みずほ銀行のシステム障害がもはや特別なものではなくなりつつあるくらい、しばしばメディアに登場するようになりました。年末年始の振り込み遅延に加えて、先日は法人向けネットバンキングでログインしづらくなる障害がニュースになりました。
確かにこの1年のみずほ銀行が起こしてきたシステム障害は問題大有りです。私も何度かnoteに書いてきました。その一方で、他の金融機関が全くの優等生だというわけでもありません。しかし、みずほ銀行が障害を起こせばマスメディアもソーシャルメディアも大々的に取り上げて、みずほ銀行批判の大合唱となります。
例えば、ゆうちょ銀行の法人サービスでも同様の事例はありましたが、ボロクソに書かれるほどの批判は浴びていません。というか、以下の件についてはマスメディアでの報道を見た記憶がありません。
https://www.jp-bank.japanpost.jp/hojin/hj_index.html
年末年始にお預かりした通常払込みに関するお知らせ
2021年12月28日(火)~2022年1月4日(火)までにお預かりした通常払込みの一部のお取り扱いについて、受取人様の振替口座への入金が通常より遅れておりましたが、1月5日(水)に入金が完了いたしましたので、お知らせいたします。
お客さまにご迷惑をお掛けいたしましたことを、深くお詫び申し上げます。
何度もトラブルを起こしてきたみずほ銀行だからこそ、なにかあれば
「また、みずほ銀行のシステム障害か」
という論調になってしまっています。まあ実際やらかしているのは事実なので、みずほ銀行を擁護するつもりは全くありませんが、他の銀行のトラブルがかえって報道されないのはそれはそれでどうかと思います。
また、ゆうちょ銀行が手数料等を値上げしたことがいろいろ批判されています。小泉政権下における郵政民営化がその根源だと言う人もいますが、それはそれとして、ゆうちょ銀行だろうとどこの銀行だろうと、日本社会の変化に対応して銀行経営の形が変わっていくのは当然のことです。
デフレと不況と超低金利が延々と続く中で、銀行がかつてのような個人向けに手厚いサービスを今後も続けることは不可能です。ゆうちょ銀行も他の銀行に近付いていかざるを得ないのでしょう。もちろん、これまでそういう手厚いサービス目当てでゆうちょ銀行を利用していた人が不便を被ることに不満を述べるのは理解出来ますが、それを小泉政権が悪いと断定してしまうのもいかがなものか。
第一、今回のゆうちょ銀行の手数料改定は、一方的に値上げばかりでもありません。特にネット経由の振り込みは大きく値下げされました。ネット経由の他行振り込みが165円というのは、
・三菱UFJ銀行 220円(3万円以上)
・三井住友銀行 440円(3万円以上)
・みずほ銀行 320円(3万円以上)
・りそな銀行 165円
と、他行と比べて遜色なく、むしろかなり頑張った方でしょう。結局のところは、ゆうちょ銀行だって利用者には出来るだけ窓口や現金を使わずにネット使ってね、ということです。
全国どこの町や村でも存在する郵便局で使えることが、ゆうちょ銀行の最大の特色かつメリットでしたが、そのATM維持費用だって馬鹿にはなりません。人口減少社会をもたらした構造的な変化が一番の原因なのですから、郵便局絡みのことを全て小泉政権による悪事と捉えるのは、もっと目を向けないといけない重要な問題を見逃してしまうようなものでしょう。
みずほ銀行のシステム障害は全くもってみずほ銀行の責任ではありますが、ひたすら高度に複雑化していく社会のインフラが、100%の稼働率を維持するには相当なリソースが必要です。水道や電気ならそれを目指すべきでしょうけれど、クラウドサービスとか、携帯回線とか、コストパフォーマンスを考えると100%は無理なシステムも存在することは、現代人にとって覚悟しておくべきことです。
さらに言うと、自分が使えているインフラやサービスが時には使えなくなることもあるのだと考えておけば、何かあった時にSNSでひたすら罵詈雑言を吐く不毛な時間も無くなりますよね。
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