平繁無忙の何でも書くブログ

  • 災害とキャッシュレスと生体認証

    日本はキャッシュレス社会への進み具合が遅いと言われます。

    それは、個人決済の電子化が始まる前の、現金でのやり取りが快適になるようなATM・レジ・自販機などの設備があまりに良く出来たものであることの裏返しであり、現金で不便に感じることが少ないことが大きな要因です。

    店頭で支払う方も受け取る方もいちいち数えることなく、お金を入れれば素早く間違いなく計算されてお釣りまで出てくるレジがあれば、キャッシュレス化が遅くなるのも当然でしょう。

    とはいっても、いずれは電子マネー・デジタル通貨での決済が一般的となり、現金を扱わない時代が来るとは思います。その技術自体は日本においては問題ありませんし、電気・通信回線のインフラが無い場所にお店があることもまずありません。

    あとは消費者と事業者が同意できれば完全キャッシュレス社会も出来ますが、日本ではどうしても大規模災害時の対応を考えざるを得ません。

    普段はもちろん、キャッシュレスの方が便利でしょう。お店や消費者のデジタルリテラシーの問題はありますが、現金よりも電子マネーの利便性を考えるとそうなります。店側が支払う手数料率がもっと下がり、また支払サイト・資金繰りについても短くなったり、電子マネー間でBtoBでのやり取りが出来るようになって、現金を取り扱うメリットがリスクを下回れば、自然と進んでいくはずです。

    ただ、いざ災害が起きて、電気が遮断されてしまうと何も出来なくなります。お店の電気が使えなければ電子マネーは使えません。現金でしたら、以前のように店員ががお札や硬貨を数えてお釣りを払えば取引完了です。

    発電設備を備えたところや、あるいは一定の地域が先に電力復旧して、店の電気が使えたとしても、通信回線がダメになっていたら同じです。さらに、その周辺だけ通信回線も使えたとしても、決済処理を行う企業やサーバが使えなくなっていたら、やはり同じことです。

    電力供給は自家発電出来るとしても、通信回線については人工衛星を利用するネットワークが実用化される必要はあるでしょう。

    電気・通信回線が大規模災害時でも途切れずに供給される状態になるまでは完全キャッシュレス社会にはなれないでしょうね。

    とは言っても、大規模災害時には現金を持って非難することが容易ではありません。電子マネーが使えるカードや携帯だって同じですが、財布の中身がいつも十分に入っているとは限らないのに対し、後払い(ポストペイ)式の電子決済であれば、与信内ならいくらでも利用出来ます。

    被災した人にとっては、現金の持ち運びの方が不便となってしまい、現金の方が楽な店側とのギャップが出来てしまいます。被災地の銀行が本人確認無しで10万円の引き出しに応じることはありますが、あくまで特別例外的なものですし、場合によっては銀行の損失にもなりますし、常にその措置が行われるべきものとしてしまうのは無理があります。

    キャッシュカードやクレジットカード、携帯電話を災害時でも肌身離さず避難できる人の方が少ないかも知れません。そうなると、いざという時に通常通りに現金を引き出しできるか、あるいは電子マネーを利用するカードや携帯をすぐに作れて、なおかつ本人確認も容易に出来る仕組みが必要となります。

    マイナンバーカードに電子決済機能を入れるかどうかはともかく、本人がカードやスマホの電子決済機能を使うための本人確認が出来ないと話になりません。

    地震や台風から身一つで助かった人が、自分が何者であるかを証明するのはどうすればいいでしょうか?

    自分に近しい人が、「この人は〜〜です」と言ってくれたら本人として認めてくれて、マイナンバーカードや免許証やキャッシュカードをそれだけで再発行してくれるでしょうか?

    そんなはずはなく、それが通れば成りすましがまかり通ってしまいますし、そもそも近しい人が災害で見つからなくなっていることもあり得ます。

    https://hrsgmb.com/n/n44748136eaa3

    以前こんなnoteを書きましたが、本人を確認するには生体認証しかないと思います。事前に登録しておいた生体認証用のデータと照合するしかありません。

    究極的にはDNA・ゲノム配列でしょうけれど、そこまでしなくても現状の指紋・掌紋・虹彩・顔認証でも十分でしょう。

    マイナンバーと生体データを結びつけてしまえば一番手っ取り早いといえば手っ取り早いはずです。反対も多そうですが、銀行が生体認証データを集めるのは良くて政府が集めるのはダメというのも変な話です。

    いずれは、全てのデータを一元的に管理するようになるでしょうけれど、現行の数字のみのマイナンバーですら運用管理が怪しい状況を考えると、もっとずっと先の話でしょうね。私が生きている間に実現するかどうか……。

  • 法律は歴史に基づく

    ミャンマー情勢は報道を見る限り正常化の兆しも見えません。ミャンマーほどではないせよ、隣国のタイでも軍事政権の支配が続いています。

    タイでは立憲王制が敷かれていますが、ちょくちょくニュースで見かけるのが、王家に対する侮辱罪、いわゆる不敬罪での摘発です。立憲君主制の国でもイギリスや日本のように不敬罪が無い国もあれば、タイやサウジアラビアのように存在する国もあります。

    タイの不敬罪は罰が厳しく、また軍事政権に抵抗する反体制派を弾圧する口実にも使われているため、国際的にも非難されています。しかし、近代国家ではよそから概念を導入して新しく作った法もあれば、歴史に基づく慣習法もあります。タイの不敬罪はどちらかというと後者の方であって、ラーマ・ティボーディー一世が1351年に政府侮辱に関する法律を作ったそうです。

    14世紀の時点で存在していた慣習を法律に改めたので、それ以前の伝統を考えると、タイの地域での不敬罪という概念を西欧的価値観で取り除くのは難問かも知れません。

    それでも、不敬罪を恐れず国王や軍事政権を批判するデモも繰り広げられていますので今後は分かりませんが、どちらにせよ国際社会の圧力よりもタイ国民の要求が重要なのは言うまでもありません。

