猫も杓子もChatGPTという社会現象が起きていますが、急速なAIの進化に対し、開発の一時停止を求める声も出てきました。
https://jp.reuters.com/article/elon-musk-ai-idJPKBN2VV0CW
Teslaの自動車にもAIを搭載している当の張本人であるイーロン・マスク氏が主張しているのは失笑の極みでもありますが、テクノロジーの急速な進化に対して、人間や社会に対して悪影響があるという主張が起きるのは、いつものことでもあります。
個人的には、こういうテクノロジーの進化進展に関する開発を、技術的な面以外の理由でストップさせるのは不可能だと思っています。
産業革命以降、技術の進歩が既存の社会を大きく変革し、機械によって仕事を奪われる人は数百年間に渡って大量にいましたが、だからといってそれを理由にテクノロジーの歩みを止めさせることは、どの国もどの政府もどの社会も出来ませんでした。
唯一、国際合意としてストップ出来たのは、ヒトクローン技術があるだけです。しかし、このクローン技術は隠れて研究開発するにしても設備も費用もかなりのものが必要ですので、よっぽど極秘に隔離された研究施設でないと不可能でしょうし、そこで働く人が生きる上で必要な物品やサービスを提供する人からでも漏れる可能性はあります。年数だって相当かかります。ヒトクローン技術の開発を秘匿し続けるのは相当難易度が厳しいはずです。
しかし、GPTのようなAI技術に関しては、秘匿するハードルはヒトクローン技術と比べると相当に低いでしょう。全てコンピュータ上で行えますし、どんどん進化のスピードは上がっていきます。後戻りできないレベルで進歩させてしまってから、機密を解いて利用せざるを得ない状況になってしまったら、もう社会も政府も止められないでしょう。
あくまで、テクノロジーは困難を克服するためにあるべきであり、実際にこのChatGPTによって克服される困難も多数あるはずです。危険性は理解出来ますが、おそらくストップ出来ない技術進歩をストップするかどうかで議論し続けるよりも、どうやって社会において使用するか、どんなトラブルが想定されてそれへの対処をどうするか、といった、使用を前提とした議論を進めた方が有意義なんじゃないでしょうかね。

