
今に始まったことではありませんが、マスメディアの報道(特にテレビ番組)での放送後に、取材を受けた当事者や関係者がその報道を間違っているとSNS上で発言するケースを、よく見かけるようになった気がします。
最近ではこんなことがありました。
テレ朝「お考えを十分に紹介しきれなかった」 「グッド!モーニング」医師取材で「内容を真逆に編集」指摘受け
https://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2020050802100168.html
昔はともかく今ではもはやテレビにしろ新聞にしろ中立な主張をしていると思っている日本人など絶滅危惧種レベルだと思いますが、自分たちの主張を自分たちが行うだけではなく、その主張を持っていない人を自分たち側に引き込んで同じ主張をしているように見せるのはどう考えても問題です。
新聞で言えば社説欄、テレビニュースであればその局の記者や論説委員が組織を代表して意見を述べるのは当然のことです。しかし、その意見に対する反対意見も同時に採り上げることでその組織に対する信頼度がむしろ上がるのだと思っていましたが、もはや反対意見などを無視して公平さなどうっちゃっておくのはどこの報道機関でも同じかも知れません。上述の記事はテレビ朝日の問題ですが、他の局や新聞社も五十歩百歩でしょう。
新聞の読者からの意見の欄や、テレビニュースが街の声として歩行者に取材するシーンなど、パッと見では公平っぽく見えますが、実際はその新聞やテレビの主張と真逆の意見が採り上げられることはありません。まあそれはそうですよね。読む側・見る側としては、そういう前提を頭に入れた状態で情報を摂取するしかありません。そうでないと無意識にバイアスをかけられてしまいます。
不正確な報道はもちろんダメです。ただ、人間なので当然ミスもあるでしょう。また、報道機関も意思を持って主張を広げる欲望があるのも納得は出来ませんが理解は出来ます。
しかし、現在におけるSNSやインターネットが無ければ、その報道が間違いだとか不正確だとかは、視聴者には全く伝わりません。冒頭に取り上げた記事でも、その医師が報道内容をチェックしたから分かったことであって、報道機関が悪意を持ってねじ曲げたことに気がつかないケースもあるでしょう。これって結構恐ろしいことで、何も「現代」の報道「だけ」が不正確だということだけではなく、SNSなど無かった時代の報道ももしかしたら正確では無かったのかも知れない、という見方も可能となってきます。
30年前に見た、新聞記事は正しかったのか。40年前に見たテレビニュースで、ビデオ出演した専門家の意見は正確に内容が伝えられていたのか。情報を受ける側には検証のしようがありません。
そして今、自分が見ている情報、ニュースは果たして本当に正しいのでしょうか?
結局は、その情報が正しいかどうか100%のレベルで判別することは出来ません。一言で言うなら、半信半疑で受容するしかないのです。
コメントを残す