    そもそも軍事政権が出来上がるのはクーデターを許す土壌があるからですが、民主主義が成立していても軍部がクーデターしかないと判断するとそうなってしまいます。戦前の日本においても、大正デモクラシーは昭和に入ると五・一五事件、二・二六事件に対して結果的に無力でした。

    民主主義自体もよく批判されますし、最高の制度でもないでしょうけれど、代わりになるものはそもそも比較になりません。

    人数が多い集団の不利益になるが必要な大事なことを、多数決だけで決めると当然ながら実行出来ません。

    それに対して批判や絶望した人が政治から離れ、また次の多数決ではもっと差が開き、独裁政治が成立するか、あるいは、多数派の中で少数派が分離して、多数派が少数派を無視して少数派が絶望し、同じことが繰り返されます。

    それでも独裁的民主主義なら少なくとも多数派の利益になる政策だけは実行されますが、均衡した少数派による多党乱立状態になると、連立政権が出来ては潰れて政治が麻痺する可能性もあります。

    不敬罪廃止にしろ民主主義導入にしろ、その国の歴史に影響されますし、状況とタイミングが適切ではないとどうにもならないでしょう。西欧的リベラル的価値観は、大まかに見れば正しいでしょうし、たいていの地域で導入した方が良いのは良いのでしょうけれど、無理矢理やると失敗します。

    西欧的価値観を全力で否定し始めているのが中国政府であり、香港での弾圧に象徴されていますが、そもそも民衆を弾圧するのは東洋的価値観でもダメなのですけどね。

    「苛政は虎よりも猛し」
    とは孔子の言葉ですが、世界中に孔子学院を作ってきた中国共産党の人は孔子を否定したいのか持ち上げたいのかどっちか分かりませんね。孔子学院は最近、現地政府に警戒されて潰され始めていますけれど。

    同じ中国の故事成語なら、
    「民の口を防ぐは水を防ぐよりも甚だし」
    と言うのもあります。歴史を否定する共産主義らしく、中国政府は人民の反対意見を押し潰していますが、東洋的価値観にも西欧的価値観にも合致しない中国は今後どうなるでしょうか。

  • 教育を変えても教育の過熱対策にはならない

    中国政府が民間の教育産業をぶっ潰すような政策を突然行いました。私教育産業の企業たちに、非営利団体への移行を事実上強制的に命令したようです。

    過熱する都心部の市民の教育意識に対して冷や水をぶっかけて、保護者の生計の中で私教育への費用がかさまないようにするためのものなのでしょうけれど、思い切ったことをしたものです。これによって上場している教育産業は軒並み株価大暴落に見舞われました。株主への配当が見込めなくなりますから当然ですね。

    日本や韓国同様、トップクラスの大学への進学のために子どもへの私教育に多額の費用がかかっていることが原因です。

    それ以外にも、中国では住む場所によって進学する学校が決まるため、優秀な進学校の校区への移住が集中し、その学校の運営は大変になり、そもそも引越のための狭小住宅への高額な費用が親の重い負担になったりと社会問題化したことも理由にはあるそうです。

    ともかく、社会が発展して教育が充実することはいいことですが、それが過剰になると受験戦争が発生します。中国での受験と言えば科挙から続く1000年以上の伝統でもありますが、受験や教育界、あるいはエリート大学からの出世パターンという根本原因を是正せずに、目につきやすいところ・改革しやすいところにまず手を付けるというのは、中国に限らず日本でも経験したことです。

    エスカレートする受験戦争や詰め込み教育に対して、当時の文部省がゆとり教育を導入しましたが、その後は誰もが知るとおり失敗に終わり、数年前に再度、公教育の大変更が行われました。ゆとり教育導入はあくまで公教育においてであって、私教育産業には政府の規制はかかりませんでしたので、ゆとり教育に物足りない受験生やその保護者は私教育に一層傾斜することになりました。

    そもそもゆとり教育導入時には子ども人口は減少に向かっていたので、いずれは受験の激しさが止むのは目に見えていたはずですが、受験戦争の緩和のためという側面もあった大学の新設は、今になってみると大幅な私立大学の定員割れを招いてしまう結果となりました。

    さて、今回の中国政府の私教育産業崩壊は、どのような結末に至るでしょうか?

    とりあえず、企業レベルでの塾・家庭教師派遣・オンライン授業などは消滅しますので、指導講師が個人レベルで行う私教育ばかりになるでしょう。優秀な先生を雇える幸運な、あるいはコネや伝手がある一部の家庭以外は、子どもの教育に頭を抱えることになります。

    共産党幹部などの上流階級向けに闇の塾などは出来るかも知れませんが、多くの一般人、中産階級では摘発の危険を冒してまで塾を使うか、あるいは多額の費用がかかるくらいなら、いっそのこと国外に留学させるか。共産党幹部の子弟は北米や欧州などに留学していますが、もっと多くの将来有望だが満足に私教育を受けられない、トップ大学に進めない若者も国外流出していくシナリオもあり得るでしょう。

  • 2021年8月28日J1リーグ第27節ガンバ大阪対セレッソ大阪DAZN観戦の感想

    泣く子も正気を失う大阪ダービーがやってまいりました。今年も昨年に引き続き、制限内での動員となり、私も観戦は控えたため寂しく残念ではありますが、状況は関係無しに大阪ダービーは勝たねばなりません。

    前節は最下位の横浜FC相手にまさかの惨敗を喫したガンバ大阪がホームでセレッソ大阪を迎えての大阪ダービーとなりましたが、ガンバ以上の完敗を湘南ベルマーレ相手に食らったセレッソ大阪は、クルピ監督から小菊監督に交代して挑んでくることになりました。

