2022年10月16日天皇杯決勝テレビ観戦の感想

基本的には毎年元日に行われているサッカー天皇杯決勝は、たまに元日ではない日に開催されます。去年も12月19日に開催されましたが、ガンバサポーターにとって忘れられないのは、2014年の3冠達成時の天皇杯決勝です。その時は12月13日に行われました。あれは翌年のアジアカップが2015年1月に開催されるため、代表選手のスケジュールを考慮して天皇杯自体も前倒しの開催となったためでしたが、今年の天皇杯決勝についてはワールドカップが11月から12月に開催されるため、決勝戦がこの10月16日開催となりました。

ちなみに、Jリーグカップ(ルヴァンカップ、旧ナビスコカップ)の決勝が10月22日(土)に行われるので、天皇杯決勝がJリーグカップ決勝よりも先に開催されることになります。多分今回が初めてじゃないでしょうか?

さて、今年もガンバ大阪は天皇杯決勝に関わりが無く、今もって残留争いで手一杯ですが、今日は純粋なサッカーファン・Jリーグファンとしてのテレビ観戦となります。

ファイナリストはサンフレッチェ広島とヴァンフォーレ甲府です。J2の甲府は、前述の2014年にガンバが優勝した際の決勝の相手であったモンテディオ山形以来のJ2所属チームでの決勝進出です

対する広島は、2013年以来の決勝進出となりましたが、ルヴァンカップでも決勝に進んでいて、リーグ戦も3位が濃厚と、新監督のスキッベ氏の有能さが窺えます。

無関係の自分にとっては中立な立場での気楽な試合観戦ですが、甲府のGKは元ガンバの河田ですので、どちらかというと甲府びいきになってしまいます。

前半キックオフ。両チームとも1-2-4-3フォーメーションのミラーゲームで始まりました。片野坂ガンバも機能していればこういうサッカーが出来たのかと思わずにはいられません。

さすがに広島が押し気味ですが、甲府も固く守ってカウンターだけ、というようなサッカーはしません。吉田達磨監督はまあしないですよね。

15分には高い位置でボールを奪った甲府にビッグチャンスが訪れますが、抜け出した長谷川のシュートは大迫がしっかりブロック。最初の決定機が甲府だったことからも、内容的には互角と言えます。

そして甲府ペースだった26分、左CKからデザインプレーで広島の守備を崩した上での短い折り返しを光平が決めて完璧な先制点をゲットしました。

リプレイを何度見ても、解説の中村憲剛の言うとおり本当に何度も練習したのだろうなと言う素晴らしいゴールです。

さて、これでニュートラルな観戦者にとっては、驚きと共に面白い展開になってきました。

40分頃から広島が前への圧力を強め、エリア内にまで攻め込めるシーンが増えてきました。甲府はここが我慢のしどころでしたが、広島にとっては時間が短く、甲府が1点リードのまま前半が終わりました。

さて後半。まずは負けている広島が動き、トップのドゥグラスヴィエイラと森島を下げてエゼキエウとベンカリファを入れてきました。当然ですが甲府は交代無し。

広島は開始から攻勢を強めます。甲府はカウンターから追加点を奪えれば、という展開。広島は前線に長めのボールを入れるようにもなってきました。

甲府は自陣での守備の時間が増え、エリア内でのクリアも多くなってきたので、守備組織が破綻しなくても何かの弾みで失点してしまうこともあり得ます。だからこそ2点目が必要な甲府は、62分に三平・鳥海を下げて松本・ウィリアンリラをピッチに投入しました。

さらに甲府は荒木に代えて野澤が入りました。FW・MF・DFに一人ずつ手を入れた形となりました。広島も柏と茶島を野上と松本に交代。

交代後も変わらず攻められていた甲府でしたが、29分に最前線のウィリアンリラにボールが入り、一人で持ち込んでのミドルがクロスバーを叩き、広島はヒヤッとする決定機となりました。

