)に倫理観を求めるのはそもそも無理でしょうから、AIを使う上では人間側の「進化」も必須ですね。

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