    監督解任後のチームとは戦いづらいとはよく言います。まあ今年5月に宮本監督から松波監督に代わった直後のガンバは普通に浦和とFC東京に負けたのですが。

    さて、今回はリーグ戦に加えてルヴァンカップでのホームアンドアウェイも続けて行う、異例の大阪ダービー3連戦です。「史上初の」大阪ダービー3連戦と報じられることもありますが、
    「2005年の夏にも大阪ダービー3連戦があったはず……」
    と記憶していましたので、記録の方を確かめてみると、Jリーグデータサイトにちゃんと残っていました。

    https://data.j-league.or.jp/SFMS01/search?competition_years=2005&competition_frame_ids=1&competition_frame_ids=11&team_ids=9&home_away_select=0&section_months=7&section_months=8&tv_relay_station_name=

    やはり3連戦は3連戦でしたが、日にちがかなり空いていました。この3試合とも見ていたのですが、こんなに間隔が空いていたとは思いませんでした。

    ともかく、まずは第1戦の本日に集中です。両チームとも前節からの復調を目指してやり方をある程度は変えてくるでしょう。

    ガンバは藤春・ヨングォン・昌子・柳澤のまさかの4バック、奥野と山本のボランチ、矢島と倉田が2列目、チアゴ・アウベスとレアンドロ・ペレイラが2トップでしょうか。控えに満を持してのパトリック復帰、清水戦のヒーローの山見も入りました。

    さてキックオフ。いきなりしばらくセレッソペース。5分にはエリア内に切り込まれて危険なクロスもありました。誰にも合わずに助かりましたが、試合の入りはギリギリこらえているような感じです。

    7分には思いっきり裏に抜け出されて大ピンチを迎えますが東口がブロックして九死に一生を得ました。あれはアカン。オフサイドをディレイされていたっぽいですが。

    直後の逆襲ではCKを取って、ヨングォンのヘッドは上手く当たらず。

    どうもセレッソが思いっきり楽しんでサッカーをしている感がありありな様子が見受けられます。いろいろ吹っ切れたんですかね。ガンバの方はここ数試合苦しんでいる攻撃の不調がそのまま続いています。

    しかしチアゴ・アウベスを囲んで奪おうとしたところで、清武が足を痛めて早くも途中交代となりました。これで少しはガンバの守備が落ち着くかも、と思いきやそうとはいきません。

    ボールを奪う位置が低いこととか、速攻が防がれた後の遅攻が出来ないこととかあると思いますが、20分にはカウンターが上手くはまってチアゴ・アウベスがシュート出来ましたが、キム・ジンヒョンにブロックされました。このメンバーだとカウンターしかチャンスは無さそうな気がします。

    24分には案の定、遅攻が出来ずに昌子がボールを奪われてカウンターからシュートを浴び、ポストに当たって助けられました。

    飲水タイムに入りましたが、勢いも決定機もちょっと差が付いてしまっています。前半はひたすら我慢でしょう。

    29分には遠目からの強烈なシュートを東口が冷静にパンチング。ここまでのセレッソは落ち着いて躍動しています。そんなにクルピが嫌だったのでしょうか。

    ただ、飲水タイム後は交互にチャンスが来るくらいに戻してきました。前線の2人に素直に当ててCKをゲットというパターンが増えてきます。

    ハーフウェイライン付近でDFラインやボランチが持って時間をかけてしまうと、相手のプレスの餌食になってしまいます。ここをいかに早く前に運べるか次第で、攻撃のみならず守備の成否もかかりそうです。藤春のクロスがびっくりするくらい誰とも合わないのも問題です。

    41分にもペナルティエリア内でシュートされました。これまでほとんどのシュートを目の前でブロック出来ていますが、ちょっと打たれすぎですよねえ。エリア外での守備があまりにルーズとも言えます。

    前半終了直前でも決定機を与えてしまったものの、DFの寄せを早く出来てシュートはまともに打たせずに終わりました。

    しかし前半は4:6以上でセレッソのペースでした。選手かフォーメーションか戦い方を変えないと厳しい後半が容易に予想できます。

    そして後半。始まってみると大して変わらないサッカーで始まり、51分にゴール正面からシュートを決められて失点。さすがにこの後半の入り方は酷いんじゃないですかね。

    酷い内容の前節から、そのまま酷い内容の今日の前半に入り、そのまま酷い内容の後半につなげたらそりゃこうなります。

    56分には高い位置でボールを奪ったペレイラが持ち上がり、パス交換してからシュートも力無く簡単にキャッチされました。

    60分にチアゴ・アウベスから山見にスイッチ。これで得点したとしても山見の個人技だけの話になりそうなんですが。

    63分にも失点!と思いきやオフサイドの判定で助けられました。VARの時間はヒヤヒヤしていました。

    72分にレアンドロ・ペレイラと矢島と奥野を下げてパトリックと宇佐美と井手口を投入。これでダメならもうダメとはっきり分かる采配です。

    FC東京戦の3バックで感じられた手応えを自ら捨てたような試合が続いています。はっきり言って、ヨングォン・昌子・三浦の3人とそれ以外のセンターバックには差があるため、この3人がそろう3バックを中心にするのは一つの策だと思いますが、連戦が続いてどうしてもそうはいかないのでしょう。

    ここから攻勢を強めるガンバ、守備を固めるセレッソという構図になります。78分にはこぼれ球を倉田がシュートもキム・ジンヒョンの正面。

    最後に81分、山本を下げて小野瀬を投入。いっそのこと三浦を入れてひたすらパワープレイの方がチャンスありそうな気がします。

    83分、小野瀬のパスをパトリックがヒールで合わせるもヒットせず。

    88分には藤春が足を痛めたっぽい様子ですが、当然交代も出来ず。

    そしてこのまま終了。1点差の敗戦とは思えないほどの落胆とやるせなさに襲われました。

    何かのチャンスで得点でもしていれば引き分けに持ち込めて、かえって問題点が覆い隠されてしまったかも知れません。今日の敗戦の唯一の収穫は、このままでは無理、というチーム状況が白日の下にさらされたことでしょう。

