フードロス問題における「このあとスタッフがおいしくいただきました」

食べ物を無駄にしてはいけない。

子どもでも分かる理屈ですが、世の中においてはまだ食べられる食品・食材が容赦なく捨てられていきます。いわゆるフードロス問題といわれるものですが、もちろんあらゆるフードロスを完全なゼロにするということは出来ないでしょう。どの家庭でもついうっかりして賞味期限を過ぎてしまって捨てざるを得ない、ということは起こり得ることです。

そういったついうっかりというレベルではなく、構造的に捨てることが一連の流れになっているのが問題視されています。具体的に槍玉に挙がったのがコンビニでの廃棄です。決まった時間が来ればルール通りに弁当や惣菜を捨てています。永遠に置けるものではないにせよ値引き販売もせずにすぐに捨てることや、そもそも半ば強制的に本部がチェーン店側に仕入れさせていることが、より大きな問題とされました。

最近では一部のコンビニで値引き販売や仕入れに関しての裁量を認める動きもあるようですが、それがコンビニ本部の利益を圧迫するようであれば上手く行かないでしょう。どこまで折り合えるかが問題ですが、コンビニだけがフードロスの原因ではないはずです。それこそ街中にある大手チェーンだけではなく個人営業レベルの飲食店でも毎日食品・食材は廃棄されているはずです。

こういった直接的にフードロスが起きている店舗での問題の他に、社会的な影響力が強い大手マスメディアでの振る舞いも注目されます。

よくあるのが、テレビの主にバラエティ番組で見かける

「このあとスタッフがおいしくいただきました」

というテロップです。

バラエティ番組の中で例えばハチャメチャな料理を作ったり、食べ物を使って何かゲーム的な事をしたりした時、その途中や最後に表示されますが、世の中の全てのテレビ番組で出てくるわけではありません。ほぼバラエティ番組でしか見かけないものです。料理番組で料理を作った後に表示されることはないはずです。きちんとした料理なのだから食べるのが当然だと思われているのかも知れません。

あるいは、ドラマでも料理が出てくるシーンは多いはずです。ドラマの内容に関係ないテロップを途中で出すわけにも行かないのかも知れませんが、それはそれでバラエティ番組でも同じはずです。テレビ業界においてドラマ番組>バラエティ番組という格付けでもあるのでしょうか。

バラエティ番組では食べ物を粗末にするからわざわざあんなテロップを出す必要があるけれど、料理番組やドラマ番組では粗末にしないので出す必要が無い、という暗黙の了解があるような気がします。食べ物を視聴率の道具に使っているという点では同じだと思うのですが。例えば、ドラマで夫婦げんかで料理をひっくり返したり飲み物をぶっかけたりするシーンも食べ物を粗末にしている点では同じはずです。だからといってそのシーンに被さるように

「このあとスタッフがおいしくいただきました」

というテロップが出るわけありませんね。そのままゴミになるはずです。

なぜバラエティ番組でだけこのようなテロップを出すのでしょうか? もういっそのこと、あらゆる番組の冒頭と最後に、

「場合によっては食べ物を粗末に扱うシーンがありますがそのような行為を推奨するものではありません」
「食べ物を粗末に扱うシーンでは全て本物の食材ではなくロウ細工のものを使用しています」

という表示を出すようにしてしまえばいいんじゃないでしょうか。一部の番組でだけの対応というのはあまり良くない気がします。ただ、こういう表示は常に見ているとみる側の感覚が麻痺してしまって、出す意味がなくなってしまいがちです。すでにバラエティ番組での上記のテロップもそんな感じだと思うので、あんまり意味ないんじゃないですかね。実際にどうなっているのか視聴者側には全く分かりませんし。

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