ハードだけではなくソフト(情報)のバリアフリー化も

「バリアフリー」という言葉が使われるようになって結構経ちます。今では新築のマンションや公共施設などでは当たり前の概念となっています。少しずつですが、電車・バスなどの交通機関でも段差を無くしエレベーターを必須とするようになってきています。また、視覚障害者向けの点字ブロックや音響式信号機も、今後増えることがあっても減ることはないでしょう。

こういったハード面のバリアフリー化は数十年かけて進みつつあります。その一方でソフト面、情報伝達におけるバリアフリー化はまだまだかなあ、という個人的な感想を持っています。

AbemaTVのニュースを見ていると、リアルタイム字幕をAIが作成して画面下部に流すようになっています。これは面白い試みだと思いますが、なかなか正確性というところではまだまだのようです。人によっては聞き取りづらい話し方をしていますし、同時に複数人が話している様子をひとまとめにして文字にするとわけが分からなくなってしまうでしょう。それでも昔に比べるとはるかにすごい技術だと思いますし、手話での同時通訳を常に準備しておくのも大変です。そもそも聴覚障がい者が全員手話をマスターしているわけではありません。

録画放送によるテレビ番組はデジタル化によって字幕が準備されるようになりましたが、生放送では遅れて表示されます。しかし画面と字幕がずれて表示されては情報の取得の難易度が増してしまいます。AIが字幕を自動生成していくのは今後の主流になると思います。

自動で字幕を出すということは、音声情報を視覚化すると言えます。この逆、視覚情報を音声化するのも視覚障がい者にとって重要なことです。テレビなどの映像情報を全て音声化するのは事実上無理にしても、ラジオなどの音声に特化したメディアはリアルタイムでの情報伝達に向いています。そのことを考えると、AM放送の停波というのは視覚障がい者にとって大きな問題になる気もします。

さらに、視覚・聴覚ともに障がいを持つ方(いわゆる盲ろう者)にとっては、視覚情報と聴覚情報を触覚化することも必要になります。

触覚への情報提示技術 – NHK
https://www.nhk.or.jp/strl/publica/rd/rd175/pdf/P12-19.pdf

障害者向けの触覚技術 – J-Stage
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej/65/12/65_1690/_pdf

触覚デバイスもあるようですが、点字だけではなく、緊急時(それこそ先日の台風など)の情報伝達に画期的なデバイスというものが今後も研究・開発されていくことを望みます。

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