    さて、松波体制になってから良い時と悪い時の波が数試合ごとに繰り返されてきました。多分、この後も良い時が来れば勝ち点を稼いで何とかJ1残留には漕ぎ着けるでしょう。ただし、それだけのシーズンになります。

    優勝目指して攻撃的に、という目標を掲げて始まった今シーズンは誤算と不運と失敗によって残留が第一目標の年になってしまいました。

    ともかく、リーグ戦のことは1週間忘れて、これからのダービー2試合に専念するしかないですが、この2試合の結果と内容如何によっては、松波監督の去就がどうのこうのという話が出てくるのではないでしょうか。

  • アフガニスタン情勢が歴史の繰り返しになるか

    アメリカ合衆国が性急にアフガニスタンから撤退したことで、タリバン政権が事実上復活することになりました。バイデン政権の判断には非難が集まっていますが、もともと撤兵を正式決定したのは前任者のトランプ前大統領ですし、さらに言うとそもそもアメリカの安保政策については歴史的に見て党派性は強くありません。

    2001年の9・11同時多発テロの後に、時のブッシュ政権がアフガンへの派兵を決め、次のオバマ政権が増派した後に兵力を減らし始め、トランプ政権がアフガン撤退を決め、バイデン政権が実際に撤退した流れです。共和党→民主党→共和党→民主党と入れ替わってきましたが、それぞれ、直前の政権の安保政策少なくともアフガン問題についてはひっくり返すことは無かったわけです。

    もう少しやりようはあっただろう、とは言えますし、イラン核合意はトランプもバイデンも前政権の方針をひっくり返したのですから、アフガンは何が違うのだとも言えなくはないですが、外交上の段階か、軍事行動の段階かの違いで変わるとも言えます。

    ともかく、そのアメリカが抜けたことでアフガニスタンに権力の空白が発生し、そこを一気にタリバンが埋めたのですが、タリバンのみではアフガニスタンを国家として維持するのはまず無理です。これまではアメリカを中心に国際社会の支援が20年近く続いていたのですが、これが一気に無くなれば、資金も資源も食料も不足する最貧国中の最貧国になってしまいます。

    テロの温床になる危険と大量の難民発生を防ぐために、アメリカは周辺の中央アジア諸国への米軍配備を目論んでいましたが、報道によるとロシアのプーチン大統領が強固に反対したそうです。ロシア及び中国の裏庭に当たる地域に相応の戦力の米軍が存在することは、プーチンも習近平も認めないでしょう。

    ただ、そうなるとアフガニスタンへの支援と監視は、アメリカ憎しのロシアと中国に担われます。ソ連時代のアフガン侵攻は大失敗に終わったロシアがどこまで本気でアフガンに関わる気があるのか知りませんが、失敗に学べるならロシアの属国扱いにするのではなく、ウクライナ東部地域の未承認国家のように不安定な国家として緩衝地帯にするでしょう。旧ソ連でもダメ、今のアメリカでもダメだった地域にがっつり手を入れたら多分、メリットよりデメリットが多くなるはずです。

    ロシアはこのアメリカの失政に対して、
    「西欧の主義を他地域に押し付けるな」
    と大上段に立っています。それは確かにそうで、ベトナムでもイラクでも失敗し、中国の富裕化が民主化をもたらすという理屈も大破綻した結果を考えるとどう考えてもプーチンのこの理屈は正しいのですが、問題はロシアもかつてアフガニスタンに共産主義を押し付けようと侵攻して失敗したことを忘れていそうなことです。

    中国もこのアフガンでの混乱を、アメリカによるベトナム戦争の失態の二の舞だと鬼の首を取ったように騒いでいますが、もしベトナム戦争の繰り返しになるのだとしたら、ベトナム戦争終結後に起きた中越戦争も繰り返すんでしょうか?

    あの時は、クメール・ルージュによって大虐殺が行われて滅茶苦茶になっていたカンボジアを、アメリカを撃退したベトナムが攻めたことを中国がとがめて、中越戦争が起きましたが、アフガニスタンが周辺国と揉めないとも限りません。その時、中国とロシアはどうするのでしょうか?

    今のベトナムは、アメリカと協力しながら南シナ海における中国の横暴に立ちはだかっているのですが、将来的にアメリカがアフガンと協力して中国やロシアと対抗する歴史を繰り返すのでしょうか?

    結局のところ、アフガニスタンにしてみればアメリカだろうとロシアだろうと中国だろうと、過度に干渉してきたら反抗するだけの話です。第一、ロシアも中国も国内の自治区におけるイスラム教徒弾圧は止む気配はありません。真剣にタリバンと信頼関係は作れないでしょう。

  • 若手選手の起用と移籍

    ガンバ大阪は第26節横浜FC戦で敗戦してしまい、順位を上げるチャンスを2試合続けてふいにしてしまいました。完全にスタメンと戦術上の問題だったと個人的には思いますが、最下位の横浜FC相手に完敗したのは上位浮上に向けては痛すぎる結果でした。

    まあ昨日のJリーグのトピックは、ついに川崎フロンターレが敗戦を喫し、勇気を持って戦ったアビスパ福岡の素晴らしさを讃える1日でした。昨日はセレッソ大阪も、下位の湘南ベルマーレに1−5の惨敗をホームで叩きつけられ、他人事ながら
    「せっかく新しくなったホームスタジアムでなかなか厳しいなあ」
    とボーッと思っていたら、クルピ監督の辞任・解任騒動になっていました。

    今年はガンバもセレッソも、昨年の守備重視のサッカーで得た好成績を捨てて攻撃サッカーを志向したものの、失敗して勝てない時期が長く続いて監督交代(セレッソはまだですが)ということになります。多分両チームとも、これまで稼いだ勝ち点を考えると降格は無いですが上位、特にACL圏内も無さそうです。

