ワールドカップ本大会での組み合わせ抽選会が行われました。その前に本大会出場国を眺めてみると、ヨーロッパ予選では昨年のEURO優勝国であるイタリアがプレーオフでの予選敗退となりました。まさかと言えばまさかですが、2018年大会でも出場権を逃したことを思えば、またかと言えばまたか、という結果でもあります。その他、スウェーデンやナイジェリアやエジプトやコロンビアなども予選敗退となりました。
イタリアのような強豪国がW杯出場権を逃すと、ヨーロッパや南米の予選は過酷で、アジアは枠が多すぎる、そしてその楽なはずな予選でなぜ日本代表は苦戦するのか、という意見が出てきます。
強豪国が多い地域に出場国枠を増やせば、もちろんそれだけ大会におけるサッカーの質・レベルが高くなる、という理屈は分かります。とはいえ、サッカーワールドカップを見る人がそこまでサッカーの質そのものを絶対視しているかというとそうでもないでしょう。ワールドカップだから普段見ない人が見るということを考えると、高度な戦術や個人技を持つチームだけがでるべきと言う意見は一定の理解を得られても全体の理解とまではいきません。
その一方で、ではなぜ南米・欧州以外の地域の出場国枠がそれなりの数を確保されているかというと、良く言えば強豪国が少ない地域にも一定の枠を確保することでサッカーを世界中に普及するため、悪く言えばFIFAの金儲けのためです。
アジア・アフリカ・北中米は南米・欧州と比べてワールドカップ本大会で上位進出出来る国は当然ながら少ないです。それでも出場国枠は増えてきました。ワールドカップが何のために開催されるのか、ということを考えると、世界ナンバーワンの国を決めるためだけではなくて、世間の注目を浴びるビッグスポーツイベントとして開催して、サッカーそのものをより一層世界に普及させる、というお題目が前提として存在します。
その一方で、アメリカ・日本・韓国といった先進各国が支払う多額の放映権料もFIFAにとっては魅力であることは否めません。それらの国が確実に出場権を確保出来るよう、枠を増やしてきたという事実もあります。新興国も多いアジア・アフリカのマネーを目当てにしていると言っても過言ではありません。
ただ、そういったアジア・アフリカ・北中米における出場国枠の数は、強豪国の割合から言えば過剰ですが、その地域における国家の数・人口比で言えば少ないくらいです。
何を持って公平かというと難しいものです。単純に人口比率だけで言えばヨーロッパの数を減らして、アジアを倍以上にしないと釣り合いが取れません。その一方で全32ヶ国中でアジアが10ヶ国だと結構とんでもない結果・内容になりかねません。その辺は政治的な駆け引き込みでの調整の結果、今の出場国枠になったわけです。
どんな選び方をしても文句は出てきます。国会議員の選挙区・議員数の割当の問題や、高校野球の春夏の出場校の選び方だってずっと議論は絶えません。
今回のカタールワールドカップを含めると、アジアでは韓国が10大会連続、日本は7大会連続での出場です。参加国が32チームになったフランス大会以降では、他のアジアの出場国は
サウジアラビア 5回
イラン 5回
オーストラリア 4回(プレーオフを勝ち抜けば5回)
中国 1回
北朝鮮 1回
となっています。オーストラリアの2006年大会はオセアニア連盟からの出場でしたが、ともかく、日本・韓国・サウジアラビア・イラン・オーストラリアの5ヶ国がアジアでは飛び抜けています。今のアジア枠の4.5という数字は妥当なところに落ち着いていると言えます。
2026年大会からは、本大会出場国が48ヶ国になって、アジアも8ヶ国が出場可能です。予選方式は変わるかも知れませんが、今回のアジア最終予選に当てはめれば、韓国・イラン・日本・サウジアラビアに加えて、UAE・イラク・オーストラリア・オマーンあたりまでは可能ということになります。
これでも入ってこられない中国やインドのマネーをFIFAは欲しいはずですが、数十年後には64ヶ国や96ヶ国が本大会に出られるようになったりするかも……。
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