なんとか無事にスタートしたアメリカのバイデン新政権では、閣僚人事も固まりました。上院の同意が必要ですが、一応は民主党が過半数を獲りましたのでこちらも問題ないでしょう。
財務長官には12月の時点で、ジャネット・イエレンFRB前議長と決まっていました。日本で言えば前の日本銀行総裁が財務大臣に就任するようなものです。今の日本でそんな人事をしたら色々騒ぎになりそうな気がしますがどうでしょう?
ちなみに昔は日銀総裁から大蔵大臣になった一萬田尚登や、総裁辞任後に政界に転身して首相にまでなった高橋是清といった人物がいましたが、政権側も重要なポストは与党内の重要人物に与えるでしょうからもはやそういう人事も批判どうこう以前に無いでしょう。
バイデン新政権では国防長官も異例の人事がありました。元中央軍司令官のロイド・オースティンが退役7年未満の軍人の就任を認めない法律の適用を免除する特別認可を上院で得て就任しました。
イエレンもオースティンも歴史上初というわけではないにせよ、バイデン政権としては本人のこれまでの経歴よりも資質の方が重要だと判断した結果なのでしょう。
なんらかの人事を行う場合、当然ながら当人の能力・資質が必要とされますが、それ以外にその人の属性や経歴も参考にされます。ポストが重要であればあるほど、能さえあれば誰でもいいということにはなりません。
資質が優れていても属性によって無理ということももちろんあり得ます。日本の政権では、首相に近い人物を採用すると「おともだち人事」と非難され、かといって首相の考えと差がある人を抜擢しても閣内不一致の種をまくだけです。
日本の議院内閣制の下の閣僚と、アメリカの大統領制での閣僚では立場も違いますし、トランプ前大統領のように簡単にクビを切れるかどうかの違いも大きいでしょう。
政治の世界で人事が騒ぎになるのは当たり前のことですが、大企業だってライバル企業の幹部を引き抜いて採用すればざわつきます。情報漏洩やノウハウの流出を危惧すればこそですが、業界が違えば大企業から別の大企業に移るのはそれほど障壁はありません。いわゆるプロの経営者として重宝されます。日本ではまだまだ例が少ないですが欧米では一般的ですよね。
サッカーの世界でも選手の移籍は頻繁にあります。その選手がチームにフィットするかどうか、能力が求めるものかどうかということが最重要視されるのはどんな移籍でも同じですが、普段から激しいライバル関係にあるクラブ間での移籍ではいわゆる「炎上」も起こります。
2000年に起きた、バルセロナ所属のルイス・フィーゴがよりによってレアル・マドリーに移籍するという「禁断の移籍」事件は今でも覚えています。あの頃のサッカーファンは誰だって知っているでしょうけれど、その後のクラシコではコーナーキックを蹴るフィーゴに向かって物が投げられたりしていた映像はすごかったですね。
Jリーグではそこまで対立する構造が存在しないので禁断の移籍もありませんが、かつてボンバー、中澤佑二がヴェルディからマリノスに移籍したのが一番近いでしょうか? それでもフィーゴみたいな非難をされたわけではありませんが。
そう言えば、低迷していたガンバが2018年夏に、セレッソの柿谷にオファーを出したというニュースがありましたが、アレが実現していればJリーグ史上に残る遺恨の移籍になっていたかも……。
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