    それより何より、リーグ戦で出番のない川﨑修平のヨーロッパ移籍報道があって、ポルティモネンセで決定という噂もあります。

    ガンバでは以前から若手選手の欧州移籍は数年毎にありました。稲本、大黒、宇佐美、井手口らはガンバのトップチームで試合に出始めてから数年してからの移籍でしたが、最近では堂安・食野・中村敬斗といった面々は、スタメンになってから数試合で欧州に行ってしまいました。そして、もし今回、川﨑が移籍するとしたら、ついにスタメン奪取する前の若手がヨーロッパに引っ張られることになります。ここ数年、J1クラブで20歳前後のスタメンはみんなヨーロッパのスカウティングの網にかかっているのだろうな、とは思っていましたが、正直、今の川﨑修平に話が来るとは全く思っていませんでした。

    サポーターとしては、もっとあの躍動するドリブルを目の前で見たいと思いますが、カップ戦以外の起用がないのにクラブとして引き留めるのは難しいでしょう。

    ポルティモネンセというクラブが、日本人を獲得して法外な違約金で囲って使わないとか言われていますが、その辺の覚悟をした上で行くなら頑張ってこいというしかありませんね。

    アタッカー陣は良いのですよ。また新たに若手選手が出てきてくれるでしょうし。むしろ守備陣が問題というか、湘南に期限付き移籍中の谷晃生は五輪で名を挙げましたが、ガンバアカデミー出身のゴールキーパーはガンバでレギュラーを取れません。東口が健在なうちは戻るかどうかも怪しいですね。

    さらに厳しいのはセンターバックでしょうか。ガンバのアカデミー出身、新卒選手としてこれまで何十人も獲得してきた中で、生え抜きのまま主力になったのは宮本恒靖、西野貴治くらいでしょうか。丹羽やキムジョンヤのように他クラブ経由で戻ってきた人はいますが。

    大卒ルーキーとして期待される佐藤瑶大が昨日の試合で退場してしまい、敗戦の一因になってしまいましたが、大卒だと1年2年でスタメンになれなければその先は厳しいですよね。山本や高尾、さらには藤春のようになってくれることを祈ります。

    サイドバックは安田理大・下平匠という2枚看板の後が続きませんでしたね。

    どのポジションにしても、その選手がガンバに入ってきた時のチーム状況や監督の好み、クラブの強化方針という、選手本人にはどうしようもない要素もありますから、その選手の実力不足だとは一概には言えませんが、だからこそ真剣勝負の出場機会を増やせるU23チームのJ3参戦は大きな意義があったはずです。

    今年から始まった、Jエリートリーグにはガンバの参戦はありません。関西4クラブいずれも参加していないので地域性を考えて、4チーム揃わないとダメだったのかも知れません。

    無理を承知で言うと、クラブ数が揃わなければJFLにいる関西クラブ(MIOびわこ滋賀、F.C.大阪、FCティアモ枚方、奈良クラブ)あたりを誘うのはさすがにダメなんですかね。いろいろな理由で無理だとは思いますが。

    何とか若手選手の出場機会を増やすことと、さらには若手監督の指揮の機会を増やすことは、クラブのみならずリーグにもサッカー界全体にも必要ですので、来年こそはガンバがエリートリーグに参加することを期待します。

  • コメの先物取引と国民意識

    先日、大阪堂島商品取引所におけるコメの先物取引が終了するというニュースが流れました。

    元々、日本では江戸時代に堂島にてコメの先物取引が開始され、「世界最初の先物取引」とも言われます。日本史の教科書にも載っているくらい、先進的で画期的な歴史が存在しています。

    当時は金銀銅による貨幣と並び、コメの支給や売買によって経済が回っていましたので、まさに国家を支える商品かつ食料としての価格を安定焦るための仕組みでした。

    このコメの先物取引は戦時中に廃止されたものの、2011年に復活して試験上場されていましたが、先日の農水省が本格上場を認めない決定を下したことで、一度復活した日本のコメ先物取引は再び消滅しました。

    理由は色々報道されていますが、「先物取引」という言葉に対する忌避感が一番大きかったのではないでしょうか。

    そもそも「先物取引」は、農産物のように価格が安定せず、収穫量も年々異なり、それでいて需要が高いもののために存在します。先に売買する価格を決めることで、価格の暴騰・暴落への備えをすることが出来ます。前持って決めた価格で売買する権利のみを売り買いすることも出来ますので、それが投機を呼びこむ一面は確かに存在します。

    現代の激しい投機に限ったことではなく、江戸時代においてもコメなどの作物の先物取引相場によって大儲けも大損もありました。

    ただ、投機的なマネーゲームはあくまで先物取引の一面でしかないはずですが、それによる悪影響のリスクだけが注目されてしまったようにも思えます。

    本来は農家、生産者を守るための先物取引が投機の対象になると言うことは、農水省やJA、あるいは農政関係の政治家にとってはコメの価格が市場にコントロールされることは許されないことだったのでしょう。

    そもそも、戦後の日本では(さらに言えば戦前でも)コメ価格を徹底的に政府がコントロールしてきました。配給制に始まり、食糧管理法などの法律と制度によって米価は政府が決めていました。生産者米価と消費者米価の二重の価格の差額を政府が負担してきたわけです。

    その後、人口の大幅な増加を上回るペースで生産量の増加があり、その一方でコメ離れも進んだために自主流通米制度や減反政策が開始され、結果的に完全に米の流通はほぼ自由化されました。

    現時点でも過剰な豊作や不作が起きたら政府が乗り出すことになります。1993年のコメの不作では世界からコメを慌てて輸入したことは覚えている人が多いでしょう。結局は、いざとなったら政府が助けるという安心感が、農家のみならず団体や政治家・官僚も含めてコメに関わる人の全てにあるかも知れません。

    そして、多分それは国民の大半にも共通するでしょう。米を食べる機会も量も右肩下がりとはいえ、もしとんでもなく極端な不作になったとしたら、コメの先物取引や現物取引の市場における価格調整よりも、政府による強制的な買い上げ、販売を求める気持ちが多くの人にあるのではないでしょうか?

