AI技術の進歩、現実との乖離

AI技術の急速な発展は良くも悪くも社会全体に大きな波紋を呼んでいます。ChatGPTのような生成AIの登場は、ビジネスモデルや働き方など、あらゆる分野に革新をもたらすとの期待が高まっています。しかしその一方で、冷静な視点を持つことの重要性を改めて認識する必要があります。

冷静な視線とは言うものの、AIバブルを批判している人々も、AI技術そのものを否定するわけではありません。彼らはむしろ、過剰な投資と過大な盲信に陥り、現実との乖離が生じている現状を指摘しています。AIはまだ発展途上の技術であり、完璧ではなく、誤った情報(ハルシネーション)や不適切な判断を生み出すことが多くあります。

昔、出始めた頃の電卓で計算した後にソロバンで検算する人がいたように、あるいはExcelの計算結果を電卓叩いて確かめる人がいたように、今のAIは出力結果を人間がちゃんと確かめないと信用できないレベルです。AIが出力した情報を鵜呑みにするのではなく、人間が批判的に検証し、その妥当性を確認することが不可欠です。

AIが多くの専門家を代替して、それらが用無しになってしまう、ということは少し前から、未来予測としてまことしやかに語られています。予想というのは大抵外れるものなので余り信用しない方がいいのですが、進化したAIが調査や回答において人間を上回ることは容易いでしょう。とはいえ、以前noteに書いたように、

https://hrsgmb.com/n/nb30647bea0e9

https://hrsgmb.com/n/n526f33ac94d7

人命や大きな財産に関する法的あるいは医学的な責任を取ることを、そのAIを提供している企業が認めるわけがありません。となると誰が責任を取るかと言うと、利用者自身しかあり得ません。

AIによって業務が自動化されることで、一部の仕事が代替される可能性は否定できません。しかし、現代経済市場において、AIが全てを代替し、生産性が飛躍的に向上するというシナリオは、現時点では楽観的すぎるかもしれません。AIはあくまでツールであり、その効果を発揮するためには、人間による適切な指示や監督が必要です。

重要なのは、AI技術の進歩を過大評価することなく、現実的な視点を持つことです。AIがもたらす可能性を最大限に活用しつつ、その限界とリスクを認識した上で、慎重な導入と運用を進める必要があります。

AI開発者自身も、謙虚な姿勢を保ち、技術の限界を常に意識することが重要です。過信は、誤った判断や倫理的な問題につながる可能性があります。技術の進歩は素晴らしいことですが、その恩恵を最大限に享受するためには、冷静な視点と現実的な認識が不可欠なのです。

しかし、昨今のAI企業のCEOやCTOや担当者の言動を見るに、多分、謙虚な姿勢を持っていたらやっていけないと考えているのでしょう。おそらくはAIバブルで大混乱が起きた後に、現実を踏まえて生き残ったAIが実現できれば、21世紀の世界を導いていくのでしょうね。

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