甲府は最悪、攻めは最少人数でシュートまで持っていけるだけでも良いのですよね。

そして広島は野津田も下げて90分内で最後の交代としてソティリウを投入して2トップに。

もう、攻める広島、守る甲府だけの構図です。前半に比べると甲府の守備の時間が圧倒的に長くなりました。

そしてついに85分、川村の見事なゴールで広島が同点に追いつきます。

甲府は逃げ切るプランに入っていたはずですが、ここからどう、もう1点取る攻撃を組み立てるか。延長も考えながらの戦いになります。

イーブンなスコアになり、エゼキエウが傷んだ広島、追いつかれた甲府も無理はせず、リスク管理をしながらの攻撃をし続けて、1-1で90分終了。

延長前半。広島はもちろんエゼキエウを下げて住吉ジェラニレショーンが入り、甲府は交代枠を残したままです。

開始直後の延長2分に、いきなり広島の満田がFKを直接狙い、クロスバーに当たりました。

10分にも満田のミドルを河田が横っ跳びで弾きます。その後に甲府は長谷川→ジェトゥリオへの交代をしますが、これでもまだ交代枠はあります。

甲府はウィリアンリラの単騎突破頼みになってきましたが、それで十分な危険性を広島DFには与えています。どこかで手を抜けばリラにやられるのは目に見えています。

そして延長後半も広島が攻めるのは変わらず。延長後半7分には甲府も最後の2人を交代。失礼ながら山本英臣がまだプレーしていることに驚きました。昔ガンバ戦でとんでもないゴラッソを決めたことを覚えています。もう8年前ですか。あの頃で既にベテランだったのですけれど。

20年プレーしている大ベテランの山本が入ったところで、甲府の気持ちも入る場面のはずが、恐ろしい運命のドラマが待っていました。

延長後半11分、入ったばかりの山本がペナルティエリア内でまさかのハンドを取られてPK。

しかしさらに運命は流転します。もう一人のベテラン、GK河田が魂のビッグセーブで満田のPKをセーブしました。

その後も広島の攻撃は実らず、120分が終わりました。終わった直後にテレビカメラが映していましたが、山本と佐藤主審が何か話していたのは興味深いですね。

PK戦。
河田が4人目の川村のシュートを止め、5人目の山本が決めて交付の優勝が決まりました。

事実以上にもはや書き加えることもなく、決勝の最後のストーリーはフィクションであれば都合が良すぎると言われかねない筋書きで終わりました。

広島躍進の立役者である満田と川村がPKを止められて泣いていたのも印象的でしたが、Jリーグ特にJ2のファンでない限りはおそらく知らないであろう河田というベテランGKが若手の前に立ち塞がって「まだまだ」だなと言わんばかりに打ちのめすのもドラマ性が強すぎます。

今日のマンオブザマッチで河田以外を選ぶ人はいないでしょうけれど、髪型以上に先制点とキャラクターで存在感を見せつけた三平も、湘南・大分・京都・甲府と渡り歩いてきたベテランです。ピッチに立てば若手もベテランも関係ないのですよね。

広島はこの敗戦からメンタルもフィジカルもリカバーして、中5日で土曜日のルヴァンカップ決勝を戦わねばならないのはキツいでしょうけれど、どこまでやれるでしょうね。

表彰式でNHKの実況の方が言っていましたが、甲府は小さなクラブで、いわゆる地域性も財務力もプロビンチアであるのは間違いないのですが、そういうクラブが全ての注目と称賛を集めるカップ戦は良いものです。

素晴らしい試合を裁いた審判団も素晴らしかったと思います。

あと、何かと批判されるNHKですが、この試合に関しては中継・放送もNHKは素晴らしかったと思います。

これほど感動する試合をテレビではあれど最初から最後まで見ることが出来たのは、サッカーファン冥利に尽きます。やっぱりサッカーって楽しいですね。

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