    先物取引があれば価格の暴騰も暴落も防げるわけではありません。需給関係を調整する役割があるだけですので、リスクがゼロにはなりません。多額の税金や政治的リソースを利用して、絶対にコメの供給や価格安定に支障をきたさないシステムを最優先する、ということが、官僚と政治家と有権者のコンセンサスであるのであれば、コメの先物取引が不要扱いされてしまうのはもうしょうがないですよね。

  • 相葉くんの冠番組「相葉マナブ」を観ている母が言ったこと

    年老いた母と日曜夜にテレビ朝日系列で放送されている、嵐の相葉くんの冠番組「相葉マナブ」を夕食時に一緒に見ることがあります。

    毎週ではないのですが、その際に高確率で母が、

    「なんでこの子ばっかり料理を作っているの? 他の二人は何もせずに食べてるだけやん」

    と言ってきます。

    嵐の相葉くんが楽しく面白く料理する様子を見るのが一番の目的の番組のはずなのですが、母にとっては料理を作ることが罰ゲームとまでは言わないまでも、料理は仕方なくやらされる面倒な家事という認識があるのだと思います。

    少なくとも、テレビ番組の中でタレントが、楽しんで料理を作っている姿をファンや視聴者が見たいという認識が一番には来ないようです。

    もちろんあくまでテレビ番組ではあるのですし、料理番組だからといって演者が必ずしも料理大好きということではないでしょうけれど、私が見る限り相葉くんが料理することが嫌々とか面倒という気持ちがあるようには見えません。思っていても見せていないのでしたらそれはそれでプロ中のプロでしょう。

    こんなこと言っていいか分かりませんが、多分この番組の視聴者にしてみたら、共演のハライチ澤部さんや、バイきんぐ小峠さんが料理をしているシーンばかりで相葉くんがたまに映って食べるだけでは満足も納得もしないはずです。

    「なんでこの子ばっかり料理を作っているの? 他の二人は何もせずに食べてるだけやん」

    ジェンダー論や女性の家事負担の一般論にするつもりはありませんが、少なくとも昭和前期に生まれた女性の意見としては、こういう考えはもしかしたらそれほど変なことではないのかなあと思ってしまいます。

    料理に限ったことではないかも知れないですが、家事の負担はやっぱり旧世代の主婦層にとっては大変なものでした。今はマシと言い切ると問題になりそうですが、毎日一人で炊事洗濯掃除を長年続けてきたら、

    「なんでこの子ばっかり料理を作っているの? 他の二人は何もせずに食べてるだけやん」

    という言葉が出てくるのはある意味当然なのかも知れません。

    今では料理は冷凍食品や惣菜をスーパーで買えば負担も大きく減らせる時代となりました。今の若い世代にとっての料理という家事負担はどうなのでしょうか? 少なくともテレビの料理番組でやらされている感じは受けないのではないでしょうか?

    掃除とか洗濯は家電製品が発達した現代でも、基本的には家族の誰かがしないといけません。毎日気軽に弁当をスーパーで買って帰るのと同じ感覚で、掃除や洗濯をお金で解決するというのはまず無理です。

    毎週毎週、掃除や洗濯をメインMCのアイドルがやっていて、共演者がそれを傍観している番組だと誰が見ても

    「なんでこの子ばっかり洗濯して掃除してるの?」

    って感じになるでしょう。家庭では何でもロボットがやってくれる時代が来れば、掃除や洗濯をあえて人の手でやる番組もポピュラーになるかも知れませんが。

  • 五輪メダルとノーベル賞、ドーピングと捏造論文

    東京オリンピックが終わりました。東京オリンピック「は」終わりましたと言った方が適切でしょうか。まだパラリンピックがありますが、オリンピックと比べると報道量には大きな差があります。日頃、障害者の権利擁護に熱心なマスメディアが、露骨に資本主義の理念に基づいた格差を見せつける、4年に一度の時期でもあります。

    パラリンピックでも報道に出てくるのは、日本人選手がメダルを獲得した時です。いわばメダルを取る取らないでまるっきり注目度が異なるわけですが、これはオリンピックの時よりも差があります。オリンピックの方では競技そのものの知名度、人気による差もあります。ポピュラーなメジャー競技の方が、マイナーな競技に比べて報道量に差があるのがオリンピックの方ですが、パラリンピックでは競技ごとの差よりもメダリストか否かで分かれます。

    それくらい、オリンピック・パラリンピックにおけるメダル信仰が強いわけですが、スポーツそのものの価値、競技そのものの面白さや醍醐味よりも、メダルの有無の方が重要視されるというのは残酷な話です。

    もちろん、実際にスポーツに打ち込む人がメダルを人生の目標にするのは当然のことでしょう。それ自体を批判するつもりはありませんし、メダルを取った人を讃えるのも当然ですが、世間的にメダルorナッシングといった感が見られるのは残念なことです。

    スポーツに打ち込んだ結果がメダル獲得になるのは美しいことですが、メダルの有る無しで選手や競技自体が区別されるというのは、スポーツの在り方を歪めていると言えないでしょうか?

