長期政権の後始末は難しい

どんな組織でも同じトップが長期間続いた後は難しいものです。いわゆる長期政権の後継者というのはなかなか定まらないことも多いです。

例えば日本で言えば、80年代の中曽根政権は5年間続きました。70年代にピークを迎えた自民党内の派閥抗争を思うとかなり長く続きました。その後、竹下登・宮沢喜一・安倍晋太郎のニューリーダー3名の中から中曽根総裁の指名で竹下政権に移行しましたが、消費税増税・リクルート事件で退陣し、その次に宇野内閣の超短期政権と混乱に陥りました。

また、00年代の小泉政権も5年半続きましたが、その後は安倍・麻生・福田と毎年首相交代が続き、挙げ句には民主党政権となりました。ちなみにその後の民主党でも毎年首相が替わったということもありました。

そしていま、歴代最長の首相通算在職日数となった安倍内閣が長期政権として続いていますが、ちらほら後継について取り沙汰されるようになりました。後継政権が安定するかどうかは分かりませんが、結構混乱しそうな気もします。

他の国を見てみますと、15年続いているドイツのメルケル政権があります。18年にCDUの党首からは降り、クランプカレンバウアーが党首となって後継首相に目されましたが、いろいろあって党首辞任となりました。メルケル後が正式に決まるのは来年ですが、こちらもどうなるかは不透明です。

同じく長期政権の大国というとロシアのプーチン大統領でしょうか。政権維持のために大統領職と首相職を一時スイッチしていたメドベージェフが後継かと思いきや、今年に入って内閣総辞職となり、またプーチン大統領の任期をさらに伸ばせるような改憲が行われたことで、後継に任せるのではなくプーチンがおそらく死ぬまで続けるのだろうと思われます。プーチン死後、あるいは高齢になり実務にあたれなくなると後継争いが激しくなるのは間違いないでしょう。

中国ではロシアに先駆けて、習近平政権の永続化のための改憲が行われました。名目的にも任期無制限ですのでこちらは本当に死ぬまで国家主席でしょう。ロシア同様、その後にどうなるか分かったものではありません。

長期政権の後が難しいのは大企業でも同じでしょう。日本ではソフトバンクやユニクロなどカリスマ経営者の後継者がなかなか定まらないケースも見受けられます。とは言ってもSONYやパナソニックは創業オーナーや一族以外の経営者によって安定はしています。ケースバイケースでしょうね。

サッカーでも一人の監督が長く続いた後はいろいろとあります。ガンバ大阪では西野監督の10年の後、そして長谷川監督の5年の後に苦しみました・・・。いやあ苦しんだなあ・・・。

ファーガソン後のマンチェスターユナイテッドや、ベンゲル後のアーセナルも短期間で監督が入れ替わりました。しかし川崎で5年続いた風間体制の後に鬼木監督が2連覇したり、ミシャ体制の直後にACL優勝した浦和のようなケースもあります。サッカーの監督は地位としては雇われる側なので、監督自身の望みよりもクラブの都合の方が大きいですから、政府や企業とはまた異なりますね。

結局どんな組織においても、頻繁にトップを変えて良いことはありませんが、長期間続けた後に上手く後継者に移行するのは簡単なことではない。上手くいく方が例外的かも知れません。

アメリカ大統領みたいに最大2期8年など、ルールとして強制的に変わる仕組みがやはり良いのでしょうか。政治では民主主義国家なら一応は有権者という存在がNOと言えるわけで、任期制限がない場合でも変えられなくもありません。逆に言うと、アメリカやフランスの大統領なんかは、その任期中は変えたくても簡単には変えられないという問題もあります。

大企業の創業オーナーなども、影響力と指導力とカリスマ性を持っていると企業のステイクホルダーも変えたがらなくなってしまうでしょう。早めに譲るかギリギリまで引っ張るかは悩ましい選択です。

ただ、一番変えづらいのは独裁国家の独裁者でしょうけれど。

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