都道府県別のTVer再生時間数は顕著な傾向がありますね

民放テレビ番組のネット配信を行うTVerからのニュースリリースの中に、都道府県別の1人当たり利用時間ランキングという、面白いネタを見かけました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000471.000002492.html

何故かTVer本体のHPに見当たらなかったので、PR TIMESのページを貼っていますけれど、1人当たりランキングでは宮崎県が唯一30時間超えで、2年連続の1位だそうです。

画像の下に書いてあるように、民放のテレビ局を複数まとめて放送するクロスネット局がある県が上位を占めています。端的に言うと、テレビのチャンネル数が少ない県が上位ということですね。

Geminiさんにお願いして、それぞれの都道府県でどれだけの民放チャンネル数があるのか調べてみました。

TVer 1人あたりの平均再生時間と民放局数一覧
順位 都道府県 平均再生時間 地上波民放テレビ局数(系列状況)
1 宮崎県 31.4 時間 2局(日テレ・朝日・TBS・フジのクロスネット)
2 福井県 29.2 時間 2局(日テレ・朝日のクロスネット含む)
3 青森県 28.1 時間 3局(フジ系列なし)
4 山口県 27.4 時間 3局(フジ系列なし)
4 大分県 27.4 時間 3局(日テレ系列なし※クロスネット有)
4 秋田県 27.4 時間 3局(TBS系列なし)
7 愛媛県 27.2 時間 4局
8 高知県 27.1 時間 3局(朝日系列なし)
9 沖縄県 26.8 時間 3局(日テレ系列なし)
10 長崎県 26.5 時間 4局
11 鳥取県 26.3 時間 3局(島根県と放送エリア準広域)
12 香川県 26.0 時間 5局(岡山県と放送エリア準広域)
13 島根県 25.9 時間 3局(鳥取県と放送エリア準広域)
14 鹿児島県 25.7 時間 4局
14 佐賀県 25.7 時間 1局(※多くは福岡局を受信可能)
14 富山県 25.7 時間 3局(朝日系列なし)
17 和歌山県 25.5 時間 5局(近畿広域圏)
18 岐阜県 25.4 時間 5局(中京広域圏)
19 長野県 25.3 時間 4局
19 広島県 25.3 時間 4局
21 三重県 25.2 時間 5局(中京広域圏)
22 熊本県 25.1 時間 4局
23 徳島県 25.0 時間 1局(※多くは近畿局を受信可能)
23 岡山県 25.0 時間 5局(香川県と放送エリア準広域)
25 福島県 24.9 時間 4局
26 山梨県 24.8 時間 2局(※ケーブルTVで東京局視聴多)
27 石川県 24.7 時間 4局
28 静岡県 24.5 時間 4局
29 山形県 24.3 時間 4局
30 岩手県 24.2 時間 4局
31 福岡県 24.1 時間 5局
32 新潟県 24.0 時間 4局
33 宮城県 23.9 時間 4局
34 兵庫県 23.7 時間 5局(近畿広域圏)
34 滋賀県 23.7 時間 5局(近畿広域圏)
34 群馬県 23.7 時間 5局(関東広域圏)
34 奈良県 23.7 時間 5局(近畿広域圏)
38 愛知県 23.6 時間 5局(中京広域圏)
39 北海道 23.3 時間 5局
40 茨城県 23.0 時間 5局(関東広域圏)
41 大阪府 22.9 時間 5局(近畿広域圏)
41 栃木県 22.9 時間 5局(関東広域圏)
43 埼玉県 22.4 時間 5局(関東広域圏)
44 京都府 22.3 時間 5局(近畿広域圏)
44 千葉県 22.3 時間 5局(関東広域圏)
46 神奈川県 21.8 時間 5局(関東広域圏)
47 東京都 20.2 時間 5局(キー局所在地)

と、まあ上位にチャンネル数が少ない地方、下位にチャンネル数が多い大都市圏が集まり、因果関係が非常に分かりやすい結果になりました。

ちなみに、Geminiが勝手に補足事項も書いてくれました。
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補足:「2局・3局地域」: 地上波で見られない系列(ネットワーク)の番組を見るために、TVerが積極的に利用されていることがわかります。
「準広域・隣県受信」: 佐賀県(1局)や徳島県(1局)、山梨県(2局)などは、県内の免許局数は少ないですが、隣接する大都市圏(福岡・大阪・東京)の電波やケーブルテレビ普及により実質的な視聴環境が良いため、純粋な2局地域(宮崎・福井)よりは順位が低くなっています。
「5局地域」: 東京、大阪、愛知などの大都市圏は、地上波ですべての系列が見られるため、TVerの平均視聴時間は短くなる傾向にあります。
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TOKYO MXがカウントされていない気がしますし、大阪では多くの地域でKBS京都とサンテレビも視聴できる点も言及されていませんが、概ね傾向が分かる分析かと思います。

テレビのチャンネル数が少ない県のユーザーの方が、視聴時間数が長いという結果は、当たり前ですがそういう地域の視聴者層にも、テレビ番組の需要があることです。2局しか無い地域の人は、4局ある地域の半分しか見ないわけではないのです。どちらかというと人口数、人口密度、スポンサー企業の数・規模と、地方テレビ局の売上・利益は密接な関係にあるわけです。

広くて人口密度が小さく、大都市のテレビを県境越えで見ることが出来ない県こそ、TVerなどテレビ番組を配信するサービスの需要は大きいのでしょうね。

ちなみに、独自番組が大半ですがテレビ番組も一部配信しているABEMAでは、

https://abematv.co.jp/posts/58315929

こちらにあるように、1位:青森県、2位:鹿児島県、3位:愛媛県、4位:富山県、5位:長崎県という結果だったようです。TVerのランキングと微妙に異なります。テレビ朝日系列の有無とも関係なさそうで、テレビ局数の補完的役割ではなくて、単純に娯楽の補完なんですかね。こっちの方が分析としては面白そうな気がします。

しかし、私自身はTVerで番組を見るとき、その番組がどのテレビ局のものかを意識することはありません。通常のテレビの視聴スタイルは、リモコンでチャンネルを選んでみたい番組をやっている「テレビ局」を選択することで番組を見ますが、TVerなどの配信サービスでは、あくまでそのテレビ番組、コンテンツ単位で見ます。意識にはテレビ局名は出てこないのです。

テレビ局→テレビ番組という選び方と、TVer→テレビ番組という視聴スタイルは、消費者行動としてはかなり異なるものでしょう。現実はどうあれ、「テレビ局→テレビ番組」という視聴方法は、テレビ局ベースで視聴の楽しみが担保されるから成り立つのですが、「TVer→テレビ番組」ですと番組自体、出演者、ジャンルなどでレコメンドや検索を経て視聴するのですから、コンテンツそのものでアピールすることになります。

こうなれば、どの番組がどのテレビ局でやっているかは意味がなくなります。ストリーミング時代に応じて生まれ、テレビ業界の救世主になるかも知れないTVerが、最終的にはテレビ局同士の垣根を破壊する形になります。具体的には、地方局同士やキー局同士の合併・吸収なんかが発生しても、視聴者的には気にならないでしょう。

チャンネル数が少ない地方のテレビ局はどこでも経営が苦しいでしょう。県境や地域の境を越えたテレビ局間の合併も今後は出てくるでしょう。その頃にはTVerの普及であまり話題にならないかも知れませんね。

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