
中国のアニメ企業が日本のアニメーターを3倍の給料で引き抜ぬける、という記事が少し前に出ていました。
中国企業の巨大さというよりは、日本のアニメ業界におけるブラック度合い、人件費の少なさ、やりがい搾取という諸問題の方が原因のはずですが、労働集約的な仕事であれば、金と人を集めやすいところが勝ちます。
上述の件の記事にしても、日本のアニメ産業が現場で働く人に還元できていないことが問題とするものでした。実際に引き抜きが始まっているのかどうかは知りませんが、引き抜かれるかどうかはともかく、このままなら産業構造が成り立たないか、質量共に中国に圧倒されるかしてしまうのではないですかね。アニメ産業のことはよく知りませんが。
かつて家電メーカーを始めとして、バブル崩壊以降のリストラや待遇の悪化によって、日本のメーカーから中国や韓国の企業に転職する技術者が相次ぎました。それだけではありませんが、韓国のIT産業の隆盛や、中国が世界の工場と化したことに日本が自らの身銭を切るような形で貢献してしまいました。
アニメーションにおいても中国が世界の工場になっていくのでしょうか。今の中国では人件費的に割に合わない気もしますが、アニメーション作品も多くの家電製品・IT製品と同じようにコモディティ化していくのかも知れません。
Apple製品を始めとして一部のブランドは高品質・高性能を武器に高価格を維持できているように、アニメ作品もディズニーやジブリといった誰もが知っているブランド以外は、中国で作られるようになるのでしょうか。
そもそも現代、そしてこれからの未来においては、グローバル化とオンライン化によって、あらゆる業界が似たルートをたどって発展・衰退していきそうです。
国内ローカルでのみ成り立ち、競争相手も同レベルのローカルさの業界を除いては、競争相手は世界中に存在することになります。企業レベルだけの話でもなく、システム開発でのオフショア化は珍しくありません。
これがもっと進むと、例えば経理業務をネット経由でインドに依頼することだってあり得ます。日本語を始めとする日本企業の独自性によって、この点では日本人労働者は助かっているわけですが、都心に本社のある大企業のコールセンターが沖縄にあるケースなどは分かりやすいでしょう。既に英語でのコールセンターによるサポートをフィリピンやインドに移転している世界的大企業はたくさんあります。
コモディティ化が進んだ業界では、オフショア化が出来ていないと経費面で大きなビハインドを背負ってのビジネスとなってくるのでしょうか。
数十年後の未来のビジネスの予想なんて、専門家でも当たらないのに素人がやっても意味がありませんが、少し前に誰もが騒いでいたシェアリングエコノミーって進んでいるのでしょうか。
Uberなどの乗車サービス、Airbnbなどの民泊サービスなど様々あると言えばあるのですが、
蚤の市→フリーマーケット
下宿→ルームシェア
ヒッチハイク→ライドシェア
無尽・講→クラウドファンディング
といった感じで、以前からあるサービスや習慣をただ単にオンライン化しただけにも思えます。
新たに価値を創造しているかというと個人的には微妙です。付加価値としては増えているとは思います。これで新しいビジネスになって多額の出資を受けられるのであれば、今後もあらゆるサービスがIT化・オンライン化していくでしょうね。
果たしてそれで人々の暮らしが変わるかどうか、未来が本当にそうなるかどうかは分かりませんけど。