    このスポーツとメダルの構図は、学問とノーベル賞の構図に似ています。

    ノーベル賞批判のよくあるパターンとしては平和賞や経済学賞に対してですが、自然科学に関しても批判があります。ノーベル賞の対象となる研究分野だけが毎年秋にクローズアップされてしまいますし、第一、ノーベル賞を授与する側が必ず正確に研究を評価出来るとも言えないでしょう。それでも、ノーベル賞を取れば特に日本では錦の御旗を獲得したかのような扱いを受けます。

    これもメダルと同じく、研究者個人に問題があるわけではありません。その研究者がノーベル賞に値する人生を歩んできたことは間違いないでしょう。

    それでも、学問と言えばノーベル賞みたいな印象があるとしたら、それは伝える人と受け取る人の問題です。

    ノーベル賞までいかなくとも、現代の大学や研究機関での研究者の雇用は、その人が書いた論文の被参照件数や学術誌への掲載本数によって大きく左右されます。研究の独自性が強ければ強いほど、被参照件数や学術誌掲載は難しくなるはずで、研究者が多い分野に研究者が多いことを理由として研究者が集まるとしたら、学問・学術の在り方としては問題でしょう。

    さらに問題は、研究をセンセーショナルなものにするために、不正な論文・実験結果などの捏造を作り出す動機が生まれてしまいます。そしてその不正な論文を参照して不正確な論文が拡大再生産されていく地獄が続きます。これはもちろん極端な例ではあれど、学術界における不正は世界的に問題視されています。

    同じように、スポーツ界でも不正、ドーピング問題は未だに断ち切ることは出来ません。はっきり言えば絶対にゼロには出来るわけがない。もしゼロになるとしたら、五輪のメダルに価値がなくなり、プロスポーツ含めて全てのスポーツに対して人々が完全に無関心になる時でしょう。

    不正は無くすことが出来ないとしても、不正を生み出しかねない不公平・不公正な構図を是正できれば、五輪だろうと学問だろうと多少はマシな世界に近付いていくはずです。

  • システム障害はなぜn度起きたか

    また、みずほ銀行にシステム障害が発生しました。

    ちょっと前にこんなnoteを書いたばかりでしたが、

    https://hrsgmb.com/n/naf693998b36b

    その時に、人的リソースを減らしてしまったのなら必然だろうし、また数年後にやらかすんじゃないかと書きました。結果は数年後ではなく数ヶ月後でした。

    ハードウェア故障はなかなか事前にチェックするのは難しいでしょうし、みずほ銀行に限らずあらゆるシステムで起こり得る故障ですのでそこは責められませんが、バックアップへの移行が出来なかったのは、やはり金融庁から特大のお叱りが出てくる問題なんだろうなと思います。

    IT界のサグラダ・ファミリアとまで揶揄された、みずほ銀行の新システムが完成したと公表された時は良く出来たな、という感想だったのですが、サグラダ・ファミリアだろうとなんだろうと、その後のメンテナンスの人員・費用を削ればどんな建物だって維持できないように、ITシステムだってメンテナンスにはそれなりにリソースを割かないといけない、という教訓としてみずほ銀行の新システムは今後の歴史に残るでしょう。

    システムの完成はゴールではなく、メンテナンスのスタートです。

    差し当たっては、みずほ銀行に対して監督官庁たる金融庁がどのような処分を下すのかが注目されますが、これまでの度重なる失態に相応の処分を下していたと言えるのか、金融庁側として甘い処分になったためにこれまでのシステム障害を誘発する遠因になっていたのではないか、という見方をすることも出来るはずです。

    みずほ銀行側にしてみれば、障害発生後においては、これまでもこれからも金融庁や、それに関わる政治家やらゴニョゴニョといわざるを得ないようなロビー活動を行って、何とか処分を軽減させようとしてきたことでしょうけれど、少なくともみずほ銀行も金融庁も消費者の利益を最優先・最大限には考えていないのだろうなと思ってしまいます。

    私自身もみずほ銀行の口座やカードは持っていますが全く使っていないので、2011年から続いてきた障害発生史は赤の他人として傍観しつつ興味本位で見てきました。しかし、実際に生活上のメインバンクとして使っている人にとってはたまったものではないでしょう。勤め先やら取引先やら近隣店舗やらの様々なしがらみで、みずほ銀行を使わざるを得ない人にして見れば、
    「みずほ銀行を使わなければいいじゃないか」
    と言われても腹立たしいだけでしょう。

    自己防衛手段としては、いざという時に使うためにいくらかの金額を入れた別の銀行の口座を持っておいて、さらにそこで使えるクレジットカードなどを準備しておくくらいのことしか出来ませんね。

    リスク分散は投資だけではなく、日常生活にだって必要ということです。みずほ銀行がしっかりしてたらそこまで考える必要もないはずなのですが。

    さて、みずほ銀行の障害はこれで終わりになるのか、また起きるのか。2011年から数えると面倒になるくらい起きている気がします。

  • 2021年8月21日J1リーグ第25節ガンバ大阪対FC東京テレビ観戦の感想

    13日のアウェイ清水戦では苦しみながらも終盤に特別指定選手の山見によるデビュー戦ゴールによって勝利を得たガンバ大阪は、18日の天皇杯3回戦でもさらに苦戦を強いられました。それでも松本山雅FC相手に延長に入ってから新加入の柳澤のプロ初ゴールと、復活した井手口のとんでもないロングシュートによって2−0で勝利を飾り、何とか公式戦2連勝でこの週末のFC東京戦を迎えました。

    水曜の試合ではその前の清水戦から大幅にメンバーを入れ替えていて、延長含め120分戦ったため、今日の試合では清水戦のメンバーに近いスタメンで来ることは容易に予想できます。さすがにその2試合で200分プレーした柳澤は厳しいかも知れませんが、そうなると小野瀬先発だろうと思っていました。

    さて実際のメンバーは松本戦からスタメンは11人入れ替え、控えには清水戦のヒーローである山見も入りました。パトリックが3戦不在なのは気掛かりですが、ともかく現状ではコンディション的にベストのメンバーでしょう。

    今日は久し振りにNHK BSでの放送がありますので、DAZNではなくテレビ観戦となりました。

    序盤はガンバがゆっくり回し、東京が素早く前に送る展開が交互に訪れ、7分に左サイドを突破出来たガンバは宇佐美がエリア内からシュートもGKパンチング。

    その後も藤春が元気なガンバが左サイドからの攻勢を続けますが得点ならず、そのうち東京が攻める時間が増えていきますが、ガンバもやはり左サイドを中心に良い形は何度も作れています。やはり藤春がいるといないでは攻撃に違いが出てきます。

