世界を支配するアメリカを支配するIT企業を支配する移民

数ヶ月前から、LINEが日本国内の個人情報を韓国のサーバーに置いている問題は、国内移管が進んでいないということがさらに明らかになりました。色々あるのでしょうけれど、個人情報保護を気にしない人がLINEを使うのは別に良いと思いますが、気にする人がLINEを使うのは結構矛盾しています。

LINEだけの個人情報問題ではありません。LINEのみならず、大半の日本人の個人情報はGAFAと言われるアメリカの世界的なIT企業にも管理されています。まあ、さらに言うと、それらの大企業が個人情報を抱えていない国なんてほとんどありません。公然と反米関係にあるような中国やロシアなど、人口は多いものの国の数としては大してありません。

こうやってみるとアメリカ合衆国がIT技術を駆使して世界を牛耳っている!と主張することは可能でしょう。しかし、その巨大IT企業の中で働いている人は多種多様で、アメリカ合衆国国内で生まれ育った白人ばかりではありません。移民の子孫や移民一世だってたくさんいます。

特に今ではGoogleもMicrosoftもインド系移民がCEOを務めています。さらにアメリカのIT企業には多く移民が勤めています。ウェブブラウザの世界最大シェアを誇るGoogleChromeの開発担当は

Schedule
https://chromiumdash.appspot.com/schedule

このページで各デバイスごとの担当者の名前が出ていますが、ほぼインド系の名前です。名前で検索するとLinkedInのページがあるので見てみると、インドの大学を出ている人もいますからアメリカで生まれ育ったわけではないのでしょう。

果たして、アメリカが世界を支配しているのか、そのアメリカのIT企業で多数の人材を送り込んでいるインドが支配しているのか。

もちろんIT企業にはアメリカと仲のよろしくない中国系もロシア系もいます。Google創業者の一人、セルゲイ・ブリンもその名前の通りロシア系移民の子です。Zoom創業者のエリック・ヤンは20代後半でアメリカに渡りました。

IT企業だけではなく、アメリカでは多くの移民が多くの業界で貢献しています。20世紀中頃から後半にかけて、米ソ両国はドイツ系移民がもたらした科学的知見による発展は言うまでもありません

結局は移民バンザイなのがアメリカで、だからこそ、独立後の200年間脅威的な発展を遂げて超大国になったと言えます。

一方の日本では、難民を受け入れないように入国管理法を厳しく改正しようとしていますが、その一方で単純労働者の移民受け入れは徐々に広げてきました。

特殊技能が必要な熟練労働者ならともかく、単純労働者を受け入れるくらいなら難民を受け入れて働いてもらっても良いと思うのですが、国家運営というものはそういうものでもないのでしょうか。あるいは、入国管理局と経済産業省の縦割り行政の弊害なんでしょうか。

日本に移民がいないわけではありませんし、どこかの政治家みたいに日本は古来より単一民族という不見識を言うつもりもありませんが、パーセンテージでいうと移民が多い国と比べると非常に割合的には少ないのは間違いないです。しかし、戦前戦後にかけて日本に入ってきた、在日韓国朝鮮人系の人たちが多くの産業で活躍してきました。力道山や孫正義の例を出すまでもないでしょう。

アメリカ、日本、中国では移民の扱いに大きな差があります。言うまでもなくアメリカでは移民一世は無理にしても二世三世になればアメリカ大統領にだってなれますし、世界的大企業のトップになることも良くある話です。

今の中国の政治体制では移民や他民族には日本以上に厳しく、日本のように帰化した人物が大企業を作り上げたり、国会議員になったりするのはまず無理です。

同調圧力が日本固有のものとは思いませんが、同質的な集団からは同質的なアイデアしか出てこなくなっても不思議ではないでしょう。移民を受け入れることによって、集団としての考えに刺激を与えて、国家運営上のセレンディピティのような状態を作り出せるのかも知れません。

中国がどうなろうと知ったことではありませんが、日本が今後、移民をどうするのかについては、感覚的に移民を排除しようとしてしまう本能は分からないでもないですし、その逆として移民・難民を分け隔て無く受け入れるべきだというのも理性的と言うよりは、本能の単なる逆張りです。

感情的・扇情的な異見を抑えた上での議論ももう少し増えてほしいものです。

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