    それでもどちらも得点は生まれず、飲水タイムになりました。展開だけで言えば、得失点共に少ないガンバのペースと言えなくはないですが、隙を見せるとやられる東京の攻撃陣を考えると早く先制したいところです。

    29分には深い位置で奪った矢島が素早くクロス、合わせた宇佐美のシュートは大きく外れてしまいました。

    その後もお互いに攻めるもビッグチャンスになりかけのチャンスの段階でのシュート・パスで精度を欠きます。

    36分には中央でペレイラがシュートを打ちますが枠の外。宇佐美の2本のシュート以外は、両チームどちらもシュートブロックはほぼ完璧に出来ています。

    結局そのまま前半終了。どちらかというと、ガンバの方が少しマシか、という程度です。

    後半は交代無しで始まり、東京のCKから小川のシュートがポストに当たって助けられるシーンがありました。ここ2戦、ポストに合計4回くらい当たって損していますので、これくらいのラッキーはあってもいいでしょう。

    54分には右からの矢島のクロスは惜しくも合わず。

    その後も一進一退というかどちらも攻撃がパッとせず、先に東京が動いて永井を投入しますが、松波監督も井手口、山見を準備します。

    そんな68分に、矢島の右からのクロスに藤春がファーで合わせ、珍しいヘディングシュートは波多野が横っ跳びで外に出しました。

    後半の飲水タイムに入ったところで宇佐美・倉田を下げて山見・井手口が入りました。過去2戦でそれぞれゴラッソを決めた2人ですからどうしても期待せざるを得ません。

    しかし、73分に藤春が痛めたか、柳澤と交代となりました。なかなか今年は90分フル出場が出来ませんね。最初は良くてもどこかで無理が足に来るのでしょうか。

    81分の東京レアンドロのFKが外れたところで、ガンバがチアゴ・アウベスと奥野を前線と中盤に入れ、矢島と山本を下げました。ダブルボランチがそのまま入れ替わる珍しい試合展開となりましたが、前の選手は攻撃重視になりました。残り時間を見ながらリスクを取ってでも勝ちきる意図が分かるベンチワークです。

    87分、遠目のFKをチアゴ・アウベスが意表を突いて狙いましたが惜しくも枠を外れました。枠内に言っていればあるいは、と思わせるアイデアでしたね。

    89分のカウンターからの山見のシュートは右の枠外。

    90分には東京の田川が裏に抜けて東口との一対一になったものの上に外してくれました。直後にはガンバの攻撃。山見のパスをチアゴ・アウベスがシュートもこれも枠の上。レアンドロ・ペレイラのシュートもGKキャッチ。

    お互いにオープンにシュートを打ち合う展開が終了間際になって突然訪れましたが、結局どちらも決めきれずにスコアレスで試合終了。

    ガンバは連勝ストップ、FC東京は連敗ストップとなる引き分けですが、内容で言うとガンバの方が押していただけにもったいない気持ちはあります。FC東京の攻撃が前線の個人技とセットプレーばかりだったという面はありますが、3バックを中心に守備はほぼ完璧に出来ていたのが大きな成果と言えるでしょう。後は攻撃の改善をすれば上位を狙えるチームになってきました。

    知らない間に仙台がマリノスに大敗していたり、セレッソが復活の勝利を横浜FC相手に遂げていたり、色々あった第25節ですが、多分、このガンバ対東京の試合が一番目立たないでしょうね。

  • 祝日移動もワクチン接種も働き方改革が反映されていない

    今年の7月と8月は、紙のカレンダーと実際のカレンダーで祝日が異なりました。7月22日の海の日、7月23日のスポーツの日、8月8日の山の日がオリンピックの一年延期に合わせて、元々の予定とは異なり連休になるように移動しました。

    https://www.kantei.go.jp/jp/headline/tokyo2020/shukujitsu.html

    そもそも何でオリンピックの開会式と閉会式に合わせて祝日を移動させる必要があるのかなと思います。もちろん休日にゆっくり見たいという人もいるでしょうし、ボランティアの確保のためでもあるでしょう。

    だったらパラリンピックの開会式と閉会式に合わせる必要は無いのか、とこの点においてもオリンピックとパラリンピックの差が感じられてしまいます。

    ともかく、オリンピックを見たい人・参加したい人のために祝日・休日を移動させるというのは本当に必要でしょうか?

    どうしても見たい人は、社会人なら有給休暇を取れば良いでしょう。さんざん政府が言ってきた働き方改革は、こういう時にこそ生かされるべきではないかと思います。

    栄えある、国家の威信をかけた、何が何でも実施しなければならない東京オリンピックであればこそ、労働者が気兼ねなく有給休暇を取れないといけませんよね。

    オリンピックのために祝日移動するというのは、結局は本当の働き方改革が出来ていない証拠でもあります。

    働く世代のワクチン接種についても同じ事で、感染拡大防止には出来る限り多くの人が早く接種するしかないのですが、大規模接種会場では土日の予約が取り合いになります。みんなが休む日が重なっていればそりゃそうです。

    ワクチン接種のために有給休暇を利用せざるを得ないというのも、国家的課題のワクチン接種であるのなら変な話です。法律で決めるなりして、ワクチン接種のための休日を有給休暇とは別にするとか、そのために他の従業員の負担が増えるならその割増賃金のための助成金を出すとか、GoToよりも先にやるべきことはあったはずです。

    ワクチン接種に対して不安や忌避感がある人を処罰すべきとは思いませんが、接種を促すならそれなりにやりようはもうちょっとあると思います。

    オリンピックにしろワクチン接種にしろ、政府の思惑と国民の懸念がズレているような気がします。そのズレが本物かどうかは、この秋の自民党総裁選と衆院総選挙で分かるでしょう。